船釣りに初めて挑戦するとき、「船釣りの持ち物」と検索して何を準備すればよいか悩んでいませんか。船釣りは一度沖に出ると陸に戻れないため、忘れ物は厳禁です。陸っぱり(陸からの釣り)とは異なり、コンビニに買い足しに行くこともできません。特に服装や安全装備は重要ですし、初心者 セットで揃えるか、それとも初心者 手ぶらプランを利用するか迷うところでしょう。また、道具 一式 値段がいくらかかるのか、予算も気になります。この記事では、船釣りに必要な持ち物を徹底的に解説します。必須の釣り具はもちろん、あると便利なおすすめアイテム、さらには便利グッズ 100均で揃うものまで網羅しました。女性が快適に過ごすための持ち物や、道具を入れるバッグの選び方にも触れています。これを読めば、船釣りの準備は万全です。
この記事で分かること
- 船釣りに最低限必要な持ち物が分かる
- 快適性や安全性を高める便利アイテムが分かる
- 初心者や女性が特に注意すべき準備のポイントが分かる
- 道具を揃える際の予算感や節約のコツが分かる
必須の船釣りの持ち物リスト
- 初心者セットで揃える釣り具
- 道具一式値段の相場は?
- 基本となる服装と靴の選び方
- 安全のためのライフジャケット
- 必須の小物(酔い止め・タオル)
- 道具を入れるバッグやボックス
初心者セットで揃える釣り具

船釣りを始めるにあたり、まずは基本的な釣り道具を揃える必要があります。釣具店では「初心者セット」も販売されていますが、船釣り専用のものは少なく、防波堤(堤防)でのサビキ釣りやちょい投げ釣りを想定したセットが多いため注意が必要です。
防波堤用の安価なセットは、船釣りの深い水深や重いオモリ、強い魚の引きに対応できず、破損の原因となることがあります。船釣りでは、挑戦する釣りに合わせた専用の道具選びが釣果への第一歩となります。
船釣りで基本となる釣り具は以下の通りです。
船釣り専用の竿(ロッド)とリール
船釣りでは、狙う魚種(アジ、タチウオ、マダイなど)や水深によって、使用するオモリの重さが異なります。船宿(釣り船の店)が指定するオモリの号数(重さの単位)に対応した船竿(ふなざお)を選ぶことが最も重要です。例えば「オモリ負荷30〜80号」といった表記を確認しましょう。
リールも同様に、ターゲットや水深に適したものが必要です。水深が深い場所(100mを超える場合など)や、重いオモリを何度も上げ下げする釣りでは電動リールが必須となることもあります。一方で、近海のアジ釣りやキス釣りなどでは、手巻きの小型両軸リール(ベイトリール)が一般的です。PEラインという伸びの少ない糸を、指定された太さ(号数)で、必要な長さ(水深+予備)を巻いておく必要があります。
竿の「調子」について
船竿には「7:3調子」や「6:4調子」といった表記があります。これは竿がどのあたりから曲がるかを示すもので、7:3は竿先から3割の部分が曲がる「先調子」、6:4は竿の中央(胴)に近い部分から曲がる「胴調子」と呼ばれます。一般的に、先調子は感度に優れ、胴調子は魚の引きを吸収しやすいとされています。これも船宿推奨のものを選ぶのが間違いありません。
仕掛け・オモリ・天秤(てんびん)
これらも対象魚によって全く異なります。船宿のホームページで推奨されている仕掛け(針の数やハリスの太さ)や、船で統一するオモリの号数を事前に確認し、同じものを用意しましょう。オモリの重さを統一しないと、他の乗船者と仕掛けが絡む(オマツリ)原因となります。
仕掛けは根掛かり(海底の障害物に引っかかること)で失うことも多いため、予備を3〜5セットほど多めに準備しておくと安心です。
クーラーボックス
釣った魚を新鮮なまま持ち帰るために不可欠です。また、飲み物や軽食を保冷する役割も担います。対象魚の大きさに合わせて選びますが、近海の五目釣り(様々な魚を狙う釣り)であれば30L前後の容量があると、魚、氷、飲み物をまとめて入れられて便利です。タチウオや青物など、細長い魚や大型魚を狙う場合は、横幅が広いモデルが必要になります。
補足:氷の準備
クーラーボックスに入れる氷は、自宅の製氷機で作った氷ではすぐに溶けてしまいます。釣具店やコンビニで販売されている「板氷(ブロック氷)」は溶けにくく、保冷が長持ちするためおすすめです。船宿によっては氷を無料または有料で提供してくれる場合もあるため、予約時に必ず確認してみましょう。


