ぶっこみサビキで釣れない5つの原因と釣果激変の対策

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こんにちは。釣りスタイル、運営者の「アツシ」です。

「ぶっこみサビキで釣れない」と悩んで、このページにたどり着いたかもしれませんね。投げて待つだけの手軽な釣りのはずなのに、なぜか自分だけ釣果ゼロ。周りは釣れる状況なのに、自分の竿だけピクリともしない。仕掛けを投げ込んでも、狙っているタナ(水深)が合っているのか不安になったり、アタリがわからないまま時間だけが過ぎていく…。「もう今日はダメかも」なんて、諦めかけていませんか?

ぶっこみサビキは、実は「投げて待つだけ」というシンプルなイメージとは少し違って、狙うポイント、仕掛けのバランス、コマセの効かせ方が非常に大切な、ちょっと奥が深い釣り方なんです。釣れない状況には、必ずハッキリとした原因があります。

この記事では、なぜあなたのぶっこみサビキで釣れないのか、その主な原因と、すぐに試せる具体的な解決策を、私の経験も踏まえて分かりやすく解説していきますね。この釣りの「本質」を理解すれば、きっと釣果は変わってきますよ。

  • ぶっこみサビキで釣れない5つの主要な原因
  • アタリを明確に出すためのタックルと設定
  • 根掛かりなどの頻出トラブル回避テクニック
  • 釣果を激変させる「トリックサビキ」という最終手段
目次

ぶっこみサビキで釣れない5つの原因

「待てど暮らせどアタリがない…」そんな時、まず見直してほしい基本的な5つのポイントがあります。大体の場合、釣れない原因はこのどれか、あるいは複合的な要因によるものが多いかなと思います。一つずつチェックしていきましょう。

魚がいない場所を攻めている

これが一番シンプルで、でも一番多い原因かもしれません。

ぶっこみサビキは、仕掛けを投げ込んだら竿を置いて待つ「静的」な釣りです。ルアー釣りのように広範囲を探る釣り方とは対極にあります。もし仕掛けを投入した場所が、魚の通り道や集まる場所(=ポイント)から外れていたら、どれだけ高性能な仕掛けを使い、高級なコマセを撒いても釣れる可能性は極めて低いですよね。

特に私たちがぶっこみサビキで狙う大アジは、海底付近(底層)で餌を食べることが多い魚です。(出典:水産研究・教育機構『マアジの生態』

彼らが好むのは「海底の地形に変化がある場所」です。ただ闇雲に遠投するのではなく、以下のポイントを意識的に狙う必要があります。

  • 沖のブレイクライン(かけ下がり): 急に深くなっている海底の段差。魚が身を隠したり、餌が溜まりやすい場所です。
  • 船道(ふなみち): 船が通るために深く掘られた場所。周囲より深くなっており、魚の通り道(回遊ルート)になりやすいです。
  • 沈み根(しずみね): 海底にある岩や障害物の周り。小魚や甲殻類が集まりやすく、それを狙うアジも集まります。

ポイントの見つけ方:「オモリで海底を探る」

釣りを始める前に、まずはオモリだけ(または仕掛けの一番下のオモリだけ)を付けた仕掛けで海底の様子を探ってみる(=「底取り」する)のがオススメです。

  1. 仕掛けをキャストし、着水したらリールのベール(糸を出す部分)を戻します。
  2. ライン(道糸)を張り気味にして、オモリが海底に着くのを待ちます。(ラインがフッと緩むか、竿先に重みが乗ります)
  3. オモリが着底したら、竿をゆっくりと横に引いたり、リールをゆっくり巻いたりして、海底をズルズルと引きずってみます。
  4. 「ザラザラ」「スムーズ」なら砂地。「ゴツゴツ」「ガッ」と引っかかる感触があれば、そこが沈み根やかけ下がりです。

この「ゴツゴツ」とした感触があった場所が、私たちが狙うべき「変化」のあるポイントです。その周辺に仕掛けを集中して投入することが、釣果への第一歩ですよ。

砂浜(サーフ)も狙い目

堤防だけでなく、砂浜(サーフ)もぶっこみサビキの優良ポイントです。一見平坦に見えますが、沖には波の影響でできたブレイクライン(かけ下がり)が必ず存在し、そこがアジの回遊ルートになっています。何より、砂地は根掛かりのリスクが低いので、ぶっこみサビキの弱点を補える最高の釣り場だと思います。

