「穴釣り」に挑戦したいけれど、穴釣り餌は何を選べば良いか迷っていませんか?穴釣りは、テトラポッドや岩の隙間に仕掛けを落とす、シンプルながらも奥が深い釣りです。この釣りの魅力は、手軽さとは裏腹に、餌の選択が釣果を大きく左右する点にあります。釣具店で買う定番の餌はもちろん、実はスーパーやコンビニで出発前に手軽に買える食材も、非常に優秀な餌になることをご存知でしょうか。
この記事では、穴釣りに何が必要かという基本的な道具立てから、よく釣れる魚は何か、そして釣行に適した時期はいつ頃かといった、初心者が抱きがちな疑問に一つひとつ丁寧にお答えします。さらに、釣果を左右する根ズレ対策としての穴釣りの最強ライン選び、餌取りに強く効率的なワームの使い方、そして釣り人たちが信頼を寄せる餌ランキングまで、穴釣りの「餌」に関する情報を網羅的かつ徹底的に解説します。
この記事で分かること
- 穴釣りに必要な基本的なタックル(竿、リール、仕掛け)が分かる
- カサゴやメバルなど、穴釣りで釣れる代表的な魚の種類が分かる
- 釣具店、スーパー、コンビニそれぞれで手に入るおすすめの餌が分かる
- 根ズレ対策に最適なラインの選び方やワームの活用法が分かる
穴釣りの基本と穴 釣り 餌の概要
- 穴釣りに何が必要?
- 穴釣りでよく釣れる魚は?
- 穴釣りの時期はいつ頃?
- 穴釣りの最強ラインとは
- 穴釣りのポイント(場所)
穴釣りに何が必要?

穴釣りを始めるために、高価な道具や専門的な装備を最初から揃える必要はありません。基本的なタックル(道具)さえ準備すれば、誰でも気軽にその魅力に触れることができます。主に必要なのは「ロッド(竿)」「リール」「ライン(糸)」「仕掛け」、そしてもちろん「餌」です。
ロッドは、テトラポッドや岸壁の隙間といった狭いスペースをピンポイントで狙うため、取り回しの良さが最優先されます。具体的には1.2メートルから1.8メートル程度の短い竿が圧倒的に扱いやすいです。釣具店では専用の「テトラ竿」や「穴釣り用ロッド」が販売されており、これらが最適です。もちろん、短めのバスロッドや、子ども用の万能竿などでも十分に代用可能です。
リールは、遠くに投げる釣りではないため、ラインを数十メートル巻ければ十分な性能と言えます。小型のスピニングリール(1000番~2500番前後)が一般的ですが、よりダイレクトに仕掛けを落とし込み、底を取りやすい小型のベイトリール(両軸リール)も非常に人気があります。特にベイトリールは、クラッチ操作一つでラインの送り出しと巻き取りがスムーズに行えるため、穴釣り特有の「落としては探り、また落とす」という縦の動作に適しています。
仕掛けは、「ブラクリ」と呼ばれるオモリと針が一体化した専用の仕掛けが定番中の定番です。オモリの形状が細長かったり、丸みを帯びていたりするなど工夫されており、複雑な隙間にも障害物を回避しながらスルスルと入っていきやすいのが特徴です。これにより、根掛かり(仕掛けが障害物に引っ掛かって失われること)のリスクを最小限に抑えられます。
ブラクリ以外の仕掛け ブラクリ以外では、ジグヘッド(オモリと針が一体化したルアー用の針)にワームを付けたリグや、複数の針が付いた「胴突き仕掛け」なども使われます。ただし、初心者のうちは構造がシンプルで根掛かりのリスクが最も少ない、市販のブラクリ仕掛けを選ぶのが簡単で確実です。
これら基本的な道具の他に、釣りを安全かつ快適に進めるための周辺アイテムも非常に重要です。
タックル以上に命を守る装備を優先してください!特にテトラポッドは濡れていると非常に滑りやすく、一度落ちると自力で這い上がるのが困難な場合もあります。ライフジャケットは必ず着用し、足元はスパイクシューズやフェルトソールの滑りにくい靴を選んでください。
安全装備の重要性については、海上保安庁も「ライフジャケットの常時着用」を強く推奨しています。安全対策を万全にすることが、楽しい釣り体験の第一歩です。
その他、釣れた魚を安全につかむためのフィッシュグリップ、魚の口から針を外すためのプライヤー(ラジオペンチ)、そして釣果を新鮮なまま持ち帰るためのクーラーボックスもあると非常に便利です。
穴釣りでよく釣れる魚は?

