アオリイカの回遊ルートを解説!生態を知り釣果UPへ

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こんにちは。釣りスタイル、運営者の「アツシ」です。

エギングをしていると、「アオリイカの回遊ルート」って、一体どうなっているんだろう?と気になりますよね。サケみたいに決まった川に戻ってくるのとは違うし、マグロみたいに大移動するわけでもなさそうです。

アオリイカは基本的に寿命が約1年の「年魚」なので、私たちがイメージする「回遊」とは少し生態が違うんですね。彼らの移動は、主に「産卵」や「冬」の越冬が目的です。どの時期に、どんな水深のポイントへ移動するのか、そこには「水温」が大きく関わっています。

また、回遊せずにその場に留まる「居着き」の個体もいますし、同じ日本でも日本海側と太平洋側では、回遊のパターンや結末が全く違う、なんて話もあるんです。

他にも、回遊待ちに適したポイントの条件(藻場や潮通し)や、有利な時間帯、潮(潮汐)など、知っておきたい要素はたくさんありますよね。

この記事では、そんなアオリイカの回遊の謎について、季節ごとの行動パターンや地域による違いに注目しながら、分かりやすくまとめていこうかなと思います。生態を知ることで、次の釣行のヒントが見つかるかもしれませんよ。

  • アオリイカの「回遊」の定義と実際の移動距離
  • 季節別(春の産卵・秋の成長・冬の越冬)の行動パターン
  • 日本海と太平洋側で異なる回遊の結末
  • 回遊待ちに最適なポイント選びや潮・時間帯
目次

アオリイカの回遊ルートとは?基本生態

まず、「アオリイカの回遊ルート」という言葉の「回遊」が、具体的にどんな行動を指すのかを見ていきましょう。彼らは寿命約1年の「年魚」なので、その一生を全うするために行う、季節的な生息場所の移動を「回遊」と呼ぶのが分かりやすいかもですね。サケやマグロのように、複数年にわたって決まったルートを長距離移動するのとは、根本的に違うんです。

アオリイカの回遊する距離

アオリイカって、どれくらい移動すると思いますか?

実は、過去の調査(1991年・富山湾)では、標識放流してから再捕獲されるまでの最長移動距離は56kmだったそうです。しかも、その調査では、富山湾の外で再捕獲された個体はゼロだったとか。(出典:水産海洋学会『標識放流結果からみた富山湾における秋期のアオリイカの移動』

もちろん、これは一つのデータに過ぎませんが、この事実が示唆しているのは、彼らの「回遊ルート」が、日本列島を縦断するような広域な「ハイウェイ」ではない可能性が高い、ということです。

彼らにとっての「ルート」とは、生まれた海域を中心とした半径数十キロ圏内で、季節や成長に応じて、岸(浅場)と沖(深場)を行ったり来たりする「水平・垂直移動」、そのプロセスそのものなのかもしれませんね。

春の産卵回遊と藻場ポイント

春は、アオリイカにとって最も重要な「産卵」の季節です。エギンガーにとっては「親イカ」と呼ばれる大型個体を狙える、ロマンあふれるシーズンでもありますね。

冬の間、水温が安定した沖の深場で過ごしていた親イカたちが、沿岸の水温が16℃を超え始めると、一斉に産卵のために浅場へやってきます。これが「産卵回遊」です。

彼らの最終目的地は、ズバリ「藻場」です。アマモやホンダワラなどが生い茂る藻場は、アオリイカにとってまさに「高級住宅」のような場所なんです。

藻場が「高級住宅」である3つの理由

  1. 産卵床(ベッド) 卵を海藻の茎や葉に産み付けるため、絶対に欠かせない場所です。
  2. 隠れ家(シェルター) 大型化した親イカといえど、イルカやサメなどの外敵はいます。藻場は身を隠すのに最適です。
  3. 餌場(レストラン) 藻場には小魚や甲殻類など、アオリイカのエサとなる生物も多く集まります。

したがって、春の回遊ルートを予測するには、「水温16℃の等温線がどこまで岸に近づいているか」そして「そのエリアに良質な藻場がどこにあるか」を考えることが、大型イカへの近道になると言えそうですね。

