グレフカセ釣りの仕掛けを完全ガイド!基本構成と戦術

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こんにちは。釣りスタイル、運営者の「アツシ」です。

グレフカセ釣りの仕掛けについて検索しているあなたは、おそらく「グレ釣りって難しそうだな」「仕掛けの種類が多すぎて、何から揃えればいいか分からない」と感じているかもしれませんね。グレフカセ釣りは、確かに奥が深い釣りです。ウキの選び方一つとっても、半遊動や全遊動といった専門用語が出てきますし、道糸とハリスのバランス、ガン玉の打ち方、タナの調整など、考えるべき要素がたくさんあります。

私自身、最初はチヌ(クロダイ)のフカセ釣りと同じような感覚で挑んで、グレ特有のシビアなアタリと強烈な引きに翻弄された経験があります。特に、強風や二枚潮といった厳しい条件下では、仕掛けの作り方が釣果に直結します。撒き餌(コマセ)との同調がうまくいかなかったり、根掛かりが多発したり、あるいはアタリがわからずアワセのタイミングを逃したりと、初心者がぶつかる壁は多いかなと思います。

この記事では、そんなグレフカセ釣りの仕掛けに関する疑問を解消するため、基本となるタックルの選び方から、状況に応じた仕掛けの使いこなしまで、順を追って分かりやすく解説していきます。この記事を読めば、なぜその仕掛けを選ぶのか、その理由がきっと見えてくるはずです。仕掛けの「引き出し」を増やして、難攻不落のグレとの出会いを楽しみましょう。

  • グレフカセ釣りに必要なタックルの基本構成
  • 最もスタンダードな「半遊動仕掛け」の作り方
  • ウキやガン玉の戦略的な使い分け
  • 天候や潮の状況に応じた仕掛けの調整術
目次

グレフカセ釣りの仕掛け、基本構成

まずは「グレフカセ釣りの仕掛け」の全体像をつかむところから始めましょう。磯竿からリール、道糸、ウキ、そしてハリに至るまで、それぞれのパーツがどんな役割を持っているのか。それを知ることが、釣果アップへの第一歩ですね。グレ釣りは特に、タックルバランスが重要な釣りだと感じています。

初心者向けタックルと道糸の選び方

グレフカセ釣りを始めるとき、まず揃えたいのがタックル(道具)です。繊細なアタリを捉える「感度」と、根に突っ込むグレを引き剥がす「強度」という、相反する性能が求められます。

ロッド(磯竿)とリール

ロッド(竿)は、仕掛けの操作性やラインメンディング(道糸の軌道修正)のしやすさから、5.3m前後の「磯竿」が標準的です。号数(硬さ)は、1号から2号あたりが汎用性が高くておすすめですね。1号は食い渋る小型〜中型グレの繊細なアタリを取るのに優れ、2号は40cmを超える良型や、根が荒い場所で強引なやり取りをするのに向いています。まずは中間的な1.5号あたりから入るのも良い選択かなと思います。

リールは、2500番から3000番のスピニングリールが使われますが、グレフカセ釣りなら「レバーブレーキ式リール」が断然有利かなと思います。グレは掛かると、強烈なスピードで根(シモリ)に突っ込みます。この突っ込みに対し、リールのドラグを緩めるのではなく、指一本(レバー)の操作で瞬時にラインを放出し、竿の「タメ(曲がり)」を維持しつつラインブレイクを防ぐ。これがレバーブレーキの最大の役割です。この攻防は、一度体験するとクセになりますよ。

最重要要素「道糸(ミチイト)」

そして、意外と重要なのが道糸(ミチイト)です。道糸は、ウキを操作し、風の影響を受け、仕掛けの沈下速度を左右する「舵」のような存在です。

道糸の材質選びは「風」対策

道糸の材質選びは、その日の「風」をどう攻略するかに直結します。

  • ナイロンライン:しなやかでリールへの収まりが良く、ライントラブルが圧倒的に少ないのが特徴。初心者の方はまずナイロンから入るのが良いと思います。適度な伸びが、強すぎるアワセや魚の急な突っ込みを吸収してくれる「保険」の役割も果たしますね。ただし、比重が軽く水に浮きやすいため、風に弱いのが弱点です。
  • フロロカーボンライン:ナイロンより重く(比重が高く)、「水に沈みやすい」のが最大の特徴。風が強い日、道糸が風に吹かれて仕掛けが流されてしまうのを防ぎたい時に活躍します。また、根ズレ(岩などとの摩擦)に非常に強く、感度が高い(伸びにくい)のもメリット。ただし、糸が硬くゴワゴワするため、ライントラブルが起きやすい上級者向けの側面もあります。

