こんにちは。釣りスタイル、運営者の「アツシ」です。
最近、週末の天気が良いと「館山港に行ってみようかな」と考える方も多いのではないでしょうか。特に2025年は、例年とは少し違う釣れ方をしているので、最新の館山港の釣果情報や現地の様子が気になりますよね。広大な館山湾の中で、どのポイントに入ればいいのか、今何が釣れているのかを知っておくことは、ボウズを逃れるためにとても大切です。今回は、私自身が注目している現地の状況や、ファミリーフィッシングにもおすすめの設備情報、そして釣具屋さんの活用法まで、詳しくお話ししていきたいと思います。
【この記事で分かること】
- 晩秋まで続くカツオやサゴシなど回遊魚の最新動向
- 夜釣りのアジやちょい投げシロギスの具体的な釣果実績
- 館山夕日桟橋や築港など目的別のおすすめポイント
- 24時間営業の釣具屋や駐車場、トイレなどの施設情報
2025年館山港の釣果と魚種別傾向
館山港は「鏡ヶ浦」とも呼ばれる穏やかな海ですが、今年は特に海水温の影響が大きく、魚の動きに変化が見られます。私が実際にフィールドを見て感じた、2025年ならではの魚種ごとの傾向と対策を深掘りしていきましょう。
秋から冬のカツオやサゴシ回遊状況
2025年の館山港で最も驚かされるのは、秋が深まっても青物の回遊が続いていることですね。通常、カツオ類(ソウダガツオなど)やサゴシ(サワラの若魚)といった回遊魚は、水温が低下し始める10月中旬頃には深場や南の海域へと抜けていくのが一般的です。しかし、今年は10月から11月になっても、館山湾内でその姿が頻繁に確認されています。
この現象の背景には、関東近海の海水温が平年よりも高く推移していることや、黒潮の分流が湾内に強く差し込んでいる影響があると感じています。実際に海を見ても、イワシなどのベイトフィッシュ(餌となる小魚)が豊富に残っており、これを追ってフィッシュイーターたちが湾内に留まっているという構図が見て取れます。
特に注目したいのが「サゴシ」です。サゴシは神出鬼没で、群れに当たれば連続ヒットが期待できるターゲットですが、今年の館山港では朝マズメを中心に良いサイズが上がっています。サゴシ特有の鋭い歯でリーダーを切られるリスクはあるものの、強烈な引きと食べた時の美味しさは格別ですよね。
また、ソウダガツオ(特にマルソウダ)も元気いっぱいです。彼らは表層付近を高速で泳ぎ回るため、ナブラ(魚が水面でバシャバシャと餌を捕食する現象)が発生することも珍しくありません。このナブラを見つけた時の興奮といったら、釣り人なら誰もがアドレナリン全開になる瞬間ではないでしょうか。
攻略のポイント
カツオやサゴシが捕食しているのは、この時期館山湾に溜まっている小さなイワシなどの「マイクロベイト」です。そのため、使用するルアーは30g〜40g程度のメタルジグを使う場合でも、シルエットが小さく細身のもの(タングステン素材など)を選ぶとヒット率がグッと上がります。大きなルアーには反応しないのに、シルエットを落とした途端に食ってくるというパターンが非常に多いので、ルアーボックスには必ず「小さくて重いジグ」を忍ばせておいてください。
さらに、弓角(ゆみづの)を使ったサーフトローリングも非常に有効です。弓角はまさにマイクロベイトそのものの動きをするため、ルアーに見向きもしないスレた魚に口を使わせる最終兵器として活躍してくれます。周りが釣れていない中で一人だけ連発している人がいたら、弓角を使っている可能性が高いですね。
夜釣りでのアジ釣果とポイント選定

「館山でアジを釣りたい」という方は非常に多いですが、日中のサビキ釣りだとどうしても豆アジや小サバばかりで、サイズが伸び悩むことがありますよね。そこで私が2025年の館山港で強くおすすめしたいのが、夜釣りのアジ狙いです。
なぜ夜なのかというと、単純に良型に出会える確率が高いからです。日中は深場や障害物の陰に潜んでいる警戒心の強いアジも、夜になると餌を求めて活動的になります。特に館山港周辺には常夜灯が設置されているポイントがいくつかあり、その明かりにプランクトンが集まってきます。そして、そのプランクトンを食べるために、20cmを超えるような良型のアジが表層近くまで浮いてくるのです。