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回遊の時期は秋が活発

秋は、春に生まれた子イカたちが成長し、エギングで「数釣り」が楽しめるハイシーズンですね。この時期のアオリイカは、非常に活発です。

その理由は、水温が彼らにとっての最適範囲(18℃〜21℃くらい)に保たれ、活動が最も高まるためです。この時期のアオリイカは、冬を越すためのエネルギーを蓄えるべく、積極的にエサを探し回ります。

この時期の「回遊」は、春のように明確な目的地(藻場)への移動というよりは、好奇心旺盛な子イカたちが、エサを求めて浅場(シャロー)全域を「探索」しているイメージです。特定の場所に留まらず、広範囲を水平移動するため、私たちアングラーとの遭遇率も高くなるわけですね。

岸壁や堤防のすぐそばまで、群れでエサを追いかけてくる姿が見られるのも、この時期ならではの光景です。

冬の越冬回遊と深場

冬になり、沿岸の水温が下がってくると、アオリイカは浅場から姿を消します。これが「越冬回遊」です。

ここで大事なのは、彼らは単に「温かい場所」を求めているのではなく、「水温が安定した場所」を求めて移動するという点です。変温動物であるアオリイカにとって、水温の急激な変化は体力を大きく消耗させてしまいます。

浅場は外気温や北風の影響で水温が乱高下しやすいですが、深場は一度水温が下がっても変動が少ないため、じっとして体力を温存するのに適した、安全な避難場所となります。つまり、南方へ大移動するのではなく、岸から沖への「垂直移動」がメインなんですね。

冬のイカはどこにいる?

では、具体的にどのあたりに移動するのでしょうか。

  • 水深 ティップラン(船釣り)などでは、水深30m〜40mあたりが目安とされることが多いようです。もちろん、地域によって水深は異なります。
  • 地形 水深がそれほどなくても、湾(ワンド)状の地形で、外からの冷たい潮の影響を受けにくい場所は、水温が安定しやすいため、アオリイカが集まることがあるそうです。

冬でもチャンスはある?

深場でじっとしているだけかと思いきや、そうでもないようです。越冬中のアオリイカも、朝夕のマズメ(日の出・日の入り前後)には、エサを食べるために一時的に浅場(といっても深場に隣接するカケアガリの上など)まで上がってくることが報告されています。

「安全な寝室(深場)」と「食堂(浅場)」を日周的に往復しているイメージですね。冬のエギングが難しいのは確かですが、このタイミングと場所を狙えば、大型に出会える可能性はゼロではないんです。

回遊を左右する水温の壁

アオリイカは変温動物なので、その行動は海水温に大きく左右されます。彼らの一生(約1年)の回遊ルートは、この「水温」によってほぼ支配されていると言っても過言ではありません。

特に重要な「水温の壁」となるのが、以下の2つです。

1. 接岸のトリガー「水温16℃」 春、沿岸の水温がこの温度を超えると、産卵回遊が本格化します。産卵や孵化に適した水温の合図なんですね。

2. 退避のデッドライン「水温15℃」 冬、沿岸の水温がこの温度を下回るようになると、アオリイカは生命の危険を感じ、浅場(ショア)から深場へ退避(越冬回遊)していきます。

アオリイカの1年は、この「15℃〜16℃の壁」によって、浅場と深場を行き来するルートが決定づけられていると言えそうですね。

アオリイカと水温の相関(目安)

水温と活性の関係を、もう少し詳しく見てみましょう。

水温(目安) アオリイカの活性・行動
18℃〜21℃ 【最適水温】最も活性が高く、活発に捕食行動をとる。
16℃〜23℃ 【適正水温】釣れる可能性が十分にある範囲。
16℃ 以上 【産卵トリガー】春、この水温で産卵のために接岸を開始。
15℃ 以下 【生存デッドライン】冬、この水温になると深場へ退避する。

※これらの水温はあくまで一般的な目安であり、地域やその年の状況、黒潮の影響などによって変動します。

地域別のアオリイカ回遊ルートの謎

アオリイカの基本的な回遊パターンを見てきましたが、実はこのルート、生息する海域によって全く異なる結末を迎えることがあるんです。特に「日本海側」の一部で見られるパターンは、アオリイカの回遊ルートの謎を解く上でとても興味深い話かなと思います。

日本海の死滅回遊とは

ちょっと切ない響きですが、「死滅回遊(しめつかいゆう)」という言葉を聞いたことがありますか?