道糸の太さは、釣り場によりますが、以下の表を目安にしてみてください。

表1:道糸(ナイロン)の推奨号数(目安)
釣り場 メインターゲット 推奨ナイロン号数 根拠・理由
堤防・波止 グレ(メジナ) 1.7号 ~ 2号 テトラ帯など、チヌ狙いより根に突っ込まれるリスクが高いため、ワンランク上の強度が必要です。
グレ(メジナ) 2号 ~ 3号 磯のグレ、特に尾長(オナガ)グレの強烈な突進を止め、主導権を渡さないためのパワーが求められます。

風や潮の状況を見て、「海面上にある道糸をいかに少なくするか」を考えるのが、グレフカセのキモだったりします。熟練者が竿先を海中に突っ込むのは、道糸を強制的に沈めて風の影響を遮断するためなんですね。

ハリス選定と必須の結び方

ハリスは、魚の鋭い歯や岩との摩擦(根ズレ)から仕掛けを守る、最後の砦ともいえる部分です。同時に、サシエ(付け餌)の動きを司る最も繊細な部分でもあります。

ハリスの材質と号数

材質は、根ズレに強く、水の屈折率に近いため水中で見えにくいとされるフロロカーボンラインが絶対的な基本になります。

太さは1.5号を基準に、状況に応じて調整します。

  • 細くする時(例:1.2号、1号):グレの活性が低く、なかなかサシエを食わない「食い渋り」の状況。エサ取り(小魚)は多いがグレのアタリがない時。
  • 太くする時(例:1.75号、2号):40cmを超える大物が期待できる場合。海底の根が荒く、ハリスが擦れて切られるリスクが高い場所。

細いハリスは魚に違和感を与えにくいですが切れやすく、太いハリスはその逆です。このバランスを見極めるのが難しいところですね。

長ハリス(ロングハリス)の戦略的理由

面白いのがハリスの「長さ」ですね。グレフカセでは、2ヒロ(約3m)や3ヒロ(約4.5m)といった非常に長いハリスを使うことがあります。「長いと警戒されないから」という理由もありますが、本質は別にあります。

グレフカセの核心は「コマセ(撒き餌)とサシエ(付け餌)の同調」です。しかし、ウキや道糸は潮や風の抵抗を受けるため、水中をフリーに漂うコマセよりも必ず遅く流れます。この時、ハリスが短いと、サシエはウキに引っ張られてしまい、コマセの群れから外れて不自然な動きになってしまうんです。

ハリスを長く取るほど、サシエはウキや道糸の抵抗から「分離」されます。これにより、サシエはコマセと同じように、潮の流れに乗ってより自然に漂うことが可能となり、グレに警戒心を与えずに食わせる確率が劇的に向上するのです。ハリスの長さは、この同調をコントロールするための「調整幅」と考えると分かりやすいかもしれません。

必須の結び方(ノット)

そして、これらのパーツを確実に繋ぐのが「結び方(ノット)」です。どんなに良い道具を揃えても、仕掛け全体の強度は「最も弱い結び目」で決まります。結びが甘ければ、大物が掛かった瞬間にラインブレイク(高切れ)です。

最低限マスターしたい結び方

  • ウキ止め結び:タナ(水深)を決めるウキ止め糸を結ぶための専用ノット。キャストの衝撃ではズレず、指の爪で押せば動く、という絶妙な締め具合が求められます。
  • 漁師結び(強化クリンチノット):道糸とサルカン(金具)を繋ぐ際に使用します。非常に信頼性が高く、強力な結び方として知られています。
  • 外掛け結び:ハリスにハリを結ぶための、最も基本的で迅速な結び方。アタリが集中する「時合い(じあい)」にハリが外れても、素早く仕掛けを復旧させるために必須の技術です。

特に「時合い」と呼ばれる釣れるタイミングでは、素早く仕掛けを直す技術が求められるので、結び方はしっかり練習しておきたいですね。

基本仕掛けの作り方(半遊動)