仕掛けと針の大きさが合っていない

「魚はいるはずなのに食わない」…これは、仕掛けが魚の警戒心に負けている状態かもしれません。

ぶっこみサビキは、重いオモリを遠投するための「パワー」と、繊細なアジのアタリを誘発し、食い込ませる「フィネス(繊細さ)」という、相反する要素の両立が求められます。

よくあるミスが、遠投用の太い幹糸(モトス)や重いオモリに合わせて、魚が直接口にするハリス(針に結ばれた細い糸)まで太く、硬いものを選んでしまうこと。アジは私たちが思うよりずっと目が良く、特に大型ほど警戒心が強いので、ハリスの太さや硬さで食いが全く変わることが日常茶飯事です。

ハリスの太さ

ぶっこみサビキの仕掛けは、重いオモリ(15号など)のキャストに耐えるため、幹糸(モトス)は5号や7号といった太いものが使われます。しかし、魚が直接口にするハリスは別です。大アジ狙いであっても、ハリスは3号程度あれば強度は十分です。太くても4号までに留め、食いが渋い時のために、必ず1号や2号といった細いハリスの仕掛けを予備で用意しておくことが最善の策です。

針の大きさ

針が大きすぎると、アジがコマセと一緒に吸い込んでも、口の中に針が入らずフッキング(針掛かり)しません。逆に小さすぎると、掛かっても外れやすく(バラシ)なります。釣れている魚のサイズに合わせるのが基本です。

  • 豆アジ(15cm以下): 3号以下
  • 中アジ(20~30cm): 5~6号
  • 大アジ(30cm以上): 8号前後

まずは中アジ対応の6号あたりから始め、アタリがあるのに掛からない場合は針を小さく、掛かるけどバラシが多い場合は大きくする、といった調整が有効です。

針の装飾(スキン)

サビキ針には、アミエビを模したピンクスキンや、小魚を模した魚皮(ぎょひ)、光を反射するフラッシャーなど、様々な種類があります。定番はコマセに合わせたピンクスキンですが、日によって、時間帯によって「当たり」のスキンが変わることがあります。

仕掛け選びの目安まとめ

「アタリがない」「掛からない」時は、以下のローテーションを試してみてください。

  • ハリスの太さ: 太い(3号) → 細い(2号)
  • 針の大きさ: 大きい(8号) → 小さい(6号)
  • スキンの種類: ピンクスキン → 魚皮 → フラッシャー

この「仕掛けを交換してみる」という一手間が、釣果を分けることが多いですよ。

コマセの撒き方と硬さの問題

ぶっこみサビキは、ロケットカゴに入れたコマセ(アミエビ)で魚を寄せる釣りです。この「コマセ管理(=コマセワーク)」がうまくいっていないと、当然ながら魚は寄ってきません。

ポイントは「カゴの窓の調整」と「コマセの硬さ」です。

カゴの窓調整(放出量のコントロール)

ロケットカゴにはコマセの放出量を調整する「窓」があります。この調整が釣果を左右します。

  • 釣り始め(魚を寄せる段階): まず魚をポイントに寄せる必要があるため、カゴの窓を「全開」にします。毎回、できるだけ「同じポイント」に仕掛けを投入し、数分待ったら竿を大きくシャクって(あおって)カゴの中のコマセを全て撒ききり、仕掛けを回収します。これを数回繰り返し、海底の狙った一点に「コマセのポイント」を作ります。
  • 実釣(回遊待ちの段階): ポイントができたと判断したら、今度はコマセがパラパラと少量ずつ、長く出続けるように、カゴの窓を「半分程度まで閉じて」置き竿にします。コマセを長時間効かせて、アジの群れを足止めするイメージです。

コマセの硬さと理想の放出速度

実釣中の理想的なコマセの放出速度は、「3回ほど竿をしゃくるとコマセが出切る」くらいの硬さです。

ここで問題になるのが、コマセの「水分量」です。コンビニや釣具店で売っているチューブタイプのアミエビは便利なのですが、水分が多すぎて非常に柔らかいことが多いです。これだと、仕掛けが着水した衝撃や、海底に到達するまでに大半が流れ出てしまいます。

