【釣果UP】オキアミのボイルと生、どっちが釣れるか徹底解説

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釣りのエサとして定番のオキアミですが、「ボイル」と「生」のどちらを選べば良いか迷った経験はありませんか。オキアミのボイルと生、どっちが釣れるのかという疑問は、多くの釣り人が抱く永遠のテーマかもしれません。この選択一つで釣果が大きく変わることも少なくありません。例えば、真鯛や青物といった人気のターゲットを狙う際、状況に応じた最適なエサ選びが求められます。また、ボイルオキアミの遠投方法や、そもそもオキアミボイルの使い方はどうすれば良いのか、集魚剤との効果的な組み合わせ、さらには自作する場合の作り方や水切りといった下準備のコツまで、知っておきたいポイントは数多く存在します。釣行計画を立てる上で、オキアミ8切が何キロに相当するのか、オキアミ1kgで何時間くらい釣りができるのかという目安も気になるところでしょう。加えて、一部の釣り場で聞かれる生オキアミが禁止の理由についても解説します。この記事では、それらの疑問に全てお答えし、あなたの釣りを一段とレベルアップさせるための知識を詳しく解説していきます。

この記事で分かること

  • 生オキアミとボイルオキアミの特性と明確な違い
  • 魚種や釣り場の状況に応じた最適な選び方
  • 釣果を格段に向上させる実践的なテクニック
  • 釣行計画に役立つオキアミの量の目安

目次

オキアミのボイルと生、どっちが釣れるか徹底比較

  • 生オキアミ禁止の理由とは?
  • 基本的なオキアミボイルの使い方は?
  • 真鯛を釣るなら生とボイルどっち?
  • 青物には生とボイルどちらが有効か
  • 集魚剤を効果的に使うテクニック

生オキアミ禁止の理由とは?

一部の釣り場や地域で生オキアミの使用が禁止されていることがあります。これにはいくつかの理由が関係していますが、最も大きな理由は環境保全と漁業への配慮です。特に瀬戸内海や養殖が盛んな湾内など、特定の水域で厳しい規制が設けられているケースが見られます。

まず、生オキアミは加工されていないため、魚が食べた際に消化しにくいという説があります。特に、大量に撒かれた生オキアミを魚が過剰摂取すると、消化不良を起こし、最悪の場合、死んでしまう可能性が指摘されることがあります。これが生態系に悪影響を与える一因と見なされる場合があるのです。ボイルオキアミは加熱処理によりタンパク質が変性しているため、比較的消化されやすいとされています。

また、生オキアミに含まれる強力な消化酵素は、死後「自己消化」を急速に進めます。これが海底に蓄積することでヘドロ化し、水質悪化を招くという懸念も示されています。特に潮通しの悪い湾内などでは、その影響が大きくなる可能性があります。水産庁の推進する「豊かな海づくり」の観点からも、釣り人一人ひとりが環境へ与える影響を考えることが求められています。

釣り場のルールは必ず確認しましょう

生オキアミや集魚剤の使用に関するルールは、釣り場や地域、管理する漁協によって大きく異なります。釣行前には必ず現地のルールを確認し、マナーを守って釣りを楽しむことが重要です。知らなかったでは済まされないケースもあるため、事前の情報収集を徹底しましょう。遊漁船や渡船を利用する場合は、船長に直接確認するのが最も確実です。

さらに、養殖漁業が盛んなエリアでは、撒き餌によって養殖魚以外の魚が集まり、病気の伝播リスクを高めたり、養殖魚が撒き餌に慣れてしまい、本来の餌を食べなくなったりする問題が懸念されます。これらの理由から、地域の漁業資源を守るために、ローカルルールとして使用が制限されているのです。


基本的なオキアミボイルの使い方は?