グレフカセ釣りで最も基本となり、多用されるのが「半遊動(はんゆうどう)仕掛け」です。これは、ウキ止め糸からウキが止まるウキストッパーまでの範囲(ハリスの長さ+α)を、仕掛け(サシエ)が自由に沈んでいく(遊動する)仕組みです。

最大のメリットは、ウキ止め糸の位置を調整するだけで、狙うタナ(水深)を「5m」「8m」といったように正確に、かつ繰り返し直撃できること。初心者の方でもタナの管理がしやすい、非常に優れたシステムです。

ただし、魚がサシエを食った時、ウキの浮力(例:3B)がそのまま抵抗となるため、警戒心の強いグレに違和感を与えやすいという側面もあります。

半遊動仕掛けの組み立て順序(竿先から)

リールから出てくる道糸に、以下の順番でパーツを通していきます。この順番は絶対に間違えないようにしましょう。

    1. ウキ止め糸:まず道糸に結びます。これがサシエを沈める深さ(タナ)の上限を決定します。
    2. シモリ玉:非常に小さいパーツですが重要です。ウキ止め糸がウキ本体の穴を通り抜けてしまわないように受け止めるストッパーです。
    3. 円錐ウキ:仕掛けを潮に乗せて運び、魚のアタリを伝える主役です。ウキの上下(穴の径が異なる場合があります)を間違えないように通します。
    4. ウキストッパー(カラマン棒):ウキがこれ以上、下に(ハリ側に)落ちないように受け止めます。これが無いと、ウキがハリスやサルカンまで落ちてしまい、仕掛け絡みの原因になります。
    5. サルカン(スイベル):道糸の先端に結びます。ウキストッパーは、このサルカンの上で止まります。道糸とハリスの「ヨリ(ねじれ)」を解消する役割もあります。
    6. ハリス:サルカンの反対側に結びます。(標準的な長さは1.5〜2.5ヒロ、約2.25m〜3.75m程度です)
    7. ガン玉(オモリ):ハリスに打ちます。ウキの浮力(例:3B)に合わせて、同じ記号のガン玉(例:3B)を打つのが基本です。打つ位置も重要で、これは後ほど解説します。
    8. ハリ:ハリスの先端に結んで完成です。ハリスがハリの内側にくるように結ぶと、鈎掛かりが良くなると言われています。

この順番さえ覚えてしまえば、現場でもスムーズに仕掛けを作ることができますよ。仕掛けを投入(キャスト)する際は、着水する寸前にリールのスプールを指で軽く押さえてブレーキをかける(サミングする)と、仕掛けが一直線に伸びて絡みにくくなるので、ぜひ試してみてください。

ウキ(円錐・棒)の戦略的使い分け

グレフカセ釣りでは、主に「円錐ウキ」と「棒ウキ」の2種類が使われます。どちらもアタリを伝える役割は同じですが、形状の違いから得意な状況がまったく異なるんです。

表2:円錐ウキと棒ウキの戦略的使い分け
ウキの種類 特徴とメリット デメリット 得意なシチュエーション
円錐ウキ(玉ウキ) ・遠投性に優れる ・風の影響を受けにくい ・ライン操作(メンディング)が非常にやりやすい ・潮乗りに優れる ・棒ウキに比べると感度はやや劣る ・小さなアタリが見えにくいことがある ・磯釣り全般(グレ釣りの主流) ・風が強い日 ・遠投が必要なポイント ・積極的に仕掛けを操作したい時
棒ウキ ・水の抵抗が少なく「高感度」 ・小さなアタリも明確にトップに出る ・トップが水面から出るため「視認性」が高い ・風に弱い(トップが流される) ・構造上、ライン操作でウキが水没しやすく操作性が低い ・遠投性で劣る ・風や波が穏やかな堤防など ・グレの食いが渋く、微細なアタリを取る必要がある時 ・遠投が不要な近距離戦

私の場合、基本は操作性と遠投性に優れる「円錐ウキ」をメインに使います。ただ、どうしてもアタリが出ない、エサだけ取られる…というシビアな状況下で、風が穏やかなら「棒ウキ」に交換して、わずかなトップの変化に集中する、といった使い分けをしていますね。