これでは、狙った海底ではなく、表層や中層にコマセが効いてしまい、底にいる本命のアジを寄せられません。

対策として、釣具店で売っている冷凍された「ブロックのアミエビを半解凍」して使うのがおすすめです。アミエビの粒がしっかりと残り、カゴから適度な速度で放出されますよ。

アタリがわからない時の対策

「魚が掛かっているのに気付いていない」のも、「釣れない」と感じる大きな原因です。特に夜釣りでこのパターンに陥る方が多いかもしれません。

アタリが伝わりにくい構造的理由

ぶっこみサビキの仕掛けは、構造的にアタリが伝わりにくい側面があります。

  1. フロートの吸収: 仕掛け(サビキ本体)を立たせるための「フロート(浮き)」が、魚が針を咥えた時の小さなアタリを吸収してしまいます。
  2. オモリの重さ: 重いオモリが海底に固定されているため、小さな魚のアタリはオモリに負けてしまいます。
  3. ラインの伸び: 特にナイロンラインを使っている場合、遠投すればするほど「ラインの伸び」がクッションとなり、数十メートル先のアタリをかき消してしまいます。

釣り人は、足元のサビキ釣りのような「ブルブルッ」という明確なアタリを待っていますが、ぶっこみサビキでは、その信号は竿先まで届きにくいのです。

アタリを捉える具体的な3つのコツ

この伝わりにくいアタリを捉えるために、以下の工夫が非常に重要です。

アタリを捉える3つのコツ

  1. 竿先に集中する (道具に頼る): アタリを捉えるため、常に竿先に集中することが重要です。竿先に「鈴」を付けておくのが最も効果的で、古典的ですが最強の方法です。夜釣りであれば、竿先に「ケミホタルや専用ライト」を取り付け、視覚的にアタリを捉えます。
  2. ラインテンションの管理 (技術): アタリを伝達させるには、ライン(道糸)の張力管理(ラインテンション)が最も重要です。「張らず緩めず」、具体的には「竿先がわずかに曲がる程度」にラインを張るのが理想です。ラインがたるむとアタリは伝わらず、張りすぎると魚が違和感を感じて食い込みません。
  3. PEラインの使用 (道具の変更): 感度を最大化するために、ラインの素材を見直します。ナイロンラインは「伸びる」ためアタリを吸収しますが、「PEライン」は「伸びない(低伸度)」ため、遠距離でも海底の様子や魚の小さなアタリを明確に竿先に伝えます。本格的にこの釣りを行うなら、PEライン(1号程度)の使用が強く推奨されます。

置き竿とドラグ設定のミス

ぶっこみサビキは、竿を竿立てに置いて待つ「置き竿」スタイルが基本です。この際の「ドラグ設定」のミスが、釣れない(獲れない)、あるいは最悪の事態(タックルのロスト)を引き起こす原因となります。

※ドラグとは:リールの機能の一つで、魚が強く引いた時にスプール(糸巻き部分)が逆回転し、ラインが引き出されるようにする安全装置のことです。

最も危険なミス:ドラグの締めすぎ

一番やってはいけないのが、ドラグを強く締めすぎていること。ぶっこみサビキは大型のアジや、時にはサバ、イナダ(ブリの若魚)といった予期せぬ大物が掛かる可能性があります。

ドラグをガチガチに締めたまま置き竿にしていると、大物が掛かった瞬間に竿が絞り込まれ、竿立てごと海に引きずり込まれる…なんていう悲惨な事故につながります。私も目の前で竿が飛んでいくのを見たことがあります…

緩すぎるデメリット:フッキングしない

かといって、ドラグが緩すぎると、今度は魚が掛かっても針がしっかりと刺さらない(フッキングしない)ため、巻き上げている途中で外れる「バラシ」の原因になります。

置き竿のドラグは「緩め」が鉄則、かつ「絶妙な調整」を

置き竿にする際は、必ずリールのドラグを「魚が強く引けば『ジーッ』とラインが出ていく状態」に緩めておくことが、竿を守るための鉄則です。

理想のドラグ設定は、先ほど(原因4)で述べた「竿先が少し曲がる程度のラインテンションを保てるギリギリの強さ」に設定することです。

これにより、小さなアタリは竿先(や鈴の音)で察知し、大物が強く引けばドラグが滑り出してラインが放出される、という「アタリ察知」と「安全確保」の両立が可能になります。この釣法において、竿先の鈴が鳴ること、そしてドラグが「ジーッ」と鳴る音は、最も重要なアタリのサインです。