これは、本来の生息域(暖かい海)から海流などによって幼生が運ばれ、本来の生息域ではない場所(水温が低くなる海)で成長するものの、冬の低水温によって死滅してしまい、その場所では世代交代(産卵)に寄与することなく一生を終える現象を指します。

アオリイカに関しても、特に日本海側の富山湾や上越といった地域で、この現象が確認されているんです。

なぜ「死滅回遊」が起こるのか?

そこには、海流と地理的な要因が大きく関わっています。

1. 運搬(Arrival)
南方の海で孵化したアオリイカの幼生が、「対馬海流」に乗って日本海側を北上し、富山湾や上越沿岸に運ばれてきます。
2. 成長(Growth)
夏から秋にかけて、水温が高くエサも豊富なため、順調に成長します。秋にエギングで釣れるのは、これらの個体です。
3. 障壁(Barrier)
冬が近づき水温が低下すると、イカは本能的に南下(または水温の安定する深場へ)移動しようとします。しかし、ここで「能登半島」が巨大な地理的障壁として立ちはだかります。
4. 死滅(Terminal)
能登半島によって南下するルートを物理的に塞がれた個体群は、湾内や沿岸の低水温域から脱出することができず、力尽きて死滅してしまう、と考えられています。

日本海側(一部)の特殊事情

この「死滅回遊」が起こる海域では、秋に釣れるイカを(例えばリリースして)保護しても、残念ながらそれらが越冬して翌年の親イカとして産卵に絡むことはない、とされています。

実際に、この海域で3kgを超えるような大型の親イカが確認されることは「ほぼ皆無」と報告されており、アオリイカの一生のサイクルが完結していない(=循環していない)ことを示しています。

この地域のルートは、一方通行の「トラップ型ルート」になっている、と考えると分かりやすいかもしれません。

太平洋側の循環する回遊

一方、太平洋側(例えば紀伊半島・串本など)は、この日本海側のモデルとは異なります。

こちら側では、冬を越せるだけの水温が保たれる「沖の深場(越冬場所)」と、春に産卵できる「沿岸の藻場(産卵場所)」が地理的に開かれています。黒潮の影響もあって、越冬が可能なわけですね。

そのため、アオリイカの個体群が「沖 ⇔ 岸」を自由に行き来できる「循環型ルート」が成立しています。

だから、冬を生き延びた親イカが、春になるとちゃんと産卵のために岸へ戻ってくることができるんです。これが、同じアオリイカでも海域によって生態が異なる大きな理由です。

回遊待ちのポイントと潮通し

さて、ここからは私たちアングラーの視点で、アオリイカが日々通る「局所的なルート」を考えてみましょう。季節的な大移動とは別に、「今、どこを通るか」という話ですね。

アオリイカが回遊してくるのを「待つ」場合、どんなポイントを選べば良いでしょうか?

一番のキーワードは「潮通し」です。潮の流れが良い場所は、新鮮な海水やエサ(ベイト)が運ばれてくるため、アオリイカが好む「通り道(ハイウェイ)」になりやすいです。堤防の先端や、外海に面した磯、岬の先端などが代表的ですね。

さらに、そのハイウェイの途中に、アオリイカが立ち寄りたくなる「目的地」や「中継地点」があれば完璧です。

  • 藻場(目的地) 春の産卵場所であると同時に、季節を問わず「隠れ家」や「エサ場」にもなります。
  • 地形変化(中継・待ち伏せ場所) 岩礁帯やカケアガリ(海底の坂道)、シモリ(沈み根)など、海底に起伏がある場所は、身を隠したり、ベイトを待ち伏せしたりするのに最適なポイントです。

ポイント選びのコツ

「潮通しの良いライン」をアオリイカが通るハイウェイだと仮定して、その途中に「藻場」や「地形変化」といった休憩・食事のできるサービスエリアがある場所を探すイメージです。