穴釣りで釣れる魚は、主に「根魚」または「ロックフィッシュ」と呼ばれる魚たちです。彼らはその名の通り、岩場やテトラポッド、海藻の中など、障害物の隙間に隠れ住む習性を持っています。穴釣りは、彼らの住処(すみか)へ直接餌を届ける釣り方なのです。
代表的なターゲットは以下の通りです。
カサゴ(アラカブ・ガシラ)
穴釣りのメインターゲットであり、最も出会いやすい魚がカサゴです。地域によって「アラカブ」(九州地方)や「ガシラ」(関西地方)とも呼ばれ、多くの釣り人に親しまれています。食欲が非常に旺盛で、目の前に落ちてきた餌には好奇心旺盛に、そして果敢にアタックしてくるため、初心者でも非常に釣りやすいのが特徴です。もちろん食べても非常に美味しく、淡白な白身は唐揚げや煮付け、ブイヤベース、味噌汁の具として最高です。
メバル
カサゴと並んで人気のターゲットがメバルです。「春告魚(はるつげうお)」とも呼ばれ、大きな目が特徴です。カサゴが底ベッタリにいることが多いのに対し、メバルは少し上の層(中層)に浮いていることもあります。餌に食いついた後の引きが強く、釣りの対象として非常に面白い魚です。定番の煮付けや塩焼きで楽しまれます。
ソイ(ムラソイ・タケノコメバルなど)
カサゴによく似ていますが、体高があり、より大型になる種類も含まれます。ムラソイやタケノコメバル、クロソイなど種類がいくつかあり、どれも生息場所の岩や海藻に似せた保護色をしています。カサゴ同様に貪欲で、強力な引きで釣り人を楽しませてくれます。
憧れの高級魚も潜んでいる! 穴釣りを続けていると、思わぬ高級魚に出会えるチャンスもあります。代表格がキジハタ(アコウ)やアイナメです。特にキジハタは夏場に活発になり、その上品な味わいと強烈な引きから、専門に狙う釣り人もいるほどのターゲットです。アイナメも独特の首を振るような強い引きが魅力です。
他にも、ユニークな姿をしたギンポや、カラフルなベラ、アナハゼなど、場所や時期によって様々な種類の魚が釣れるのが穴釣りの尽きない面白さの一つです。
穴釣りの時期はいつ頃?

穴釣りの最大の魅力の一つは、特定の季節に限定されず、ほぼ一年中いつでも楽しめる懐の深さです。
ターゲットとなるカサゴやソイなどの根魚は、回遊魚と違って長距離を移動せず、水温の変化にも比較的強い耐性を持っています。特に水温が下がる冬場でも食欲が落ちにくく、活発に餌を食べる習性があるため、他の釣りのターゲットが少なくなる冬(12月〜2月頃)が、穴釣りのハイシーズンとされています。
これは、多くの根魚が冬から春にかけて産卵期を迎えるにあたり、体力を蓄えるために積極的に餌を食べること(荒食い)、また産卵後の体力回復のために餌を追うことが理由とされています。寒い時期でも防寒対策さえしっかりすれば、釣果が期待できる貴重な釣りです。
冬の釣行時の注意点:資源保護へのご協力 前述の通り、冬場はカサゴやメバルなどの産卵期にも重なります。お腹がパンパンに膨らんでいる個体(抱卵個体)や、明らかに小さいサイズの魚(地域ごとに条例で定められた採捕サイズ以下など)は、将来も豊かな海で釣りを楽しむために、優しくリリース(逃がす)ことを強く推奨します。水産庁も持続可能な水産資源の利用を呼びかけており、釣り人一人ひとりの心がけが重要です。(参考:水産庁 遊漁の部屋)
もちろん、冬以外の季節が釣れないわけではありません。それぞれの季節に違った楽しみ方があります。
- 春(3月〜5月):水温が安定して上がり、魚たちの活性も全体的に高まる時期です。産卵を終えた個体が体力を回復するために活発に餌を探し始めます。
- 夏(6月〜8月):前述の通り、キジハタなどの高級魚が最も活発になる時期です。ただし、日中は水温が上がりすぎて魚もテトラの奥深くに隠れがちになるため、朝夕の涼しい時間帯(朝マズメ・夕マズメ)や夜釣りが狙い目となります。
- 秋(9月〜11月):人間にとっても過ごしやすい気候で、魚にとっても適水温が続くベストシーズンの一つです。冬の産卵を控え、魚が再び荒食いを始める時期でもあり、数釣りもサイズ狙いも期待できます。