道具一式値段の相場は?
船釣りの道具を一から揃える場合、どの程度の品質のものを求めるかによって予算は大きく変動します。特に竿やリールは価格帯が非常に幅広いです。
ここでは、一般的な船釣りの道具(竿、リール、クーラーボックス、タックルボックス、小物類)を揃える場合の価格帯の目安を表にまとめました。
竿やリールは、一度購入すれば長く使えるアイテムです。最初は「おすすめライン」で揃え、釣りの楽しさに目覚めたら徐々にアップグレードしていくのが良いでしょう。本格ラインの電動リールなどは、釣りの快適さが劇的に変わりますよ。
予算ライン | 費用の目安 | 内容と特徴 |
---|---|---|
最低ライン(入門) | 約15,000円〜30,000円 | 竿とリールは汎用的な入門モデル(例:近海の五目釣り用など)。クーラーボックスや小物類も、釣具メーカー以外の安価なホームセンター品などで揃える場合の価格帯です。まずは一度試してみたいという方に向いています。 |
おすすめライン(標準) | 約40,000円〜70,000円 | 竿やリールを、特定の釣り(例:アジ、タチウオ)に合わせた国内メーカー(シマノ、ダイワなど)の中級モデルで揃える場合の目安です。クーラーボックスも釣具メーカーのものを選ぶことで、保冷力や耐久性が格段に上がります。趣味として続けたい方におすすめです。 |
本格ライン(上級) | 100,000円〜 | 高性能な専用竿や、電動リール、大型の高性能クーラーボックス(真空パネル採用など)を揃える場合の価格帯です。釣りの快適さや釣果へのこだわりが強くなると、このくらいの予算になることも珍しくありません。 |
これらの費用に加えて、別途ライフジャケット(約10,000円〜20,000円)やレインウェア(約10,000円〜)の費用も必要になります。初期費用を抑えたい場合は、後述する「初心者手ぶらプラン」の活用が賢明です。いきなり全てを揃える必要はありません。


基本となる服装と靴の選び方

船の上は陸上とは環境が大きく異なります。「濡れる」「汚れる」「日差しを遮るものがない」「風が強い」という4つの特徴を前提に服装を準備する必要があります。「おしゃれ」よりも「機能性・安全性」を最優先で選びましょう。

季節を問わず必須の「レインウェア」
船釣りでは、天気が晴れであってもレインウェア(カッパ)は必ず用意してください。理由は以下の通りです。
- 波しぶき対策:船が移動中に想像以上の波しぶきを浴びることがあります。
- 汚れ対策:コマセ(撒き餌)や魚の血、ヌメリなどで衣服が汚れるのを防ぎます。
- 防風・防寒:海上は風が強く、陸上より体感温度が5〜10℃低いことも珍しくありません。風を防ぐだけで体感温度は大きく変わります。
安価なビニール製のものはすぐに破れたり、内側が蒸れて汗でびしょ濡れになったりします。快適に釣りをするなら、「透湿防水素材」(ゴアテックスなど)を使用したアウトドア用や釣り専用のものが最適です。冬場は、このレインウェアを防寒着の一番外側に着込み、その下にフリースやインナーダウンを重ね着(レイヤリング)して体温を調節します。


足元は「長靴」または「専用ブーツ」
船上は常に海水や魚の粘液などで濡れており、非常に滑りやすいです。また、釣り針やオモリが足元に落ちることもあります。
注意:危険な履物
スニーカーはすぐに濡れて不快なだけでなく、靴底のパターンによっては滑りやすく危険です。クロックスタイプのサンダルやビーチサンダルは、濡れた甲板で非常に滑りやすいうえ、足の指先が出ていると釣り針が刺さるなどの大怪我につながる可能性があり、厳禁です。
最も安全で快適なのは、滑りにくい特殊な靴底(デッキソール)を採用した釣り用の長靴(デッキブーツ)です。夏場は蒸れやすいため、暑い時期は専用のデッキサンダルを選ぶ人もいますが、安全性を考慮すると、季節を問わず長靴が最も推奨されます。
帽子と偏光サングラス
船上は日差しを遮るものがありません。熱中症対策や日焼け防止のために帽子は必須です。陸上よりも風が強いため、風で飛ばされないよう、あご紐付きのタイプや、帽子クリップで衣服と留めておく工夫をしましょう。
また、偏光サングラスも用意しましょう。これはファッションではなく「目を保護する装備」です。強い紫外線から目を守るだけでなく、万が一、オモリや釣り針が飛んできた際に目を守る防具の役割も果たします。もちろん、海面のギラつき(反射光)を抑える効果で、水中の様子が見やすくなったり、目の疲れを大幅に軽減できたりするメリットもあります。
安全のためのライフジャケット