この状況になれば、軽量なジグヘッド(1g前後)とワームを使った「アジング」が成立しやすくなります。常夜灯の明かりと暗闇の境目(明暗部)を通すようにリトリーブすると、「コンッ」という金属的なアタリが出るのは病みつきになりますよ。また、電気ウキを使った餌釣りでも、タナ(ウキ下)を浅く設定することで効率よく釣ることができます。
さらに、夜釣りの大きなメリットとして「鮮度の保持」が挙げられます。夏から秋にかけての日中は気温が高く、釣った魚をクーラーボックスに入れておいても鮮度が落ちやすいのが悩みどころです。しかし、夜釣りであれば気温も下がっているため、釣った直後の処理を焦らずに行えますし、持ち帰ってからの食味も格段に良くなります。美味しいアジフライや刺身を目指すなら、夕マズメから夜にかけての時間帯が断然有利かなと思います。
ただし、夜の海は危険も伴います。足場の良い堤防であっても、ライフジャケットの着用は必須ですし、ヘッドライトなどの装備も忘れないようにしましょう。また、夜間は静かに楽しむのがマナーです。車のドアの開閉音や話し声など、近隣住民や他の釣り人への配慮を忘れずに、大人の夜遊びを楽しんでください。
| 釣り方 | 推奨タックル・仕掛け | コツ |
|---|---|---|
| アジング | エステルライン0.3号+ジグヘッド0.8〜1.5g | 常夜灯の明暗部をゆっくり引く。 |
| 電気ウキ釣り | 磯竿1.5号+電気ウキ3号+アオイソメ | タナは1ヒロ(約1.5m)から探る。 |
ちょい投げでのシロギス釣果実績

館山湾(鏡ヶ浦)は、その名の通り波が穏やかで、海底の大部分が美しい砂地で形成されています。この環境は、砂地に潜む「海の女王」ことシロギスにとって最高の生息場所なんですよね。キス釣りというと「夏の風物詩」というイメージが強いかもしれませんが、2025年のデータを見ると、11月の時点でもまだ岸からの「ちょい投げ」で届く範囲に多くのキスが残っていることが確認されています。
通常、水温が低下してくるとキスは越冬のために深場へと落ちていきます(これを「落ちギス」と呼びます)。しかし、今年は高水温の影響もあってか、浅場での滞在期間が延びているようです。これは、本格的な投げ釣りタックルを持っていないファミリーや初心者の方にとっては朗報ですよね。
釣り方は非常にシンプルです。ルアーロッド(エギングロッドやシーバスロッドなど)に、5号〜10号程度の天秤オモリと市販のキス釣り仕掛けをセットするだけ。餌はジャリメ(イシゴカイ)が食い込みが良くおすすめですが、アオイソメでも十分に釣れます。軽くキャストして着底させたら、リールをゆっくりと巻いて海底をズルズルと引きずってみてください。
すると、「ブルブルッ!」というキス特有の明確で小気味よいアタリが手元に伝わってきます。このアタリの心地よさは、何度味わっても飽きないものがありますよね。アタリがあったら即合わせするのではなく、一呼吸置いてからリールを巻き続けると、針掛かりしやすくなります。
アツシの豆知識
キスは群れで行動する魚です。一匹釣れたら、その周辺にはまだたくさんの仲間がいる可能性が高いです。釣れたポイントと同じ方向、同じ距離に再度キャストすることで、連続ヒット(数釣り)を楽しむことができますよ。また、時折メゴチやヒイラギといった外道も掛かりますが、それも砂地の釣りならではの愛嬌だと思って楽しんでみてください。
ただし、今後の水温低下とともに、キスは徐々に深場へと移動していきます。ちょい投げで届かなくなったら、本格的な投げ竿で遠投するか、あるいは春の訪れを待つことになりますので、手軽に釣れる今の時期を逃さないようにしてくださいね。
水中の透明度とイワシの群れ確認