どちらが良いというよりも、風の強さ、ライン操作のしやすさ、アタリの感度など、その日の状況や自分のやりたい釣りに合わせて使い分けるのがベストかなと思います。

ガン玉(オモリ)の役割と打ち方の戦術

ウキの浮力(Bとか3Bとか書いてあるアレですね)とセットで考えるのが、この「ガン玉(オモリ)」です。ウキに「3B」と書いてあれば、基本的には「3B」のガン玉を打つことで、ウキが水面ギリギリに浮く(=高感度になる)ように設計されています。

ですが、ガン玉の役割は、単にウキの浮力を調整して沈めるだけじゃありません。実は、仕掛けの「沈下速度」と「沈む角度」をコントロールするという、非常に戦術的なパーツなんです。

ガン玉の5大役割

  • 浮力調整:ウキの余浮力を殺し、アタリが出やすい水面ギリギリの「高感度」状態にする。
  • 沈下促進:遊動仕掛けにおいて、道糸の抵抗に負けずに仕掛けを狙ったタナまで引き下ろす。
  • 潮馴染み:潮が速い時に仕掛けが浮き上がるのを防ぎ、ハリスを潮に馴染ませる。
  • 感度向上:ハリスの「たるみ」を適度に軽減し、魚のアタリがウキに出やすくする。
  • 姿勢制御:打つ場所によって、サシエ(付け餌)を先行させて沈める姿勢を作る。

ガン玉の打ち方(位置)の戦術

ガン玉をどこに打つかで、仕掛けの沈み方が変わります。

  • 集中シズ:サルカンの直下などにガン玉を1点集中させる打ち方。オモリが重い場所から先に沈むため、仕掛けを最も速くタナに届けたい場合や、仕掛けを立たせたい時に使います。
  • 段シズ(分散シズ):ハリスに2〜3個のガン玉を等間隔などで分けて打つ方法。オモリが分散することで、仕掛けが潮に馴染みやすく、より自然な沈下姿勢(角度)を作り出すことができます。

特に、ハリのチモト(根本)から20cm〜50cm上(口元)に打つ小さなガン玉を、通称「口ナマリ」と呼びます。これはサシエを先行させて沈めたり、底付近にいる魚にアピールするのに非常に効果的です。ただし、これは根(海底)に最も近いオモリであるため、根掛かりの主要因にもなります。根掛かりが多発する場所では、まずこの口ナマリを外すか、軽くするのが対策の基本ですね。

グレフカセ釣りの仕掛けを使いこなす

基本構成がわかったら、次は実践編です。グレフカセの仕掛けは「動的なシステム」とも言われます。つまり、現場の状況に合わせて刻々と調整(チューニング)していくことが前提なんですね。風、潮、水深、そして魚の活性…これらの変数にどう対応していくかを見ていきましょう。

半遊動と全遊動の違いを理解する

基本の「半遊動」に対して、もう一つ「全遊動(ぜんゆうどう)」という仕掛けがあります。これは、その名の通り、ウキ止め糸を一切使わない、より攻撃的で繊細な仕掛けです。

全遊動仕掛けのメカニズム

全遊動仕掛けの仕組みと特徴

仕組み:ウキ止め糸を一切使いません。そのため、ウキは道糸上を完全にフリー(全遊動)で動きます。リールから道糸を送り込み続けることで、サシエを際限なく沈めていくことができます。

メリット: 1. 圧倒的な低抵抗:魚がサシエを咥えても、道糸がウキの穴をスルスルと通過するため、魚に抵抗(違和感)をほとんど感じさせません。これが食い渋るグレに非常に有効です。 2. 全層探査(オールレンジ):表層から海底まで、コマセの沈下に合わせて仕掛けを送り込めるため、グレがいるタナを効率的に探ることができます。「沈め探り釣り」とも呼ばれますね。

デメリット: 1. 高度な技術要求:道糸の送り出し(ラインメンディング)が非常に難しく、熟練した技術が必要です。少しでもライン操作を誤ると、仕掛けが馴染まなかったり、アタリが取れなかったりします。 2. アタリの不明確さ:半遊動のようにウキが「スポッ」と消し込むアタリが出にくくなります。道糸が「張る」「フケる」「走る」といった、ラインの微細な変化でアタリを判断する必要があります。