ボイルオキアミは、生オキアミを一度加熱処理したもので、生とは異なる特性を持っています。その特性を深く理解し、状況に応じて使いこなすことが、釣果を伸ばすための重要な鍵となります。

ボイルオキアミの最大の特徴は、身が硬く締まっており、ハリ持ちが非常に良い点にあります。生のオキアミが柔らかく崩れやすいのに対し、ボイルはタンパク質が熱で凝固しているため、しっかりとした硬さを保ちます。これにより、遠投してもエサが外れにくく、フグやベラ、スズメダイといったエサ取りの猛攻にも強いという絶大なメリットが生まれるのです。本命の魚がいるタナ(水深)まで、確実に付けエサを届けることができる確率が格段に上がります。

使い方の基本は、まずその「軽さ」をコントロールすることです。加熱処理によって水分が抜け、比重が軽くなっているため、そのまま使うと海面を漂ってしまい、狙いのタナまで届きません。これを理解せずに使うと、全く釣れないという事態に陥ることもあります。

使用前に海水を含ませるのが基本中の基本

ボイルオキアミを使う際は、まずバッカンに入れ、そこに海水を注いでしっかりと水分を吸収させましょう。そうすることで比重が増し、ゆっくりと沈下するようになります。逆に、水分を軽く絞って使えば、表層を長く漂わせることも可能です。この沈下速度の調整が、ボイルオキアミを使いこなす鍵となります。例えば、魚を浮かせて釣りたい場合は軽めに、底付近を狙いたい場合はしっかり水分を含ませる、といった戦略的な使い分けが可能です。

また、ボイルオキアミは白っぽく変色しているため、水中での視認性が高いのも大きな特徴です。このため、目でエサを追う習性のある魚に対して、非常に高いアピール力を発揮します。コマセ(撒き餌)として使用した場合も、白い粒がヒラヒラと沈んでいくため、広範囲の魚にその存在を知らせることができるでしょう。

ただし、加熱によってオキアミ本来のエキスや匂いが減少しているため、生のオキアミに比べて集魚力は劣ります。魚の活性が低い時や、嗅覚に頼ってエサを探す魚に対しては、食いが悪くなるケースもあることを覚えておく必要があります。この点を補うために、集魚剤をブレンドするなどの工夫が有効です。


真鯛を釣るなら生とボイルどっち?

真鯛狙いにおいて、生オキアミとボイルオキアミのどちらが有利かは、釣り場の状況によって大きく左右されます。それぞれの長所と短所を理解し、適切に使い分けることが釣果への近道です。「今日は生の日」「今日はボイルの日」といった日ごとの違いを感じるベテラン釣り師も少なくありません。

結論から言うと、基本的な状況では「生オキアミ」に分があります。なぜなら、真鯛は非常に優れた嗅覚と味覚を持つ魚であり、より自然に近い状態のエサを好む傾向が強いからです。生オキアミから溶け出すエキスやアミノ酸は、警戒心の強い大型の真鯛に対しても強力なアピールとなります。特に食いが渋い状況や、潮が緩くコマセが効きにくい場面では、柔らかくて違和感なく食い込める生オキアミが圧倒的に有利になることが多いです。

一方、「ボイルオキアミ」が活躍するのは、エサ取りが多い状況や、遠投が必要なポイントです。フグや小魚などのエサ取りが多い場合、柔らかい生オキアミは本命のタナに届く前に跡形もなく取られてしまいます。このような状況では、身が硬くハリ持ちの良いボイルオキアミが、エサ取りの層を突破して本命の口元までエサを届けるための強力な武器となるのです。

例えば、100m近く流す本流釣りや、深場を狙うカゴ釣りなど、仕掛けを遠くまで届けたい場合もボイルオキアミが重宝されます。生のままでは、投げる際の衝撃でハリから外れてしまう可能性が高いですからね。付けエサとコマセをしっかり同調させることが重要な真鯛釣りにおいて、これは致命的な欠点になります。

このように、真鯛釣りでは生とボイルのどちらか一方に固執するのではなく、両方を用意しておき、その日の状況(エサ取りの有無、潮の速さ、狙うポイントの距離など)に応じて使い分けるのが最も賢明な戦略と言えるでしょう。朝一は生で様子を見て、エサ取りが出てきたらボイルに切り替える、といった柔軟な対応が釣果を左右します。


青物には生とボイルどちらが有効か

ブリやヒラマサ、カンパチといった青物を狙う場合、多くのアングラーが「ボイルオキアミ」を主体に使います。これは青物の捕食スイッチを入れる上で、ボイルの特性が非常に効果的だからです。

