秋の風物詩として人気の涸沼でのハゼ釣りですが、初めて挑戦する方にとっては「涸沼のハゼ釣りは料金がいくらかかるの?」と疑問に思うことも多いでしょう。この記事では、ハゼ釣りに必須の遊漁券の料金や、どこで購入できるのかという情報はもちろん、ボートのレンタル、近くの釣具屋や駐車場の有無についても詳しく解説します。さらに、ハゼがよく釣れるシーズンや、シーバス、うなぎ釣りといった他のターゲットに関する情報、大涸沼漁業協同組合が定める釣り禁止のルールまで、涸沼での釣りを楽しむために必要な情報を網羅しています。釣行前にしっかり準備を整え、最高の思い出を作りましょう。
この記事でわかること
- 涸沼でのハゼ釣りに必要な料金の総額と内訳
- 遊漁券やレンタルボートの手配方法と注意点
- ハゼが釣れるベストシーズンと釣り場のルール
- ハゼ以外に狙える魚種と楽しみ方
涸沼のハゼ釣り、種類別の料金内訳
- ハゼがよく釣れるシーズンはいつ?
- ボートや竿のレンタルは可能か
- 必要な遊漁券と購入方法
- 遊漁券はどこで購入できるのか
- 船宿や周辺の駐車場について
ハゼがよく釣れるシーズンはいつ?
涸沼でのハゼ釣りのベストシーズンは、例年8月下旬から11月頃までです。特に、残暑が和らぎ始める9月中旬から10月下旬にかけては、サイズも良く数も期待できるピークシーズンとなります。
夏に生まれたハゼが成長し、水温の低下とともに深場へ移動を始める前の、活発にエサを追う時期が狙い目です。この時期のハゼは15cmを超える良型も多く混じり、強い引きを楽しめます。実際に、涸沼では20cm近い「ジャンボハゼ」が釣れることでも有名で、これが涸沼ハゼ釣りの最大の魅力と言えるでしょう。
台風シーズンには注意が必要
ただし、秋は台風が多い季節でもあります。大きな台風が直撃し、沼の水が大きくかき混ぜられると、ハゼが散ってしまい、そのままシーズンが早期終了してしまう年も少なくありません。釣行を計画する際は、天気予報をこまめにチェックすることが大切です。
シーズン初期の8月下旬はまだ小型が中心ですが、初心者でも比較的簡単に釣果を上げやすい時期です。逆にシーズン終盤の11月になると、数は減るものの、落ちハゼと呼ばれる大型が狙えるため、一発大物を期待するベテランにはたまらない時期となります。
ボートや竿のレンタルは可能か
結論から言うと、涸沼ではボートや釣り竿のレンタルサービスが充実しており、手ぶらに近い形でハゼ釣りを楽しむことが可能です。特に、陸っぱり(岸からの釣り)よりも釣果が期待できるボート釣りは、専門の船宿を利用するのが一般的です。ここでは代表的な船宿を紹介します。
船宿みそや
伝統的な和船で釣りを楽しめる船宿です。涸沼ならではの独特な釣り竿「涸沼竿」を使った釣りを体験できるのが魅力。料金は船一艘ごとの設定になっており、グループでの利用に向いています。
対象魚 | 料金(1艘) | 備考 |
---|---|---|
ハゼ、セイゴ、カレイなど | 19,000円 | エサ付き、1人増しごとに3,000円 |
アイナメ、イシモチなど | 21,500円 | エサ付き、1人増しごとに3,000円 |
釣具レンタル | 500円 | 竿・リールなど |
料金は変更される可能性があるため、釣行前には必ず電話(029-267-2035)で最新情報を確認することをおすすめします。
釣り舟 飯岡屋
こちらも涸沼で人気の船宿で、エンジン船でポイントまでボートを曳航してくれるサービスが魅力です。広々とした和船にはゴザが敷かれ、のんびりと一日を過ごせます。船頭さんが定期的に見回りに来てくれるため、ポイント移動やエサの追加なども安心して任せられます。
これらの船宿では、初心者でも安心して楽しめるようサポート体制が整っています。釣りが初めての方や、家族連れで楽しみたい方には、こうしたレンタルサービスを活用するのが間違いありません。ただし、土日や祝日は混み合うため、事前の予約は必須と考えましょう。
必要な遊漁券と購入方法
涸沼および涸沼川で釣りをするには、魚種に関わらず「雑日釣遊漁承認証(通称:遊漁券)」の購入が義務付けられています。これは、漁業権を持つ大涸沼漁業協同組合が、魚の放流や産卵場の保護、漁場の環境整備などを行うための大切な資金源となります。