このように、穴釣りは「釣れない時期がない」ため、天候と安全さえ確保できれば、思い立った時にいつでも行ける手軽な釣りなのです。
穴釣りの最強ラインとは
穴釣りにおいてライン(釣り糸)選びは、釣果を左右する非常に重要な要素です。なぜなら、釣り場がテトラポッドや岩の隙間という、ラインにとって非常に過酷な環境だからです。ラインは常に障害物に擦れる(=根ズレ)危険にさらされます。
結論から言うと、穴釣りで最も信頼性が高く「最強」と呼べるラインは「フロロカーボンライン」です。
理由は、フロロカーボンラインが持つ以下の3つの卓越した特性にあります。
- 圧倒的な耐摩耗性(擦れへの強さ):ラインの素材の中で最も表面が硬く、岩やテトラ、貝殻などに擦れても傷がつきにくく、ラインブレイク(糸切れ)しにくいという最大のメリットを持っています。
- 高感度(アタリの分かりやすさ):ラインの伸びが非常に少ない(低伸度)ため、魚が餌に触れた「コツン」という小さなアタリや、底に着いた感覚も明確に手元に伝えてくれます。
- 高比重(沈みやすさ):水より比重が高いため、仕掛けが風や潮の影響を受けにくく、狙った穴の底までスムーズかつダイレクトに餌を届けることができます。
太さ(号数)は、障害物の多さや狙う魚のサイズにもよりますが、3号〜5号(約12ポンド〜20ポンド)程度がバランスが良くおすすめです。これより細すぎると根ズレで簡単に切れてしまう不安があり、太すぎると仕掛けの操作性が悪くなったり、魚に違和感を与えたりする可能性があります。
ナイロンラインという選択肢 フロロカーボンラインは高性能な反面、やや高価でゴワゴワして扱いにくいという側面もあります。そのため、「ナイロンライン」も有力な選択肢です。ナイロンはフロロに比べて擦れには弱いものの、しなやかでリールに馴染みやすく、扱いやすい上に安価なのが大きなメリットです。ナイロンラインを使用する場合も、根ズレを考慮して3号〜5号程度の太めのものを選び、釣りの最中も時々ラインの先をチェックして、ザラザラしていたら早めにカットして結び直すようにしましょう。
一方で、投げ釣りやルアーフィッシングで主流の「PEライン」は、引っ張り強度は非常に高いですが、摩擦(擦れ)には極端に弱いため、穴釣りのメインラインとして単体で使うのは避けた方が無難です。
穴釣りのポイント(場所)

穴釣りは、その名の通り「穴」や「隙間」がある場所なら、どこでもポイントになり得ます。根魚たちが隠れ家として好みそうな、複雑な構造の場所を探すのが釣果への近道です。
具体的には以下のような場所が、一級の狙い目となります。
- テトラポッド(消波ブロック)帯:穴釣りの最も代表的なポイントです。テトラポッド同士が複雑に組み合わさってできた無数の隙間は、根魚にとって最高の住処であり、隠れ家、そして餌場にもなっています。釣り人からは「カサゴマンション」と呼ばれることもあり、魚影の濃さは抜群です。
- 堤防の捨て石周り:堤防の基礎部分(キワ)には、波による侵食を防ぐために多くの石(捨て石)が沈められています。この石と石が作る隙間も、テトラ帯に劣らない絶好のポイントです。足場が良い堤防の上から手軽に狙えるのも魅力です。
- ゴロタ場・磯:人工物だけでなく、自然の岩がごろごろと転がっている場所(ゴロタ場)や、岩礁地帯(磯)も、根魚の宝庫です。ただし、足場が悪い場所が多いため、安全装備はより一層厳重にする必要があります。
- ケーソンの継ぎ目:港の岸壁は、「ケーソン」と呼ばれる巨大なコンクリートの箱を並べて作られていることが多く、そのケーソンとケーソンの間のわずかな「継ぎ目(スリット)」も、魚が身を寄せる格好のポイントになります。
一見すると「こんなに浅いところに?」とか「こんなに狭い隙間に?」と思うような場所でも、水中で大きく広がっていたり、潮通しが良かったりして、大型の魚が潜んでいることがよくあります。有望そうな穴を見つけたら、臆せずにどんどん仕掛けを落としてみましょう!