青物は、真鯛のようにじっくりとエサの匂いを嗅ぎ分けるというよりは、動くものに素早く反応し、視覚を頼りにしてエサを探す傾向が強い魚です。そのため、ボイルオキアミの持つ以下の特徴が大きなアドバンテージとなります。

ボイルオキアミの特性 青物への効果
高い視認性 加熱によって白くなった体は水中で非常によく目立ち、透明度の高い水中でも遠くにいる青物にも発見されやすいです。光を反射してキラキラとアピールします。
ゆっくりとした沈下速度 比重が軽くヒラヒラとゆっくり沈むため、弱った小魚のような動きを演出し、捕食のターゲットとして認識されやすく、魚の競争心を強く煽ります。

カゴ釣りやフカセ釣りでコマセを撒いた際、白いボイルオキアミが広範囲にわたってゆっくりと漂うことで、青物の群れ全体の活性を高める効果が期待できます。群れの中の一匹が反応すると、他の個体もつられて興奮状態になり、入れ食いモードに突入することも少なくありません。コマセの中に同じボイルオキアミの付けエサを同調させることで、違和感なく口を使わせることができるのです。

もちろん、生オキアミでも青物が釣れないわけではありません。特に魚の活性が極端に高い時や、イワシなどのベイトフィッシュを捕食している場面では、匂いの強い生オキアミに好反応を示すこともあります。しかし、エサ取りに弱いという決定的なデメリットがあるため、効率を考えるとやはりボイルオキアミが優勢です。青物狙いでは、まずボイルオキアミを試し、状況に応じて生を混ぜてみる、という使い方が最も合理的で効果的なアプローチと言えるでしょう。


集魚剤を効果的に使うテクニック

オキアミと集魚剤を混ぜることは、コマセ(撒き餌)の効果を飛躍的に高めるための基本テクニックです。しかし、ただ混ぜれば良いというわけではなく、オキアミの種類や狙う魚、状況に合わせて集魚剤を選ぶことが釣果を大きく左右します。大手メーカーであるマルキユー株式会社などからは、多種多様な集魚剤が販売されています。

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生オキアミと混ぜる場合

生オキアミと集魚剤を混ぜる最大の目的は、集魚力の増強と遠投性の向上です。生オキアミの持つアミノ酸豊富なエキスと、集魚剤の持つ魚粉や麦、キララといった匂いや濁りの成分が相乗効果を生み、広範囲から魚を寄せることができます。また、集魚剤がオキアミの水分を適度に吸い、まとまりを良くしてくれるため、ヒシャクで遠投しやすくなるのです。比重の重い集魚剤を選べば、コマセを早く沈めることも可能です。

配合のポイント

生オキアミ3kgに対して集魚剤を1袋(約1.5kg~2kg)が基本的な配合の目安です。オキアミを完全に解凍する前の、半解凍の状態で混ぜ始めると、ドリップ(体液)が出過ぎずにネバリが出てまとまりやすくなります。混ぜる際は、オキアミの粒を潰しすぎないように、切るように混ぜるのがコツです。

ボイルオキアミと混ぜる場合

ボイルオキアミはそれ自体が軽いため、集魚剤と混ぜる目的は比重の調整とまとまりの向上が主になります。遠投性を高めたり、狙うタナまで素早く沈めたりするために、比重の重いタイプの集魚剤を選ぶのが効果的です。特に、ボイルグレ用の集魚剤は、ボイルオキアミと混ざりやすく、適度な比重を与えてくれるように設計されています。

注意点として、水分を吸収しやすいタイプの集魚剤と混ぜると、ボイルオキアミの水分まで奪われてしまい、コマセがパサパサになって浮きすぎてしまうことがあります。ボイルオキアミ専用の集魚剤を選ぶか、水分を吸いにくいパン粉などを混ぜて調整するのが良いでしょう。

言ってしまえば、集魚剤はコマセの性能をカスタマイズするためのスパイスのようなものです。グレ用、チヌ用、マダイ用など、ターゲットに特化した製品も多いので、狙いに合わせて選ぶことで、より戦略的な釣りが展開できますよ。色々試して自分だけの黄金比を見つけるのも楽しいものです。