船釣りに参加する上で、ライフジャケットの着用は法律で義務付けられています。これは自分の命を守るための最も重要な装備です。
船釣り(遊漁船)で使用するライフジャケットには厳格なルールがあり、国土交通省の安全基準に適合した「桜マーク」が付いているもので、かつ「タイプA(TYPE A)」の認証を受けたものでなければなりません。
国土交通省の発表にもある通り、平成30年2月からこの着用義務が拡大され、違反した場合は船長(船宿側)が罰則の対象となります。そのため、基準を満たさないライフジャケットでは乗船を断られます。
注意:ライフジャケットの種類
桜マークが付いていても、「タイプD」や「タイプG」など、用途が異なるものがあります。これらは航行区域が限定されており、外洋に出る可能性のある船釣り(遊漁船)では使用が認められていません。購入時は必ず「桜マーク TYPE A」の表示を確認してください。
形状には、大きく分けて以下の2種類があります。
- 自動膨張式:水に落ちると自動でガスが充填され膨らむタイプ。コンパクトで動きやすいのが特徴です。(腰に巻く「ウエストベルトタイプ」と、肩にかける「サスペンダータイプ」があります)
- 固型式(ベストタイプ):内部に浮力体が入っているベスト型。安価でメンテナンスフリーですが、かさばりやすく、夏場は暑いのが難点です。
動きやすさを重視するなら自動膨張式がおすすめですが、多くの船宿でタイプAのライフジャケット(主に固型式)を無料でレンタルしています。初心者の方は、まずは船宿のレンタルを利用するのが最も確実で経済的です。


必須の小物(酔い止め・タオル)

釣り具やウェア以外にも、船上で快適に過ごすために欠かせない「必須」の小物があります。これらを忘れると、釣りが非常に不快なものになる可能性があります。
酔い止め薬
船釣りの最大の敵とも言えるのが「船酔い」です。普段は乗り物酔いをしない人でも、海の独特のうねりや、船が停止した際の揺れ、エンジンの排気ガスの匂いなどで酔ってしまうことがあります。一度酔ってしまうと、釣りを続けるのは非常に困難です。
酔い止め薬は、お守りとしてではなく、必ず事前に服用しておくことを強く推奨します。市販薬としては「アネロン ニスキャップ」などが、効果が持続するとして多くの船釣り師に支持されています。
酔い止め薬の服用タイミング(YMYL情報)
例えば、エスエス製薬の公式サイトによると、アネロン「ニスキャップ」は、乗車船の30分前に水またはぬるM湯で服用すること、とされています。1日1回の服用で効果が持続するとされており、酔ってからでも効果があるとされていますが、予防のために早めに飲んでおくのが安心です。(参照:エスエス製薬公式サイト)
※医薬品の使用に際しては、必ずご自身の判断で、用法・用量を守って正しくご使用ください。また、前日の十分な睡眠も船酔い防止に非常に重要です。
タオル
タオルは用途別に最低でも2〜3枚は用意しましょう。1枚ですべてをまかなおうとすると、すぐに汚れてしまい不快です。
- 手を拭く用(メイン):エサや魚を触って汚れた手を拭くために使います。ライフジャケットなどに取り付けられるカラビナ付きのフィッシングタオルが便利です。
- 道具を拭く用(雑巾):海水で濡れたリールや竿を最後に拭き上げるため、またコマセで汚れた場所を拭くために使います。安価な雑巾や使い古しのタオルで十分です。
- 汗・日除け用:首にかけて汗を拭いたり、日差しを遮ったりします。夏場は水に濡らして首に巻くと熱中症対策にもなります。
その他(日焼け止め・絆創膏)
海上の紫外線は、陸上の数倍とも言われます。水面からの照り返しもあるため、曇りの日でも油断できません。日焼け止め(SPF50+, PA++++推奨)は必須です。汗や水しぶきで流れやすいため、2〜3時間おきにこまめに塗り直しましょう。また、唇も日焼けして腫れ上がることがあるため、UVカット機能付きのリップクリームもあると万全です。
不意の怪我(針が刺さる、魚のヒレで切るなど)に備えて、絆創膏(特に防水タイプ)も必ずタックルボックスに忍ばせておきましょう。
道具を入れるバッグやボックス