最重要:安全への絶対的な配慮 穴釣りのメインポイントとなるテトラポッド帯は、釣り場の中でも特に危険度が高い場所です。濡れていたり、コケや海藻が生えていたりすると、驚くほど滑ります。また、テトラの間に落ち込むと重大な事故につながります。 ・ライフジャケットは、万が一の落水に備え、必ず着用してください。 ・滑りにくい靴(スパイクシューズやフェルトスパイクブーツ)は必須装備です。 ・立ち入り禁止や釣り禁止の看板がある場所には、絶対に立ち入らないでください。 ・天候が悪い日(波が高い、風が強い日)の釣行は絶対に避け、常に安全を最優先に行動してください。
定番から代用まで!穴 釣り 餌の種類
- 穴釣りの餌ランキング
- 釣具店の定番餌(イソメ・オキオミ)
- スーパーで買える代用餌
- コンビニで買える代用餌
- 餌持ちが良いワームの活用
- 最適な穴 釣り 餌を選ぼう
穴釣りの餌ランキング
穴釣りで使える餌は驚くほど多種多様です。しかし、それぞれに「食いの良さ」「餌持ち(針から外れにくいか)」「入手しやすさ」といった特徴があります。ここでは、これらの要素を総合的に判断し、穴釣りにおすすめの餌をランキング形式で紹介します。
| 順位 | 餌の種類 | 食いの良さ | 餌持ち | 入手しやすさ | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | 青イソメ(虫餌) | ◎(非常によい) | △(やや悪い) | ◎(釣具店) | 生きた動きと強い匂いでアピール力抜群。万能餌。 |
| 2位 | サバの切り身 | ○(よい) | ◎(非常によい) | ◎(スーパー) | 匂いが強く、皮が丈夫で餌持ちも最強クラス。コスパも良い。 |
| 3位 | オキアミ | ◎(非常によい) | ×(悪い) | ◎(釣具店) | 食いは抜群だが、身が柔らかく餌取りに非常に弱い。 |
| 4位 | イカの切り身・塩辛 | ○(よい) | ◎(非常によい) | ◎(スーパー/コンビニ) | 白くて目立ち、餌持ちが非常に良い。塩辛は匂いもプラス。 |
| 5位 | シラサエビ(活きエビ) | ☆(最強クラス) | ×(悪い) | △(要管理) | 生きているため食いは最強だが、管理(エアポンプ等)が必要で高価。 |
状況別のおすすめ このランキングはあくまで総合評価です。状況に応じて使い分けるのが最も賢い方法です。 ・とにかく1匹釣りたい時:アピール力最強の「青イソメ」や「シラサエビ」 ・餌取り(フグやベラ)が多い時:餌持ち最強クラスの「サバの切り身」や「イカの切り身」 ・手軽に・安く済ませたい時:「オキアミ」や「スーパー・コンビニの代用餌」
その日の海の状況や魚の活性によって、一番よく釣れる「当たり餌」は変わることもあります。できれば2〜3種類の異なるタイプの餌を用意していくと、釣果アップの可能性が格段に高まります。
釣具店の定番餌(イソメ・オキオミ)

釣具店で販売されている定番の餌は、やはり釣り専用に供給されているだけあり、非常に安定した釣果が期待できます。釣行前に釣具店に寄れるのであれば、これらを選んでおけば間違いありません。
青イソメ(虫餌)
「最強の万能餌」とも呼ばれるのが青イソメです。生きてウネウネと動くことで魚の視覚に強烈にアピールし、同時に体液の匂いで嗅覚も強く刺激します。カサゴやメバルはもちろん、アイナメやベラ、ギンポなど、穴に潜むほとんどの魚が好む、まさに王様の餌です。
メリットは、その圧倒的なアピール力と食いの良さです。魚がいれば真っ先に反応することが多いです。 デメリットは、身が柔らかいため餌持ちが悪く、フグやベラなどの餌取りにすぐ取られてしまうことです。また、見た目から虫が苦手な人には触るのが難しいという点もあります。針には、動きを活かすために頭の硬い部分に針を刺す「チョン掛け」が一般的です。1匹丸ごと付けるとアピールが強く、小さく切って使うと手返しが良くなります。
オキアミ