ぶっこみサビキで釣れない状況の対策

基本的な原因を見直しても、まだ釣れない…。そんな時、さらに一歩進んだ対策や、この釣りの「仕組み」を深く理解することが打開策になります。頻出するトラブルへの対処法や、他の釣り方との違いも知っておきましょう。

釣果を左右する仕掛けの仕組み

ぶっこみサビキがなぜ「めんどくさい棚取り不要」で釣れるのか、その仕掛けの構造とメカニズムを正確に知っていますか? これを理解すると、コマセの使い方も変わってくるはずです。

この仕掛けは、一番下に「オモリ」、その上に「サビキ」、さらにその上に「フロート玉(浮き)」と「ロケットカゴ」が配置されています(製品によって順序が多少異なる場合もあります)。

フロート玉(浮き)の重要な役割

この仕掛けの核心は「フロート玉」の役割にあります。

オモリが海底に着底すると、もしフロートがなければ、サビキ仕掛け全体が海底で横たわってしまい、魚からは見えにくく、食いにくい状態になります。

しかし、サビキの上部にある「フロート玉」の浮力によって、サビキ仕掛け全体が海底から「立ち上がる」ように設計されているんです。オモリがアンカー(錨)となり、フロートが仕掛けを上に引っ張るイメージですね。

結果として、ぶっこみサビキは「海底にアンカーされた、コマセが漂うサビキの木」のような状態を水中で作り出します。ロケットカゴから放出されたコマセ(アミエビ)が、海底で垂直に立ったサビキ仕掛けの周囲を漂い、魚を寄せて食わせるという、非常に効率的なアンブッシュ(待ち伏せ)システムなのです。

タックル(装備)選定も重要

この「パワー」と「フィネス」を両立させる釣りには、タックル選びも影響します。特に遠投性能と感度が釣果に直結します。

【表】 ぶっこみサビキ 推奨タックル・仕掛けセッティング

カテゴリ 項目 ちょい投げ (~30m程度) 本格遠投 (30m以上) 根拠・解説
タックル 竿 2~3m (ルアーロッド、万能竿) 4m以上 (投げ竿、遠投磯竿) 投げる距離とオモリの重さ、仕掛けの長さに合わせます。
リール 2500番前後 4000~5000番 (投げ専用リール) 竿とのバランス、糸巻量を考慮します。
ライン ナイロン 3号 / PE 1号 PE 1号~1.5号 遠投性と感度を最優先するならPEライン一択です。
仕掛け オモリ 5~10号 15~18号 投げる距離、竿の負荷、潮の流れで使い分けます。
幹糸 (モトス) 3~5号 5~7号 キャスト時のオモリ負荷に耐える太さが必要です。
ハリス 1~3号 2~4号 アジの警戒心に直結する最重要パーツ。必ず細いものも準備!
5~8号 8~10号 釣れている魚のサイズに合わせます。

根掛かりを回避するテクニック

海底(ボトム)を直接狙う以上、「根掛かり(オモリや針が海底の障害物に引っ掛かること)」との戦いは宿命です。仕掛けを丸ごと失う(ロストする)と、時間もお金も、そして何より「釣るぞ!」という気力も失ってしまいますよね…。

最重要対策は「予防」

根掛かりの最大の対策は、言うまでもなく「予防」です。

  1. 釣り場の選定: セクション1-1で述べた通り、釣りを始める前にオモリだけで海底の様子を探り、なるべく根掛かりの少ない「砂地」や「砂地混じりの岩礁帯」を見つけ出すことが最も確実な対策です。
  2. オモリの工夫: 一般的な六角オモリや丸オモリより、「トリックシンカー」や「ジェット天秤」など、海底で仕掛けが立ちやすく、障害物を回避しやすい形状のオモリを使用することも非常に有効です。

根掛かりした時の対処法(※自己責任でお願いします)