竿やクーラーボックス以外にも、仕掛け、オモリ、ハサミ、プライヤー、食料、予備の着替えなど、船には多くの小物を持ち込みます。これらを効率よく収納し、海水や雨から守るための防水性の高いバッグやボックスが必要です。
タックルボックス(ハードタイプ)
「バケットマウス」(明邦化学工業)に代表される、頑丈なプラスチック製の収納ボックスです。
最大のメリットは「座れること」。船の移動中や、座席が狭い場合に椅子代わりになり非常に便利です。また、ロッドホルダー(竿立て)やドリンクホルダー、小物入れなどのオプションパーツを後付けして、自分好みに高度にカスタマイズできる点が多くの釣り人に支持されています。船釣りでは容量20L以上のものが主流です。
バッカン(セミハード/ソフトタイプ)
EVAなどの防水素材でできた、軽量なバッグです。ハードタイプに比べて軽量で持ち運びやすいのが特徴です。また、コマセ(撒き餌)を入れるためのもの(コマセバッカン)や、道具入れ用のもの(タックルバッカン)など種類が豊富です。ファスナー部がしっかりしたものであれば防水性も高く、海水が浸入するのを防ぎます。使用後は丸洗いが容易な点もメリットです。
どちらを選ぶかは好みによりますが、頑丈さや椅子としての利便性、拡張性を取るなら「タックルボックス」、軽さや持ち運びの手軽さ、洗いやすさを取るなら「バッカン」がおすすめです。両方持っていき、バッカンをタックルボックスの中に入れる、という使い方も一般的です。
快適な釣り 持ち物 船ガイド
- あると便利なアイテム5選
- 便利グッズ 100均でも揃う?
- 女性が準備したい持ち物
- 初心者手ぶらプランの活用
- 完璧な釣り 持ち物 船の準備
あると便利なアイテム5選
必須ではありませんが、持っていると船釣りの「快適さ」と「安全性」が格段に向上するアイテムを紹介します。釣りに慣れてきたら、ぜひ導入を検討してみてください。
1. 魚掴み(フィッシュグリップ)
釣れた魚を安全に掴むための道具です。素手で触ると、魚のヒレやエラで手を怪我する危険があります。特に注意したいのが毒を持つ魚です。
海上保安庁や水産庁も注意喚起していますが、海にはアイゴ(ヒレに毒棘)、ゴンズイ(ヒレに毒棘)、ハオコゼ(ヒレに毒棘)など、刺されると激しく痛む危険な魚がいます。(参考:海上保安庁 ウォーターセーフティガイド)
フィッシュグリップを使えば、これらの危険な魚にも安全に対処できます。また、タチウオやサワラのような歯が鋭い魚から手を守るためにも必須です。