回遊の時間と潮汐(潮回り)

ポイントが決まったら、次は「タイミング」です。アオリイカがその「ルート」を活発に通る時間帯を狙いましょう。

アオリイカの回遊ルートが活性化するのは、やはり「潮が動いている」とき。そして「時間帯」も重要です。

日周移動(時間帯)

朝・夕マズメ(大チャンス)
言わずと知れたゴールデンタイム。小魚などのベイトが活発になり、アオリイカもエサを探して浅場まで回遊してきます。
夜間(釣りやすい)
日中よりも警戒心が薄れ、浅場まで活動エリアを広げて捕食することが多い時間帯です。常夜灯周りなどもポイントになりますね。
日中(タイミング次第)
藻場や岩陰などのストラクチャーに身を寄せていることが多いですが、潮が大きく動くタイミング(満潮・干潮の前後)などでは、捕食スイッチが入ることもあります。

潮汐(潮回り)

潮汐(潮の満ち引き)も、アオリイカの活性に直結します。「潮が止まっている(動かない)時間は釣れにくい」というのは、エギングのセオリーですね。

特に、潮位の変動が大きい(=潮がよく動く)「中潮」や「大潮」が狙い目とされますね。潮が動けばベイトも動き、それを捕食するアオリイカの活性も上がる、というわけです。

潮回り別 エギング推奨度(一例)

潮回りと釣れやすさの関係は、一般的にこんな風に言われることが多いかなと思います。

潮回り 推奨度 特徴
中潮 ◎(最適) 日中も夜間も適度に潮が動き、釣りがしやすい。
大潮 〇(良い) 潮の動きは最大だが、流れが速すぎて釣りにくい場合も。
小潮 〇(良い) 潮の動きは緩やかだが、ダラダラと釣れ続くことがある。
長潮・若潮 △(イマイチ) 潮の動きが小さく、活性が上がりにくいとされる。

※あくまで一般的な傾向です。ポイントや時間帯によっては、長潮でも釣れることはもちろんありますよ!

「潮通しの良い場所(ハイウェイ)」で、「潮が動き出す時間(交通量が増える)」、特にマズメや夜間、そして中潮や大潮のタイミングが重なる時が、アオリイカと出会えるゴールデンタイムと言えるかもしれません。

総括:アオリイカの回遊ルート予測

ここまで見てきたように、「アオリイカの回遊ルート」は、単一の答えがあるわけではなく、いくつかの異なるスケール(階層)の要素を組み合わせて予測するものかなと思います。

最後に、その「3つの階層」を整理してみましょう。

アオリイカ回遊ルート予測の3階層モデル

  1. 【基礎ルート】ライフサイクル(季節と水温) これが全ての基本です。「水温15℃・16℃の壁」を絶対的な制約として、春の「産卵(岸へ)」と冬の「越冬(深場へ)」という、寿命1年の年魚としての一生を全うするための「垂直・水平移動」のルートです。
  2. 【地理的ルート】海域の特性(結末の違い) 上記の基礎ルートが、その海域の「地理」によって制約を受けます。太平洋側のように越冬と産卵が可能な「循環型ルート」なのか、日本海側(一部)のように地理的障壁と低水温で完結しない「死滅回遊ルート」なのか、という大きな違いです。
  3. 【局所的ルート】日々の行動(地形と潮汐) これがアングラーにとって最も身近な、日々の通り道です。「潮通し」をハイウェイとし、「藻場」や「地形変化」を目的地・中継地点とします。そして、「潮の動き(中潮など)」や「時間帯(マズメ・夜間)」によって、そのハイウェイの交通量(活性)が変動します。

これらの要素をパズルのように組み合わせることで、アオリイカが今どこにいて、どこへ向かおうとしているのか…そんな「アオリイカの回遊ルート」が、少しずつ見えてくるのではないでしょうか。

「なんで今は釣れないんだろう?」「あそこの藻場に、そろそろ入ってくる頃かな?」そんな風に、アオリイカの生態に思いを馳せながらエギを投げるのも、釣りの楽しみの一つですよね。この記事で学んだことが、皆さんの次の一杯につながるヒントになれば嬉しいです。

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