万が一、根掛かりしてしまった場合、竿を力任せにしゃくる(あおる)のは絶対にNGです。竿が折れる原因になります。

  • レベル1: 角度を変える まず、リールを巻くのをやめ、自分が左右に数メートル移動して、道糸を引っ張る角度を変えてみます。これで外れることもあります。(回収率:約10%)
  • レベル2: 手で引く 竿を置き、道糸を(タオルやグローブで手を保護して)手で持ち、ゆっくりと、しかし強く引きます。オモリや針が曲がったり、障害物から外れたりすることがあります。(回収率:約60%)
  • レベル3: 最終手段 それでも外れない場合は、道糸を切るしかありません。道糸を手に巻き付けると危険なので、タオルなどで保護し、ゆっくりと引きちぎります。(回収率:ある意味100%)

PEラインは非常に切れにくく、無理に引くと高価な竿やリールを破損する原因にもなります。安全には十分注意して、無理のない範囲で対処してください。

周りは釣れる時の見直し点

「鈴は鳴る」「竿先は揺れる」のに、巻き上げると魚が掛かっていない…。これは、釣り人にとって最もストレスが溜まる状況の一つです。

ですが、これは決して悪いことではありません。

なぜなら、「ポイント選定(原因1)」と「コマセ(原因3)」は正しく、魚を寄せることには成功している証拠だからです。

問題は、最後の詰めである「仕掛けのフィネス(原因2)」が魚の警戒心に負けている点、すなわち「魚が見切っている」状態です。

魚はコマセ(アミエビ)は吸い込んでいるものの、その近くにある「偽物のエサ(サビキのスキン)」や「太いハリス」に違和感を覚えて、針まで吸い込んでいない可能性が非常に高いです。

こういう時は、迷わず以下の対策を即時実行してください。

  • ハリスを細くする: 現在使用している仕掛けよりも、ハリスが細い仕掛けに即座に交換します。
  • 針を小さくする: 魚が針を吸い込めていない可能性を考え、針の号数を小さいものに交換します。

これだけで爆釣モードに入ることは本当によくあります。プライドは捨てて(笑)、すぐに仕掛けを変えましょう。

ウキサビキとのタナの使い分け

もし、自分のぶっこみサビキには全くアタリがないにもかかわらず、隣で「ウキサビキ(水面にウキを浮かべる、一般的な投げサビキ)」をしている釣り人だけが釣れている場合があります。

これは、「魚の回遊層(タナ)が底ではない」ことを示す決定的な証拠です。

守備範囲(タナ)の違いを理解する

ぶっこみサビキは、その構造上、海底(ボトム)しか狙えません。仕掛けの長さ(せいぜい1〜2m)の範囲が守備範囲です。

一方、ウキサビキは、ウキからオモリまでの「ウキ下」を調整することで、表層、中層、底層付近まで、あらゆるタナを自在に狙うことができます。

もしその日、アジの群れが海底から5mも浮いた「中層」を回遊していたら、ぶっこみサビキでは絶対に釣れません。隣のウキサビキの人が、ウキ下を5mに設定していれば、その人だけが入れ食いになる、という状況が発生します。

熟練した釣り人は、ぶっこみサビキが「ボトム専用の兵器」であることを理解しているため、状況に応じてタナを自在に調整できる「ウキサビキ」の仕掛けも必ず用意しています。釣れている人のタナ(ウキからオモリまでの長さ)を参考にし、すぐに仕掛けを変更する柔軟さが、釣果を伸ばす鍵となります。

最終手段のトリックサビキとは

ハリスを細くしてもダメ。針を小さくしてもダメ。周りも釣れていない。でも、魚の気配だけはある…。

そんな「何をしても食わない」激シブの状況を打開する最終手段が、「ぶっこみトリックサビキ」です。

これは、2つの釣法を融合させた、いわば「反則級」のハイブリッド(複合)釣法です。

  • ぶっこみサビキ: 「遠投性能」「ボトムキープ力」「コマセの持続力」を持つ、強力なデリバリーシステム(運搬装置)。
  • トリックサビキ: 疑似餌(スキン)を使わず、全ての針に「本物のアミエビ」を直接付けることで、魚の警戒心を解き、小さな口でも吸い込みやすくした究極の食わせのシステム。

つまり、「ぶっこみサビキ」の仕掛け(ロケットカゴ、フロート玉、オモリ)をそのまま使い、サビキの部分だけを「トリックサビキ専用仕掛け」に付け替えたものが、「ぶっこみトリックサビキ」です。