青イソメと並ぶ、もう一つの定番餌がオキアミです。冷凍のブロックや、解凍されてパックに入った状態で販売されており、非常に手軽に入手できます。エビに似た形状と匂い、そしてアミノ酸を豊富に含むことから、魚の食いは非常に良いです。虫餌が苦手な人でも抵抗なく使いやすいのも大きなメリットです。
メリットは、冷凍で保存が利き、虫餌と違って動かないため餌付けが簡単な点です。 デメリットは、身が非常に柔らかく、青イソメ以上に餌取りに弱いことです。仕掛けを狙った穴の底に落とすまでに、中層にいる小魚に餌が取られてしまうことも少なくありません。対策として、少し硬めに加工された「不凍タイプ」や「ハード加工」が施されたオキアミを選ぶと、多少餌持ちが改善されます。
スーパーで買える代用餌

「早朝や深夜で釣具店が開いていない」「もっと手軽に餌を準備したい」そんな時に、スーパーマーケットは強力な味方になります。安価で量も多く、人間が食べても美味しいため、余ったら持ち帰って食卓で消費できるというメリットもあります。
サバの切り身
数ある代用餌の中で最強候補と名高いのがサバの切り身です。サバやアジなどの「光り物」は特有の強い匂いを放ち、集魚効果が高いです。さらに、皮のきらめきが水中で視覚的にもアピールします。そして何より、皮が非常に丈夫で身がしっかりしているため、餌取りに滅法強く、針持ちが抜群です。
塩サバでも生のサバでも問題なく釣れますが、生のサバを短冊状(幅5mm、長さ3cm程度)に切り、塩を振って水分を抜く「塩締め」をしておくと、身がさらに締まって餌持ちが良くなり、保存性も高まります。多めに作って冷凍しておけば、いつでも使えて便利です。サンマやイワシの切り身も同様に使えます。
イカの切り身
サバと並んで餌持ちの良さで双璧をなすのがイカの切り身(通称イカ短)です。イカの身は繊維質で非常に硬く、フグの猛攻にも耐えられることが多いです。また、白い色が水中でよく目立つため、視覚的なアピール力も高いです。
スーパーで売っているイカそうめんや、刺身用のイカ、冷凍のイカなどを、サバと同様に短冊状にカットして使います。こちらも塩で締めると、より使いやすくなります。
その他の代用餌
他にも、スーパーで手に入る以下のような食材が餌として有効です。
- 魚肉ソーセージ:手軽で安価。適度な硬さがあり、魚のすり身からできているため匂いでもアピールできます。
- シーフードミックス:冷凍の小エビやイカが入っており、解凍してそのまま使えます。特に小エビは根魚の大好物です。
- 鶏の砂肝:非常に硬く、究極の餌持ちを誇るとも言われます。匂いは少ないですが、カニなどを好む大型の根魚に効くことがあります。
コンビニで買える代用餌
釣り場に最も近い「餌屋」として、24時間営業のコンビニエンスストアは非常に頼りになる存在です。急な釣行や、持ってきた餌が底をついた時にも対応できます。
イカの塩辛
コンビニで買える代用餌として、多くの釣り人から絶大な支持を得ているのがイカの塩辛です。これは、前述のイカの切り身が持つ「目立つ」「餌持ちが良い」という特徴に加え、内臓(ワタ)が発酵したことによる強烈な匂いとアミノ酸が加わるため、集魚効果が非常に高いとされています。
イカの塩辛の匂いは、人間にとっては「お酒のつまみ」ですが、魚にとっては「最高のご馳走」のシグナルのようです。この強烈な匂いが、穴の奥に隠れている魚を誘い出すのに一役買ってくれます。
魚肉ソーセージ・ちくわ
スーパー同様、コンビニでも必ずと言っていいほど置いてあります。特に魚肉ソーセージは常温保存が可能で、タックルバッグに忍ばせておきやすいのもメリットです。ちくわも魚のすり身からできているため、立派な釣り餌となります。ただし、ちくわは柔らかいため餌取りにはやや弱い傾向があります。
よっちゃんイカ(駄菓子)
意外なところでは、駄菓子の「よっちゃんイカ」も餌として機能します。あの独特の酸味と匂いが魚を刺激するのか、カサゴが釣れたという報告がSNSなどで多数見られます。餌持ちも良いため、話のタネとして、また遊び心で試してみるのも面白いでしょう。