オキアミのボイルと生、どっちが釣れるか状況別に解説

  • ボイルオキアミ遠投方法のコツ
  • 自作加工オキアミの作り方
  • オキアミの正しい水切りの方法
  • オキアミ8切は何キロか解説
  • オキアミ1kgで何時間使える?
  • オキアミのボイルと生、どっちが釣れるかの結論

ボイルオキアミ遠投方法のコツ

ハリ持ちが良いボイルオキアミですが、その軽さゆえに遠投が難しいと感じる方も少なくありません。特に付けエサ単体で遠投しようとすると、空気抵抗を受けて失速しがちです。ここでは、ボイルオキアミをより遠くへ、そして正確に投げるための実践的なコツをいくつか紹介します。

1. コマセと一体化させる

最も基本的かつ効果的な方法は、コマセ(撒き餌)と一緒に投げることです。フカセ釣りであれば、比重のある集魚剤と混ぜてまとまりを良くしたコマセを作り、その中に付けエサを包み込むようにして投げます。これにより、付けエサがコマセの重さを借りて、安定した飛行姿勢で遠くまで届くようになります。コマセの着水点と付けエサの位置が近くなるため、同調させやすいというメリットもあります。

2. カゴ釣り仕掛けを利用する

遠投カゴ釣りは、まさにこのための釣り方です。ウキの付いたカゴにコマセと付けエサを詰め、竿の反発力を最大限に利用して遠投します。カゴ自体がオモリの役割を果たすため、コンディションが良ければ100mを超えるような大遠投も可能になります。ボイルオキアミのハリ持ちの良さは、この釣り方でこそ真価を発揮すると言えるでしょう。着水時の衝撃にも耐え、狙ったタナで確実にコマセと付けエサを放出できます。

3. 付け方を工夫する

付けエサを少しでも遠くに飛ばしたい場合、ハリへの付け方も重要です。オキアミの尾羽を取り、頭の方からハリを刺し通して、できるだけ真っすぐになるように付けます。いわゆる「軸刺し」です。こうすることで、回転による空気抵抗を減らし、飛行姿勢を安定させることができます。さらに強度を高めたい場合は、背中側の硬い殻にハリ先を抜く「背掛け」も有効です。2匹掛けにするなどして、エサのボリュームと重量を増すのも一つの手です。

向かい風の日は無理をしない

ボイルオキアミは軽いため、向かい風の影響を非常に受けやすいです。強風時には無理に遠投しようとせず、足元や風下にポイントを作るなど、状況に応じた判断が釣果につながります。風を背に受けられる釣り座を選ぶことも重要な戦略です。


自作加工オキアミの作り方

市販の加工オキアミは非常に高品質で便利ですが、自作することでコストを大幅に抑え、自分好みの硬さや匂いに調整できるという大きなメリットがあります。ここでは、基本的なハード加工オキアミの作り方を紹介します。釣行前夜に準備するのも釣りの楽しみの一つです。

準備するもの

  • 生オキアミ(Lサイズ以上の粒が揃ったものがおすすめ)
  • 砂糖
  • うま味調味料(アミノ酸)
  • みりん(お好みで。照りと保湿効果)
  • ザル、ボウル、キッチンペーパー、保存容器(タッパーなど)

作り方の手順

ステップ1:解凍と選別
まず、冷凍の生オキアミを冷蔵庫などでゆっくりと時間をかけて解凍します。急激な温度変化は黒変の原因になるため避けましょう。解凍時に出るドリップ(体液)は集魚効果がありますが、加工の際は邪魔になるので、ザルにあけてしっかりと水分を切ります。この時、形の崩れたものや小さいものを取り除き、ハリに刺しやすそうな粒の揃ったものだけを選別すると仕上がりが格段に良くなります。

ステップ2:水分を抜く(脱水)
ボウルに選別したオキアミを入れ、砂糖と塩を「これでもか」というくらい、たっぷりと振りかけます。そして、全体にいきわたるように優しく混ぜ合わせます。目安はオキアミが完全に隠れるくらいです。砂糖と塩の浸透圧作用で、オキアミの身から余分な水分が抜けていきます。この状態でラップをし、冷蔵庫に半日〜1日ほど置きます。ボウルの下に液体が溜まってくるので、途中で一度捨てるとより効果的です。