半遊動 vs 全遊動 使い分け

どちらが優れているというわけではなく、状況によって使い分けるのが理想ですね。

表3:半遊動と全遊動の使い分け(目安)
項目 半遊動仕掛け 全遊動仕掛け
得意な状況 タナが明確な時。手返し良く攻めたい時。 食い渋る時。タナが不明確な時。
アタリの出方 ウキが消し込むなど、明確に出やすい。 道糸の変化など、微細なアタリを取る必要がある。
タナの探り方 ウキ止めで設定したタナを直撃する。 表層から海底まで、全層を探る。
難易度 初心者でもタナ管理が容易。 ラインメンディングなど高度な技術が必要。

まずは基本の「半遊動」で狙ったタナを正確に釣ることをマスターし、慣れてきたら「全遊動」でより繊細なアタリを取る釣りに挑戦するのが、ステップアップとしておすすめです。

強風・悪天候時の仕掛け調整術

軽い仕掛けを扱うフカセ釣りにとって、最大の敵は「風」です。

風が吹くと、海面上の道糸が風に押されて大きく膨らんでしまいます。この膨らんだ道糸がウキを引っ張ってしまい、サシエは狙ったタナから外れ、コマセとの「同調」も完全に崩壊してしまいます。これではグレは釣れません。

この対策の核心は、「海面上にある道糸を、いかにゼロにするか」という一点に尽きます。風が直接影響するのは、ウキやサシエではなく、竿先から海面までの道糸だからです。

強風・悪天候時の具体的な対策

引き出しを多く持っておくことが重要です。

  • 【操作】穂先を海中に突っ込む: 最も直接的かつ効果的な対策です。竿の穂先を海中に10cmでも突っ込むことで、道糸は風の影響を完全に遮断されます。
  • 【道糸】道糸を水中に沈める: 第1部で解説した、比重の高いフロロカーボン道糸や、サスペンド(中層)/シンキング(沈む)タイプのナイロン道糸を選択し、道糸自体を風が当たらない水中に入れてしまいます。
  • 【仕掛け】仕掛けの水中抵抗を増やす: ウキを浮力の大きいもの(例:B→1号)に変更し、重いガン玉(例:1号)を打ちます。これにより、水中で仕掛けが受ける抵抗(潮を掴む力)が、風が道糸を押す力よりも大きくなり、仕掛けの安定性が増します。
  • 【仕掛け】ウキ自体を沈める(沈め探り): あえて0号や00号といった低浮力ウキを使い、ウキごと水面下に沈めてしまう釣法です。風の影響を受ける水面からウキが無くなるため、悪天候下で非常に有効な戦術となります。
  • 【戦略】物理的距離を詰める: 遠投を諦め、道糸の管理が容易になる近距離(足元)を釣ることも、現実的で有効な対策です。

二枚潮や根掛かりの対策

風以外にも、現場では様々なトラブルが待ち構えています。特に「二枚潮」と「根掛かり」は、フカセ釣りの宿命とも言えるトラブルですね。

二枚潮(にまいじお)

これは、表層の潮(上潮)と、グレがいるタナの潮(底潮)の流れが異なる(速さや方向が違う)状況を指します。フカセ釣り最悪の状況の一つです。

例えば、表層だけが速く流れていると、ウキが先行してしまい、肝心のサシエは狙ったタナに届く前に流されてしまいます。これではコマセと全く同調しません。

対策: 対策は強風時と似ています。重い仕掛け(高浮力ウキ+重いガン玉)で、表層の速い潮を速やかに突破し、目的のタナまで仕掛けを「ねじ込む」ことが基本です。また、「水中ウキ」や「潮受け」といった、水中の潮を掴むためのパーツを追加するのも非常に有効です。

潮の流れを正しく読むことは、フカセ釣りにおいて非常に重要です。潮見表の基本的な見方や、潮の種類について知っておくと、現場での判断力が格段に上がりますよ。

根掛かり

グレやチヌ(クロダイ)は、根(海底の障害物)の周りに潜んでいます。そこをタイトに狙うと、必然的に根掛かりのリスクが高まります。

根掛かりは「タナ取り」と「口ナマリ」のトレードオフです。先ほども触れましたが、根掛かりの最大の原因は、ハリ付近に打つ「口ナマリ」です。対策の基本は、この口ナマリを外すか、軽くすることですね。しかし、口ナマリを外すと、今度は仕掛けが底まで沈まないかもしれません。