2. 針外し(プライヤー)
魚が針を深く飲み込んでしまった場合、手で外すのは困難です。先端が細長いプライヤー(ラジオペンチ)タイプの針外しがあれば、安全かつ迅速に針を外せます。魚の口に手を入れる必要がないため、歯が鋭い魚でも安心です。
これはライン(釣り糸)を切るためのハサミ(ラインカッター)と一体型になっている製品も多く、一つ持っておくと非常に重宝します。
3. 竿受け(ロッドホルダー)
船の縁(ふなべり)にクランプなどで固定し、竿を立てかけておくための道具です。これがあると、エサを付ける時や仕掛けを交換する時、釣れた魚から針を外す時、または休憩する時に両手が空くため非常に楽です。
特に、置き竿(竿を持たずにアタリを待つ)で釣る場合には必須となります。船宿でレンタルできる場合も多いですが、自分の使いやすいものを持っておくと良いでしょう。
4. ウェットティッシュ(除菌タイプ)
エサ(特にオキアミやイソメ)や魚を触った手は、海水で洗ってタオルで拭いただけでは、特有の臭いやヌメリが残りがちです。食事の前や、最後に道具を片付ける際に、除菌タイプのウェットティッシュがあると非常にさっぱりします。精神的な快適さが大きく変わるアイテムです。
5. ビニール袋・ゴミ袋
釣れた魚をクーラーボックスに直接入れると、血液やヌメリで後片付けが非常に大変です。ビニール袋(スーパーの袋など)を多めに持っていき、釣れた魚を袋に入れてから収納すると、クーラーボックス内が汚れずに済みます。
また、自分の出したゴミ(仕掛けのパッケージ、お弁当のゴミなど)をまとめるためのゴミ袋も必ず持参し、ゴミは必ず持ち帰るのが釣り人としての最低限のマナーです。
便利グッズ 100均でも揃う?
全ての道具を釣具メーカー品で揃えると高額になりますが、100円ショップ(ダイソー、セリアなど)のアイテムをうまく活用することで、費用を抑えつつ快適さをアップさせることができます。釣具専用品に劣らないアイデア商品も多く存在します。
船釣りで役立つ100均グッズの例をご紹介します。
船釣りで使える100均アイテム例
- 各種ケース・ジップロック:仕掛けやオモリ、針、スナップなどの小物を種類別・サイズ別に整理するのに最適です。透明なケースは中身が見えて便利です。
- タオルキャッチャー:カラビナ付きのシリコン製ホルダーなどで、タオルをベルトループやバッグにぶら下げておけます。
- ステンレス製のトング(魚つかみ):専用のフィッシュグリップには劣りますが、毒魚を掴むなどの緊急時には役立ちます。
- キッチンバサミ:魚を締める(内臓を出す)簡単な処理に使えます。ただし、PEラインは専用のラインカッターでないと切れません。
- ミニ雑巾(数枚入り):汚れた道具を拭いたり、コマセで汚れた船べりを拭いたりする「使い捨てタオル」として重宝します。
- スポンジホルダー(吸盤・マグネット):船の壁面やバッカンに取り付けて、ハサミやプライヤーの一時置き場として活用できます。
- 帽子クリップ:帽子の紛失防止に役立ちます。
- ゴミ袋携帯ケース:ゴミ袋をコンパクトに持ち運べます。
もちろん、釣具専用品に比べると耐久性で見劣りする部分(特に金属製品はサビやすい)もありますが、「まずは一度試してみたい」という用途や、消耗品(雑巾、ゴミ袋など)であれば十分活躍してくれます。賢く活用してコストを抑えましょう。
女性が準備したい持ち物