ステップ3:味と匂いを加える
十分に水分が抜けて、身が締まり透明感が出てきたオキアミに、うま味調味料をまぶします。これにより、魚が好むアミノ酸が添加され、食いを高める効果が期待できます。さらに、みりんを少量加えると、独特のテリと甘い香りが加わり、保湿効果でパサつくのを防ぎます。

ステップ4:仕上げと保存
キッチンペーパーで余分な水分や砂糖を軽く拭き取り、再度冷蔵庫で数時間寝かせ、表面が少し乾いた状態になれば完成です。小分けにしてタッパーなどに入れ、冷凍庫で保存します。この方法で作ったオキアミはカチカチに凍らず、釣り場ですぐに使える状態を保てます。

アレンジも自由自在

砂糖の量を増やすとより硬く、みりんの代わりにニンニクチューブやエビオイル、魚醤などを加えれば、オリジナルの集魚効果を持たせることも可能です。食紅で黄色や赤色に着色するのも面白いでしょう。色々と試して、自分だけの「釣れる特製オキアミ」を作ってみるのも釣りの醍醐味です。


オキアミの正しい水切りの方法

「水切り」と一言で言っても、生オキアミとボイルオキアミではその目的と方法が大きく異なります。それぞれの特性に合わせた適切な処理を行うことで、エサの性能を最大限に引き出すことができます。この一手間が釣果に直結することも少なくありません。

生オキアミの水切り:余分なドリップを取り除く

生オキアミの場合、水切りの目的は解凍時に出る余分なドリップ(体液)を取り除くことです。このドリップは強い集魚効果を持っていますが、多すぎるとコマセがベチャベチャになり、まとまりが悪くなって遠投しにくくなります。また、付けエサにする場合も、ドリップで滑ってハリに刺しにくくなることがあります。

方法:
最も簡単な方法は、ザルや水切りネットの付いたバッカンを使用することです。解凍したオキアミをザルにあけ、自然にドリップが落ちるのを待ちます。5~10分程度で十分です。軽く押さえて水分を絞る人もいますが、強く絞りすぎると貴重なエキスまで失われ、身が潰れてしまうので注意が必要です。集魚剤と混ぜる場合は、集魚剤がドリップを吸ってくれるので、それほど神経質になる必要はありませんが、付けエサ用のオキアミは軽く水切りしておくと格段に扱いやすくなります。

ボイルオキアミの「水分調整」:必要な水分を含ませる

前述の通り、ボイルオキアミは比重が軽いため、水切りの逆、つまり水分を含ませて沈下速度を調整することが重要になります。これは厳密には「水切り」ではありませんが、水分をコントロールするという点で共通しています。この作業を怠ると、エサが沈まず釣りになりません。

方法:
使用するボイルオキアミをバッカンに入れ、ひたひたになるくらいの海水を加えて十分に吸水させます。オキアミが水分を吸って少し膨らみ、重くなるまで10分ほど待ちましょう。こうすることで、適度な重さになり、狙いのタナまで沈みやすくなります。水切り穴の空いた専用のヒシャクを使えば、コマセを撒く際に余分な海水を切りながら投げることができ、コントロールが安定します。

生は「余分な水分を切り」、ボイルは「必要な水分を含ませる」。この違いを明確に理解し、実践することが釣果アップへの第一歩です。


オキアミ8切は何キロか解説

釣具店で冷凍オキアミのブロックを購入する際、「8切(はちきり)」や「4切(よんきり)」といった独特の単位を目にすることがあります。これはオキアミの重さや量を示す業界の規格で、知っておくと釣行計画を立てる際に非常に便利です。

この「切」という単位は、もともと約15kg~16kgほどの大きな板状の冷凍ブロック(原板)を何分割したかを示しています。そのため、数字が大きくなるほど一つあたりのブロックは小さく(軽く)なります。

結論として、オキアミの「8切」は、一般的に約2kgに相当します。

ただし、これはあくまで目安であり、原板の大きさやメーカー、製品によって多少の誤差はあります。釣具店によっては「1/8」と表記されていることもあります。以下に、一般的な規格と重さの対応をまとめましたので、コマセを購入する際の参考にしてください。

規格 一般的な重さの目安 主な用途
4切 (1/4) 約4kg 丸一日の釣り、複数人での釣行、遠征
8切 (1/8) 約2kg 半日の釣り、コマセの追加用として標準的
16切 (1/16) 約1kg 短時間の釣り、アミエビなどと混ぜる場合
32切 (1/32) 約0.5kg 付けエサ専用の高品質なパックなど

最近では、計量の手間を省き、消費者に分かりやすくするために「3kgブロック」という単位で販売されていることも増えています。この場合は「1/2」で1.5kg、「1/4」で750gといった表記になります。購入する際は、パッケージに記載されている重量を直接確認するのが最も確実です。


オキアミ1kgで何時間使える?