この矛盾を解決する高度な技術が、第3部で触れた「全遊動沈め釣り」です。口ナマリを付けない軽い仕掛けを、道糸の操作だけでゆっくりと沈めていくことで、道糸を通じて海底や根の感触を「探り」、根掛かりする「前」にラインを張って仕掛けを浮かせ、回避することができます。

安全な根掛かりの外し方

根掛かりした時、竿を力任せに激しくあおるのは絶対にNGです。竿が折れたり、最悪の場合、切れた仕掛けがオモリやハリと共に自分に向かって飛んできて、重大な事故に繋がる危険があります。

まずは角度を変えてみたり、道糸のテンションを張った状態から瞬時に緩めたりするテクニックで外れないか試してみてください。それでも外れない場合は、竿を一直線にし、道糸を手(タオルやグローブで必ず保護してください)で持って、ゆっくりと真後ろに引いて切るようにしましょう。安全第一ですね。

状況別アタリの解読とアワセ

仕掛けがうまく機能し、グレがサシエを食うと、ウキに「アタリ」が出ます。このアタリを読み解くのが、フカセ釣りの醍醐味の一つです。

多様なアタリのパターン

ウキが水中に「スポッ」と消し込むアタリが基本ですが、これは魚の活性が高い時の話。グレの活性が低いシビアな状況では、実に多彩なパターンでアタリが現れます。

  • シモる:ウキが水面ギリギリから、わずかに(数ミリ〜数センチ)沈む。
  • 止まる:沈みかけていたウキや、流れていたウキが不自然に止まる。
  • 浮き上がる:沈んでいたウキが、逆にフワッと浮き上がってくる(魚がサシエを咥えて上昇した場合)。
  • 加速する:ウキが横に走る速度が急に速くなる。

これら全てがアタリの可能性があります。「あれ?」と思ったら、次の「アワセ」の動作に移ることが重要です。

アワセのタイミングと本質

アタリが出たら、次は「アワセ(竿を立ててハリを掛ける動作)」です。

  • 早アワセ:グレはエサを取るのが非常に上手いため、「コツン」という小さな前アタリや、ウキがわずかにシモった瞬間に即座にアワセる必要がある場合があります。
  • 遅アワセ:チヌなどは、餌を吟味する「前アタリ」を出した後、本格的に食い込む「本アタリ」を出すことが多いため、本アタリを待つ「遅アワセ」が有効とされます。
  • 聞きアワセ:アタリかどうか不明瞭な時に、そっと道糸を引いて(竿先をゆっくり上げて)、魚の重みや生命感を「聞く」高等テクニックです。魚が乗っていればそのまま本アワセに移行します。

グレのアワセは「攻撃的」に

グレフカセにおけるアワセは、単に「ハリを掛ける」だけの動作ではありません。ここがチヌ釣りと大きく違う点かもしれません。

鈎掛かりしたグレは、反射的に根(シモリ)に逃げ込もうとします。アワセが遅れたり、アワセの力が弱いと、一瞬で根に潜られてラインブレイクにつながります。

したがって、グレのアワセとは、「ハリを掛ける」動作と、「魚の頭をこちらに向けさせ、根から引き剥がす」動作を同時に行う、先手を取るための攻撃的な技術なんです。アタリかな?と思ったら、しっかり竿に魚の重みを乗せるイメージで、力強く(ただし竿の弾力を活かして)アワセてみてください。

最適なグレフカセ釣り仕掛けの選択

ここまで見てきたように、グレフカセ釣りの仕掛けには「これさえあれば完璧」という一つの正解はありません。

存在するのは、その日の風、潮の速さ、水深、そしてグレの活性という無数の変数に対して、「今、最も適した解(こたえ)」としての仕掛けだけかなと思います。

ウキの浮力をBから3Bに変えること、ガン玉をハリスの中間に打つこと、道糸をナイロンからフロロに替えること。これら一つ一つの選択が、全て「コマセとの同調」と「魚に違和感を与えない」という、グレフカセの二大原則に論理的に繋がっています。

まずは基本となる「半遊動仕掛け」を正確に組めるようになること。そして、その仕掛けを基準に、現場の状況に合わせて「なぜか釣れない」理由を考え、各パーツを調整(チューニング)していく。

この試行錯誤こそが、グレフカセ釣りの難しさであり、最大の面白さだと私は思います。

この記事が、あなたの「グレフカセ釣り仕掛け」選びの参考になれば嬉しいです。

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