館山の海を訪れてまず感動するのは、なんといってもその水質の良さと透明度の高さです。東京湾の入り口に位置しながらも、外洋からのきれいな海水が絶えず流入しているため、水中の様子が手に取るように分かることがあります。
実際に2025年の春先、4月頃の映像記録などを見ると、堤防の足元にカタクチイワシの巨大な群れが帯のように泳いでいるのが目視で確認されています。まるで水族館の水槽を見ているかのような光景ですが、この「透明度の高さ」は釣りにおいて二つの意味を持ちます。
一つは、ターゲットとなる魚たちが「視覚」を使って餌を探しやすい環境であるということです。水が濁っている場所では匂いや波動が重要になりますが、館山のようなクリアな海域では、ルアーのカラーや動き、シルエットのリアルさが釣果に直結します。見切られやすい反面、マッチ・ザ・ベイト(餌に合わせること)が決まった時の爆発力は凄まじいものがあります。
もう一つは、生態系の豊かさの証明です。カタクチイワシのような小型のベイトフィッシュが湾内に大量にストックされているということは、それを捕食するフィッシュイーター(アジ、サバ、カツオ、イナダ、ヒラメなど)にとっても魅力的な餌場であるということです。実際に、イワシの群れの下には大型魚がついていることが多く、サビキ釣りで釣れたイワシに大物が食いついてくるというドラマも頻繁に起こります。
また、釣った魚を食べる際にも、水がきれいな場所で育った魚は臭みがなく、非常に美味しいという安心感がありますよね。「館山の魚は美味しい」と言われる所以は、この恵まれた水質環境にあるのだと思います。
朝マズメ狙いで釣果を上げるコツ
もし皆様が、館山港で青物(特にサゴシやイナダ)を本気で狙うのであれば、釣行時間は絶対に「朝マズメ」に絞るべきです。朝マズメとは、夜明け前から日の出直後にかけての、空が薄明るくなってくる時間帯のことです。2025年の釣果データを見ても、サゴシやカツオのヒット報告は、日の出直後の6時台などに圧倒的に集中しています。
なぜ朝マズメがそんなに釣れるのかというと、理由は大きく分けて二つあります。一つは「光量の変化」です。薄暗い時間帯は、魚にとってライン(釣り糸)やルアーの違和感が見破りにくくなります。日中は見切られてしまうようなルアーのアクションでも、この時間帯なら迷わず食いついてくることが多いのです。
もう一つは「プランクトンの活動」です。朝日が昇ると、植物性プランクトンが光合成のために表層へ浮上します。それを食べるために小魚(イワシなど)が水面近くに集まり、さらにその小魚を狙ってフィッシュイーターたちの活性が最高潮に達するのです。まさに食物連鎖のスイッチが入る瞬間と言えるでしょう。
ここが重要:サゴシ対策
特にこの時間帯に回遊してくるサゴシは、カミソリのような鋭い歯を持っています。普通のナイロンやフロロカーボンのリーダーだと、アタリがあった瞬間に「スパッ」と切られてしまうことが多々あります。高価なルアーをロストするのは精神的にもお財布的にも痛手ですよね。対策として、ワイヤーリーダーを使用するか、通常よりも太めのフロロカーボン(20lb〜30lb以上)を先端に数十センチ結んでおくことを強くおすすめします。
朝マズメの時合い(魚が釣れる時間)は非常に短く、時には30分程度で終わってしまうこともあります。だからこそ、暗いうちに釣り場に入って準備を済ませ、薄明るくなったらすぐにキャストを開始できる体制を整えておくことが、釣果を上げるための最大のコツです。早起きは辛いかもしれませんが、あのガツンという衝撃と、朝日の中でロッドが絞り込まれる光景を味わえば、眠気なんて一瞬で吹き飛びますよ。

館山港で釣果を伸ばすポイントと施設
館山港は非常に広い港湾エリアですので、「とりあえず行けば釣れる」というわけではありません。狙う魚種に合わせて適切なポイントを選び、さらに釣り場周辺の便利な施設をうまく活用することで、一日中快適に、そして効率よく釣りを楽しむことができます。ここでは、具体的なポイントの特徴と、絶対に知っておきたい施設情報について解説します。
館山港の釣り場と有望ポイント