「オキアミ1kgで、だいたい何時間くらい釣りができますか?」という質問は、特に釣りを始めたばかりの方からよく聞かれます。エサが足りなくなって釣りを中断するのは避けたいですし、逆に余らせすぎるのも勿体ないと感じるでしょう。しかし、これに対する明確な答えを出すのは非常に困難です。

なぜなら、オキアミの消費量は釣りのスタイル、コマセを撒く頻度、潮の速さ、エサ取りの多さ、そして釣り人自身の癖など、非常に多くの要因に左右されるからです。

とはいえ、全く目安がないと不便ですので、ここでは最もコマセを消費する釣りの一つである「ウキフカセ釣り」を例に、大まかな使用時間を考えてみましょう。

仕掛けの投入ごとにコマセをコンスタントに撒き続けるフカセ釣りの場合、オキアミ1kg(集魚剤と混ぜて約2kg~2.5kgのコマセ)で、およそ2時間〜3時間が一つの目安とされています。

あくまで目安です!状況次第で大きく変動します

これは、活性の高い魚の足を止めるために、1投ごとに2~3杯のコマセを一定のペースで打ち続けた場合の想定です。潮が速ければ流される分多く撒きますし、エサ取りが多ければそれをかわすために消費量は激増します。逆に、アタリが遠く、ポイントを休ませながら撒くペースを落とせば、もっと長く持たせることも可能です。大切なのは、自分の釣りのペースを把握し、少し多めに準備しておくことです。

カゴ釣りの場合は一投あたりのコマセ量が多いですが、手返し(投げる頻度)はフカセ釣りより少ないため、結果的に同じくらいの時間になることもあります。釣行時間に合わせて、少し多めに準備しておくのが安心です。例えば、半日(約5〜6時間)の釣りであれば、オキアミ3kgブロックを一つ用意するのが一般的です。


オキアミのボイルと生、どっちが釣れるかの結論

これまで解説してきた通り、オキアミの「ボイル」と「生」、どちらか一方が絶対的に優れているというわけではありません。それぞれの長所と短所を深く理解し、その日の海の状況やターゲットに応じて戦略的に使い分けることが、安定した釣果への最も確実な道です。記事の最後に、その結論を要点としてまとめます。

  • 生オキアミは自然な匂いと柔らかさで食い込みが良い
  • ボイルオキアミは身が硬くハリ持ちに優れエサ取りに強い
  • 生は集魚力が高いが柔らかく遠投には不向きで身崩れしやすい
  • ボイルは視認性が高く青物など視覚で捕食する魚に効果的だが集魚力は劣る
  • 真鯛など嗅覚の鋭い魚や食い渋り時には生が有利な場面が多い
  • エサ取りが多い状況ではボイルが本命までエサを届ける鍵となる
  • 遠投カゴ釣りや本流を流す釣りではボイルのハリ持ちが必須
  • ボイルは使用前に海水を含ませて沈下速度を調整するのが鉄則
  • 生はドリップと集魚剤を混ぜて集魚効果と遠投性を高める
  • 一部地域では環境配慮のため生オキアミの使用が禁止されている
  • 釣行前には必ず釣り場のローカルルールを確認することが大切
  • コストを抑えたい場合は砂糖や塩を使った自作の加工オキアミも有効な選択肢
  • 量の目安としてオキアミ8切は約2kg、1kgで約2〜3時間の釣りが可能
  • 最終的には生とボイルの両方を用意し状況に応じて使い分けるのが最強の戦略
  • 迷った時はまず生を使いエサ取りの状況を見てボイルに切り替えるのが定石

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