基本的な持ち物は男女共通ですが、女性ならではの視点で準備しておくと、より快適に船釣りを楽しめます。特に紫外線対策とトイレ対策は重要です。
徹底した紫外線対策グッズ
前述の日焼け止め、帽子、サングラス、UVカットリップクリームは「必須」です。それに加えて、以下のアイテムも強く推奨します。
- フェイスカバー・ネックカバー:首元や顔の下半分を紫外線から守ります。サングラスと帽子と組み合わせれば、肌の露出をほぼゼロにできます。
- アームカバー:夏場に半袖を着る場合でも、腕の日焼けを防げます。
- ラッシュガード:Tシャツの下に着ることで、腕全体と首元をガードできます。速乾性にも優れているため、汗をかいても快適です。
海上の紫外線は想像以上に強力で、「日焼けは疲労につながる」ことを意識し、万全の対策を講じましょう。
トイレ対策
船釣りの際、女性にとって最も気になるのがトイレ問題です。最近の大型遊漁船の多くは、清潔な洋式トイレ(個室)を備えていますが、船によっては設備が古かったり、和式だったり、男女兼用だったりするのが実情です。
予約時に「女性でも安心して使えるトイレはありますか?」とストレートに確認しておくと安心です。また、万が一に備えて以下の準備も役立ちます。
- 除菌ウェットティッシュ・便座シート:トイレを使用する際に重宝します。
- サニタリーポーチ:生理用品などを入れておく防水性の高いポーチ。
- 目隠し用ポンチョ・携帯トイレ:小型の船でトイレが不安な場合や、緊急時に備えてこれらを持参する女性アングラーもいます。お守りとして持っておくと精神的な安心感が違います。
- 生理用品:急な場合に備え、多めに持っていくと安心です。吸水ショーツなどを活用するのも一つの方法です。
防寒対策・その他
海上は夏でも風が吹くと陸上より肌寒く感じることがあります。特に朝夕は冷え込むため、薄手のウインドブレーカーやストールなど、レインウェアの下に一枚羽織れるものがあると体温調節に便利です。冬場は足先が冷えやすいため、靴用のカイロも有効です。
また、髪が長い方は、風で仕掛けに絡まないよう、ヘアゴムやヘアバンドでしっかりまとめておきましょう。
最近は、船宿によっては女性割引を設定していたり、女性専用の更衣室を完備していたりするところも増えています。そうした船宿を選ぶのも快適に楽しむコツです。
初心者手ぶらプランの活用
「道具を一式揃えるのはハードルが高い」「続くかどうかわからないのに初期投資は不安」と感じる初心者の方に最適なのが、船宿が提供している「初心者手ぶらプラン」や「レンタルタックル」のサービスです。
最大のメリットは、初期費用を劇的に抑えられる点です。竿、リール(釣り物によっては電動リール含む)、ライフジャケット、時には長靴まで、釣りに必要な基本装備一式を数千円程度(乗船料+3,000円〜5,000円程度が相場)で借りることができます。まずはこのプランを利用して船釣りを体験し、自分に合うかどうかを試してみるのが最も賢明な方法と言えます。
デメリットとしては、レンタル品は汎用的なものが多く、必ずしも最新・高性能な道具が使えるわけではない点が挙げられます。使い込んだ道具に当たる可能性もあり、高性能な道具を使う場合に比べて釣果に差が出る可能性もゼロではありません。しかし、釣りの楽しさを体験するという目的は十分に達成できます。
レンタル利用時の注意点
「手ぶらプラン」と謳っていても、以下のアイテムは自分で準備する必要があるケースがほとんどです。プランに何が含まれ、何が含まれないのか、予約時に必ず詳細を確認しましょう。
- 自分で準備する可能性が高いもの:
- クーラーボックス(船宿で発泡スチロールを販売している場合あり)
- レインウェア、帽子、サングラス、長靴(長靴はレンタル可能な場合もあり)
- 酔い止め、タオル、飲み物、軽食
- ハサミ、プライヤーなどの小物類
- 仕掛け、オモリ(これらは乗船料やレンタル料とは別に、船宿で購入するのが一般的です)
完璧な釣り 持ち物 船の準備
船釣りは、事前の準備が釣果と快適さを大きく左右します。忘れ物をすると、その日の釣りが台無しになってしまうこともあります。「陸に戻れない」という特殊な環境であることを常に意識し、チェックリストを活用して万全の準備で臨みましょう。最後に、船釣りの持ち物を完璧に準備するための要点をリストアップします。
- 船釣りは一度出航すると陸に戻れない
- 忘れ物は釣りができなくなるリスクを伴う
- 必須の釣り具は竿、リール、仕掛け、クーラーボックス
- 道具一式を揃える予算は最低でも1万5千円から3万円程度が目安
- 服装は「濡れる・汚れる・風が強い」前提で準備する
- 天気が良くてもレインウェアは必ず持参する
- 靴は滑りにくい釣り用長靴(デッキブーツ)が最も安全
- 熱中症と日焼け対策のため帽子と偏光サングラスは必須
- ライフジャケットは「桜マーク タイプA」が法律で義務付けられている
- 船酔いが心配な人は酔い止め薬を乗船30分前に服用する
- タオルは手を拭く用と道具用など複数枚用意する
- 魚を安全に掴むためのフィッシュグリップ(魚掴み)があると便利
- 針外し(プライヤー)も安全のために用意したいアイテム
- 100均グッズを活用して小物を安価に揃えることも可能
- 女性は日焼け対策に加え、トイレ対策や防寒具も考慮する
- 初心者は「手ぶらプラン」や「レンタル」の活用が最もおすすめ
- レンタル時も、小物やクーラーボックスは持参が必要か確認する
- ゴミは必ず持ち帰るためのゴミ袋を持参する