ルールを守って釣りを楽しむためにも、必ず事前に購入してください。遊漁券の料金は以下の通りです。
券の種類 | 料金 | 対象 |
---|---|---|
日釣券(当日券) | 600円 | 一般の大人 |
年間券 | 6,000円 | 一般の大人 |
日釣券(割引) | 200円 | 中学生、身体障害者の方 |
年間券(割引) | 1,500円 | |
無料 | 0円 | 75歳以上の方、小学生以下 |
この遊漁券一枚で、ハゼはもちろん、シーバス(フッコ、セイゴ)、コイ、フナ、うなぎなど、漁業権が設定されている全ての魚種を釣ることができます。何度も通う予定の方は、年間券を購入する方がお得になります。
遊漁券はどこで購入できるのか
遊漁券は、主に以下の場所で購入できます。
主な遊漁券販売場所
- 大涸沼漁業協同組合の事務所
直接組合で購入する方法です。平日の日中などに確実に購入できます。 - 周辺の釣具屋
大洗町にある「金丸釣具店」など、涸沼周辺の釣具屋で取り扱っています。エサや仕掛けの購入と同時に済ませられるので便利です。 - ボートを貸し出している船宿
「船宿みそや」や「飯岡屋」などの船宿でも、ボートの受付時に購入できる場合があります。事前に確認しておくとスムーズです。
陸っぱりで早朝から釣りを開始したい場合などは、前日までに釣具屋などで購入しておくのが確実です。いざ釣り場に着いてから慌てないように、釣りの計画を立てる際に遊漁券の入手方法も組み込んでおきましょう。
船宿や周辺の駐車場について
涸沼でのハゼ釣りにおける駐車場の心配は、利用する釣りのスタイルによって異なります。
ボート釣り(船宿利用)の場合
「船宿みそや」や「飯岡屋」といった船宿を利用する場合、ほとんどの施設に利用者専用の無料駐車場が完備されています。予約時に駐車場の場所や利用ルールを確認しておけば、まず困ることはありません。荷物が多くなりがちなボート釣りでは、船着き場のすぐ近くに車を停められるのは大きなメリットです。
陸っぱりの場合
一方、岸から釣る「陸っぱり」の場合は、駐車スペースの確保が重要になります。涸沼川周辺には、いくつかの公園や公共の駐車スペースがありますが、釣りの好ポイント近くは限られています。
駐車マナーの徹底を
農道や私有地、漁業関係者の作業スペースへの無断駐車は絶対にやめましょう。トラブルの原因になるだけでなく、最悪の場合、そのエリアが釣り禁止になる可能性もあります。必ず指定された駐車スペースを利用し、見つからない場合は少し離れたコインパーキングなどを利用するなどの配慮が必要です。
涸沼のハゼ釣り料金以外の注意点
- 問い合わせ先の大涸沼漁業協同組合
- 仕掛けが買える近くの釣具屋
- 釣り禁止のエリアやルール
- ハゼの他にシーバスも釣れる
- うなぎ釣りは別の規定がある
問い合わせ先の大涸沼漁業協同組合
涸沼での釣りに関するルールや最新情報は、漁業権を管理している「大涸沼漁業協同組合」が最も正確です。遊漁券の詳細や、近年の釣果状況、釣り禁止区域の変更など、不明な点があれば公式サイトを確認するか、直接問い合わせるのが確実です。
大涸沼漁業協同組合 連絡先
- 住所: 〒311-3123 茨城県東茨城郡茨城町下石崎1652
- 電話番号: 029-293-7347
釣行前に組合の情報を確認することで、現地でのトラブルを未然に防ぎ、安心して釣りを楽しむことができます。
仕掛けが買える近くの釣具屋
涸沼周辺には、釣りの準備に便利な釣具屋がいくつかあります。特に、大洗港の近くにある「金丸釣具店」は、涸沼や那珂川水系の情報に詳しく、多くの釣り人から信頼されているお店です。
こうした地元の釣具屋では、以下のようなメリットがあります。
- 新鮮なエサが手に入る:ハゼ釣りの定番エサであるアオイソメなどを、活きの良い状態で購入できます。
- 実績のある仕掛けが揃う:その時期、その場所で最も釣果が上がっている仕掛けやオモリをアドバイスしてもらえます。
- 最新の釣果情報が聞ける:「今、どこで何が釣れているか」といった、ネットにはないリアルタイムの情報を得られることがあります。