餌持ちが良いワームの活用
「虫餌はどうしても触れない」「生餌がすぐに取られてしまって釣りに集中できない」という悩みを一気に解決してくれるのが、ワーム(ソフトルアー)です。
ワームは柔らかい樹脂などで作られた疑似餌であり、生餌ではありません。しかし、近年のワームは素材や形状、そして「味と匂い」の研究が非常に進んでおり、特定の状況下では生餌に匹敵する、あるいはそれ以上の釣果を出すことも珍しくありません。
穴釣りでワームを使うメリットは計り知れません。
- 最強の餌持ち:魚に食いちぎられない限り、何度でも繰り返し使えます。フグなどの餌取りにも非常に強いです。
- 圧倒的な管理の楽さ:生餌のように鮮度を気にする必要がなく、腐ったり弱ったりすることもありません。タックルボックスに数種類入れておくだけで、いつでも使えます。
- 快適性:匂いや体液で手が汚れることがないため、非常に快適に釣りを楽しめます。
一方で、デメリットもあります。それは、生餌のように「放置」しているだけでは釣れにくいことです。生餌はそれ自体が匂いを発し、時には動きますが、ワームは釣り人が操作して初めて命が吹き込まれます。竿先を小さくチョンチョンと動かしたり、ゆっくり持ち上げて落としたりして、ワームがあたかも生きているかのようにアクション(誘い)をかける必要があります。
穴釣りにおすすめのワーム形状と匂い 根魚は甲殻類(カニやエビ)を日常的に捕食しています。そのため、ワームもカニを模した「クラブ系」や、エビを模した「ホッグ系・シュリンプ系」と呼ばれる、手足やヒゲ(触角)が付いた複雑な形状のものが非常に効果的です。これらが水中で微妙な波動を生み出し、魚にアピールします。 さらに強力なのが、魚が好む匂いや味(アミノ酸など)を素材に染み込ませた「集魚剤入りワーム」です。マルキューの「パワーイソメ」シリーズのように、見た目も匂いも生餌に寄せた製品や、バークレイの「ガルプ!」シリーズのように強烈な匂いで魚を寄せる製品は、生餌とワームの良いとこ取りをしたようなアイテムとして絶大な人気を誇っています。(参考:マルキュー公式サイト「パワーイソメ」)
生餌とワームを両方用意しておき、状況に応じて使い分けるのが最も釣果を伸ばす秘訣と言えるでしょう。
最適な穴釣り餌を選ぼう
ここまで、穴釣りに適した様々な餌について、その特徴や入手方法、使い方を詳しく解説してきました。穴釣りは手軽でありながら、どの餌を選ぶかという戦略性が釣果を大きく左右する、非常に奥深い釣りです。
最後に、この記事で解説した重要なポイントをまとめます。
- 穴釣りはテトラポッドや岩の隙間を狙う手軽な釣り
- 主なターゲットはカサゴやメバル、ソイなどの美味しい根魚
- 時にはキジハタやアイナメといった高級魚が釣れることもある
- 穴釣りはほぼ一年中楽しめるが、特に冬がハイシーズンとされる
- 将来も釣りを楽しむため、産卵期の小型魚や抱卵個体はリリースを心がける
- 必要な道具は1.8m以下の短竿、小型リール、ブラクリ仕掛けが基本
- 安全のためライフジャケットと滑りにくい靴(スパイク等)は必須装備
- ラインは根ズレ(摩擦)に強いフロロカーボンかナイロンの3号以上を推奨する
- 餌選びの基準は「食いの良さ」「餌持ち」「入手しやすさ」のバランス
- 最強の万能餌は釣具店で手に入る「青イソメ」
- 食いは良いが餌取りに非常に弱いのが「オキアミ」
- スーパーで買える「サバの切り身」は匂いと抜群の餌持ちが魅力
- コンビニで買える「イカの塩辛」は強烈な匂いと手軽さで人気が高い
- 魚肉ソーセージやちくわ、シーフードミックスも有効な代用餌
- 餌取り対策や快適性、手返しの良さを重視するなら「ワーム」も有力な選択肢
- その日の状況(魚の活性や餌取りの多さ)に合わせて複数の餌を試すのが釣果アップの最大の鍵
この記事を参考に、あなたにとって最適な穴釣り餌を見つけ、安全に、そしてエキサイティングな穴釣りを楽しんでください。