私が館山港でポイントを選ぶときは、その日の風向きや狙いたいターゲットによって場所を使い分けています。広大なエリアですが、大きく分けていくつかの有望ポイントが存在します。
| 狙い | おすすめポイント | 特徴と攻略法 |
|---|---|---|
| 大物・回遊魚 | 館山夕日桟橋 | 沖まで突き出しており水深が十分にあるため、青物の回遊ルートになりやすい一級ポイントです。 |
| アジ・イワシ | 港内岸壁・築港周辺 | 足場が良く、車を比較的近くに停められる場所も多いため、ファミリーやサビキ釣りに最適です。 |
| シロギス | 築港〜砂揚げ場周辺 | 広大な砂地が広がっており、根掛かりが少ないため、底を広く探る釣りに向いています。 |
特に私が個人的によく足を運ぶのが「築港(自衛隊堤防周辺など)」のエリアです。ここは港内でありながら潮通しが良く、イワシの群れが入ってきやすいのが特徴です。イワシが入れば、それを追ってサゴシやシーバスなどの大型魚も入ってくるため、サビキ釣りで釣ったイワシを餌にして、泳がせ釣りを放置しておくのも面白い戦略ですね。
また、ファミリーフィッシングで「とにかく何か釣らせてあげたい」という場合は、港内の奥まった岸壁エリアがおすすめです。波が穏やかで安全ですし、足元に小さなメジナやウミタナゴ、トウゴロウイワシなどが群れていることが多く、延べ竿と小さな浮き仕掛けで遊ぶには最高のフィールドになります。
館山夕日桟橋の利用と釣果情報
館山港を象徴する施設といえば、やはり「館山夕日桟橋」です。ここは全長が400mもある日本最長クラスの桟橋で、陸から歩いて沖の深場までアクセスできる、釣り人にとっては夢のような環境が整っています。
通常、水深のある場所にいる回遊魚を狙うには船に乗る必要がありますが、ここではその必要がありません。2025年の秋シーズンも、この桟橋の先端付近では、ソウダガツオやイナダ、そして良型のアジなどが連日上がっていました。特に潮が動くタイミングでは、複数の釣り竿が同時に曲がるような「お祭り状態」になることもあります。
ただし、この場所を利用する際にはいくつか注意しなければならない重要なルールがあります。
夕日桟橋の利用ルールと注意点
- 投げ釣りの制限:本格的な投げ釣り(オーバーヘッドキャスト)は禁止されているエリアや時間帯がある場合があります。基本的には足元へのサビキ釣りや、アンダーキャストでのルアー釣りがメインとなります。
- 立ち入り禁止エリア:桟橋には客船が接岸することもあり、保安上の理由で立ち入りが禁止されている区画があります。
- 利用時間:季節によって利用可能な時間が異なります。「“渚の駅”たてやま」の営業時間は09:00〜16:45ですが、桟橋自体はそれより早く開放されることもあります。必ず現地の最新掲示板を確認してください。
ルールを守らないと、最悪の場合「釣り禁止」になってしまう可能性もあります。この素晴らしい釣り場を未来に残すためにも、現地の看板や係員さんの指示には必ず従うようにしましょう。混雑時は隣の人と挨拶を交わして、お互いに気持ちよく釣りができる配慮も忘れずに。
24時間営業の釣具屋で情報を収集
早朝のマズメ時を狙ったり、夜通し釣りをしたりする場合、餌や仕掛けの予備が必要になることがありますよね。館山港周辺は、釣り人にとって非常にありがたいことに、24時間体制で営業している釣具屋さんが充実しています。
まず紹介したいのが、館山港(築港)の目の前に位置する「太洋釣具餌センター」です。釣り場のすぐそばにあるため、万が一餌が足りなくなってもすぐに買い足しに行ける安心感は絶大です。「手ぶらで釣りができる」レンタル釣具のサービスも行っているので、急に友人を誘って釣りに行くことになった場合や、道具を持っていない初心者を連れていく場合にも重宝します。
もう一店舗、南房総エリアの拠点となるのが「マリンスポット釣吉」です。こちらは品揃えが6000種を超える大型店で、もちろん24時間年中無休。活き餌の鮮度管理が素晴らしく、元気なイソメやジャリメを手に入れることができます。