特に初心者の方は、釣具屋の店員さんにアドバイスを求めるのが釣果への一番の近道です。必要なものを揃えるだけでなく、貴重な情報収集の場としても積極的に活用しましょう。
金丸釣具店では、初心者や親子向けのハゼ釣り教室を定期的に開催していることもあり、エントリーユーザーに非常に優しいお店と言えます。
釣り禁止のエリアやルール
涸沼で安全かつ末永く釣りを楽しむためには、定められたルールを厳守することが不可欠です。主なルールと注意点を以下にまとめます。
基本的な遊漁規則
- 竿の数:手釣り(竿釣り)の場合、1人3本以内と定められています。
- リール竿の糸の長さ:陸っぱりでリール竿を使用する場合、糸の長さは10m以内にしなくてはなりません。これは、シジミ漁などを行う漁船の航行の妨げにならないようにするためです。
- 禁止漁法:投網や刺し網など、遊漁規則で定められた以外の漁法は全て禁止です。
釣り禁止エリア
涸沼には、自然保護や安全確保の観点から釣り禁止に指定されているエリアが存在します。また、漁業者の作業場や私有地など、立ち入り自体が禁止されている場所もあります。現地には看板が設置されていることが多いので、必ず周囲を確認し、釣り禁止の表示がある場所では絶対に釣りをしないでください。
その他のマナー
- ゴミは必ず持ち帰る:釣り場にゴミを残すのは最も悪質なマナー違反です。自分のゴミはもちろん、気づいたゴミがあれば拾うくらいの気持ちで臨みましょう。
- 稚魚のリリース:釣れた魚が小さい場合(セイゴ、フナ、コイの稚魚など)は、資源保護のため優しくリリースするよう協力が求められています。
これらのルールとマナーを守ることが、自分自身が再び訪れる未来の釣り場を守ることに繋がります。
ハゼの他にシーバスも釣れる
涸沼は、実はハゼ釣りだけでなく、日本有数のシーバス(スズキ)の聖地としても全国的に有名です。淡水と海水が混じりあう汽水湖という特殊な環境が、シーバスの格好のエサ場となっています。
ハゼを狙っていると、そのハゼに食いついてくるセイゴ(シーバスの幼魚)が掛かることも珍しくありません。ハゼ釣りの仕掛けでも30cm程度のセイゴなら釣れることがありますが、本格的にメータークラスの「ランカーシーバス」を狙う場合は、専用のルアータックルが必要です。
もしハゼ釣りの傍らでルアーを投げてみたいという方は、周囲の釣り人との間隔を十分に取り、迷惑にならないよう配慮してください。遊漁券はハゼと共通で使えるため、追加料金は不要です。
うなぎ釣りは別の規定がある
涸沼では、うなぎも人気のターゲットの一つです。夜釣りでぶっこみ仕掛けを使い、専門に狙う釣り人も多くいます。うなぎ釣りに関しても、特別なライセンスが必要なわけではなく、前述の遊漁券(雑日釣遊漁承認証)で楽しむことができます。
ただし、うなぎ釣りはハゼ釣りとは全く異なるアプローチが必要です。
- 時間帯:主に日没後から夜間にかけてが狙い目です。
- エサ:ドバミミズなどが一般的です。
- 仕掛け:ハゼ用よりも太い糸や大きな針を使った、頑丈な仕掛けが求められます。
もし、うなぎ釣りにも挑戦してみたい場合は、ハゼ釣りとは別に専門の準備をして臨む必要があります。同じ遊漁券で多様な釣りが楽しめるのも、涸沼の大きな魅力と言えるでしょう。
まとめ:涸沼ハゼ釣り料金の総額
最後に、この記事で解説した涸沼でのハゼ釣りに関する料金やポイントをまとめます。
- 涸沼のハゼ釣りシーズンは例年8月下旬から11月
- ベストシーズンは良型が狙える9月中旬から10月下旬
- 釣りをするには年齢や魚種を問わず遊漁券が必須
- 遊漁券の日釣券は大人600円、中学生は200円
- 小学生以下と75歳以上は遊漁券が無料
- 遊漁券は漁協や周辺の釣具店で購入可能
- ボート釣りなら船宿の利用が便利で釣果も期待できる
- 船宿のボート料金は1艘19,000円からが目安
- 多くの船宿では竿や仕掛けのレンタルサービスがある
- 船宿には利用者専用の駐車場が完備されていることが多い
- 陸っぱりの場合は駐車マナーを厳守する
- 釣り場のルールや禁止事項は必ず守る
- ハゼ以外にシーバスやうなぎも同じ遊漁券で狙える
- 不明点は大涸沼漁業協同組合に問い合わせるのが確実
- 釣行前には必ず最新の情報を電話などで確認する