なぜ「トリック」が釣れない状況を打破するのか

このハイブリッド釣法は、通常のぶっこみサビキが持つ弱点を完全に克服します。

  1. スレた大物への「食わせ力」: 通常のぶっこみサビキは、コマセ(アミエビ)の匂いで魚を寄せ、疑似餌(スキン)で食わせます。しかし、賢い大アジは、最後の一線でこの「偽物のエサ」を見切ります。 トリックサビキは、寄せたアミエビと「全く同じ本物のエサ」が針に付いているため、魚は警戒心なくそれを吸い込みます。これは「本物のエサが持つ最強の食わせ力」です。
  2. 豆アジへの「対応力」: 豆アジのように口が小さい魚は、通常のサビキ針の疑似餌が大きすぎて吸い込めません。しかし、トリックサビキの小さな針に付いたアミエビは、豆アジにとってまさに「一口サイズ」であり、ためらうことなく吸い込むことができるため、確実にフッキングに持ち込めます。

「ぶっこみトリックサビキ」専用の道具と技術

この釣法を実践するには、専用の道具と技術が必要です。

  • エサ付け(スピードバケツ): トリックサビキは7本や10本ある全ての針にアミエビを付ける必要があり、手返し(再投入までの時間)が悪いのが弱点です。この問題を解決するのが「スピードバケツ」と呼ばれる専用の餌付け器です。これにアミエビを入れ、仕掛けを擦り付けるように動かすだけで、全ての針に一瞬でエサを付けることができます。
  • エサの工夫(粘り): ここでもエサの硬さが重要です。チューブタイプの水分が多いアミエビは、針に付着せず、キャストの衝撃で全て取れてしまいます。「半解凍のブロックアミエビ」を使用するのが基本です。さらに、裏ワザとして、アミエビに「少量の強力粉」を混ぜると、粘りが出て針に付きやすくなり、エサ持ちが格段に向上します。

「トリック」特有の失敗と対策

この強力な釣法にも、特有の失敗パターンが存在します。

  • 失敗1:「エサ取り軍団の猛攻」 本物のエサを使うため、足元にいるフグやスズメダイなどのエサ取り(本命以外の小魚)が殺到します。 対策: エサ取りは堤防の際(足元)に集中しています。彼らを足元のコマセで足止めしつつ、本命の仕掛けは彼らの頭上を飛び越え、「ちょい投げ」先のクリーンなポイント(10~20m先)に投入する「分離」戦術で回避します。
  • 失敗2:「仕掛けぐちゃぐちゃ祭り」 針数の多いトリックサビキは、キャスト時に絡みやすいのが難点です。 対策: 仕掛けが着水する直前に、リールのスプール(ラインが巻いてある部分)を指で軽く押さえてブレーキをかける「サミング(フェザリング)」を行います。これにより、仕掛けが空中で一直線に伸び、絡みが激減します。

ぶっこみサビキで釣れない状況の脱出法

ここまで見てきたように、「ぶっこみサビキで釣れない」という問題は、この釣法が持つ専門性を理解していないことから生じる、体系的なエラーの積み重ねです。

ぶっこみサビキは、全方位的な釣法ではなく、「沖合の海底」という特定の戦場に特化した専門職の道具です。

「釣れない」時、確認すべきは「場所」「仕掛けの繊細さ」「コマセの管理」「アタリの感知」「ドラグ設定」という5つの基本要素です。

この釣法は、重いオモリを投げる「パワー」と、アジの警戒心を解く「フィネス」という矛盾を、釣り人がタックルバランス(特にPEラインと細いハリス)によって解決することを要求します。

仕掛けの水中での「垂直に立つ」というメカニズムを理解することで、コマセの使い方が最適化されます。

そして、疑似餌を見切る賢い魚や、口の小さい豆アジに対しては、「ぶっこみトリックサビキ」という、システムの長所を融合させた最終的な解決策が存在します。

「釣れない」状況は、この釣法の奥深さを学ぶ絶好の機会です。本レポートで分析した各原因を一つずつ潰し、技術的な対策を講じることで、足元のサビキ釣りでは決して出会えない、大型アジとの劇的な出会いが可能になるはずです。

この記事で紹介した対策を一つずつ試して、ぜひあなたの「釣れない」状況を打開してくださいね。応援しています!

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