そして、これらのお店を利用する最大のメリットは「情報の鮮度」です。ネット上の情報は数日前のものかもしれませんが、釣具屋の店員さんは「数時間前に誰が何を釣ったか」を知っています。
アツシの活用術
私は必ずお店に立ち寄った際、餌を買うついでに「今の時間はアジ、どの辺で釣れてますか?」や「今日、青物は回ってますか?」と聞くようにしています。店員さんは毎日のように釣り人の報告を聞いている情報のプロフェッショナルです。「昨日は夕日桟橋より築港の方が良かったよ」といった、現場でしか分からない生きた情報を教えてくれることもあります。この一言が、その日の釣果を分ける決定打になることも少なくありません。
駐車場やトイレがありファミリーも安心

家族連れや女性のアングラーにとって、釣り場選びで最も重要なのは「釣れるかどうか」よりも「トイレや駐車場がちゃんとあるか」ではないでしょうか。その点、館山港にある「“渚の駅”たてやま」周辺は、南房総でもトップクラスに環境が整備されています。
ここには、普通車75台、大型バス4台が停められる無料駐車場が完備されています。多くの人気釣り場が有料化や閉鎖に追い込まれる中、これだけ大規模な駐車場が無料で利用できるのは、館山港の圧倒的な魅力です。
また、施設内には非常に清潔なトイレがあり、おむつ交換台なども設置されているため、小さなお子様連れでも安心して滞在できます。釣れない時間帯や、子供が釣りに飽きてしまった時には、施設内の「海辺の広場」で魚を観察したり、博物館を見学したり、美味しい食事を楽しんだりと、釣り以外のレジャーも充実しています。
絶対に守りたいマナー
素晴らしい環境ですが、利用者のマナーが問われています。駐車場は釣り人専用ではなく、一般の観光客も利用します。枠外駐車や迷惑駐車、そしてゴミのポイ捨ては絶対にやめましょう。釣り場が閉鎖される原因のほとんどは、私たち釣り人のマナー違反です。「来た時よりも美しく」の精神で、ゴミは必ず持ち帰りましょう。
今後の館山港の釣果見通しとまとめ
最後に、レポート作成時以降、2025年後半から2026年初頭にかけての館山港の釣果見通しについてお話しします。
現在は高水温の影響でカツオやシロギスが残っていますが、季節が進み水温が低下してくれば、これらの回遊魚は徐々に姿を消していきます。しかし、それで釣りが終わるわけではありません。冬の訪れとともに、冷たい水を好むターゲットたちが接岸してきます。
最も期待できるのはヒラメです。現在湾内に大量に残っているイワシやキスは、ヒラメにとってのご馳走です。水温が下がり、小魚の動きが鈍くなると、ヒラメは捕食のために港内に入ってきます。釣ったイワシを餌にした「泳がせ釣り」や、底を意識したルアー釣りで座布団クラスの大物が狙えるチャンスです。

また、夜釣りではメバルやカサゴといった「ロックフィッシュ(根魚)」の活性が上がります。これらは産卵を控えて浅場に接岸してくるため、大型が狙いやすくなります。寒い時期の釣りになりますが、防寒対策をしっかり行えば、冬ならではの脂の乗った美味しい魚に出会うことができます。
気象庁のデータによれば、近年の日本近海は海面水温が高くなる傾向が続いています(出典:気象庁『海面水温の長期変化傾向(日本近海)』)。この影響で、今回ご紹介したような「秋のハイシーズンが冬まで伸びる」という現象は、今後も続く可能性があります。
2025年の館山港は、豊富なベイトフィッシュに支えられ、多種多様な魚が狙える最高のフィールドです。「正確な情報収集」「適切なタイミング」「ターゲットに合わせた準備」、そして何より「安全とマナー」。これらを意識して、ぜひ皆さんも館山港で素晴らしい釣果を上げてきてくださいね。
※本記事の情報は執筆時点の釣果データや一般的傾向に基づいています。天候や海況により状況は変化しますので、釣行の際は安全第一で楽しみましょう。また、正確な施設情報やルールについては各公式サイトや現地の掲示をご確認ください。

