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釣りで大潮は本当に釣れる?影響と攻略法を徹底解説

「釣りに行くなら大潮の日が良い」とよく聞きますが、本当に釣れるのでしょうか。この記事では、釣りと大潮の関係について、釣れる?という基本的な疑問から、潮が釣果に与える影響まで詳しく深掘りします。潮の周期や、よく比較される小潮とどちらが釣れるのか、干潮と満潮の違いについても分かりやすく解説。さらに、サビキ釣りでのアジやエギングでのイカといった人気のターゲットを例に、大潮の日に釣果を上げるための具体的なアプローチを紹介します。大潮なのに釣れない理由や、本当に釣れる時間、逆に1番釣れない潮はいつなのか、といった釣り人のリアルな疑問にもお答えしていきます。

この記事でわかること

  • 大潮が釣りに与える影響の基本
  • 大潮と他の潮との釣果の違い
  • 大潮で釣果を上げるための具体的な時間帯と方法
  • 大潮でも釣れない場合の理由と対策

目次

釣りにおける大潮の基本と釣果への影響

  • 大潮で魚は本当に釣れる?その影響とは
  • 知っておきたい潮の満ち引きの周期
  • 大潮と他の潮の干潮・満潮の違い
  • 大潮と小潮どちらが釣れる?
  • データで見る1番釣れない潮は?

大潮で魚は本当に釣れる?その影響とは

結論から言うと、大潮の日は魚が釣れやすい傾向にあります。多くの釣り人が大潮を狙って釣行計画を立てるのには、明確な理由が存在します。

最大の理由は、潮の動きが他の潮回りに比べて格段に活発になるためです。潮汐、つまり潮の満ち引きは月と太陽の引力によって起こりますが、大潮の際は月と太陽、地球が一直線に並び、引力が最大になります。この力によって海水が大きく動かされ、強い潮流が発生します。

この強い潮流が、水中の生態系に大きな影響を与えるのです。具体的には、以下のような連鎖反応が起こります。

  1. 潮流によってプランクトンが水中を漂う
  2. そのプランクトンを食べる小魚(ベイト)の活性が上がる
  3. 小魚を捕食する大型の魚(フィッシュイーター)も活発にエサを探し始める

このように、食物連鎖の底辺から活性化が始まるため、結果として釣り人にとってのターゲットとなる魚たちが、エサを求めて積極的に行動するようになります。これが「大潮は釣れる」と言われる最も大きな根拠です。

大潮のデメリット

ただ、潮流が速すぎると仕掛けが流されてしまい、狙ったポイントにアプローチしにくくなるというデメリットもあります。特に軽い仕掛けを使う釣りでは、大潮が必ずしも有利に働くとは限りません。

知っておきたい潮の満ち引きの周期

海の潮は、常に同じように動いているわけではありません。約1ヶ月の周期の中で、潮の動きの大きさは変化しており、これを「潮回り」と呼びます。潮回りは、大きく分けて5つの種類があり、以下の順番で繰り返されます。

大潮 → 中潮 → 小潮 → 長潮 → 若潮

このサイクルは、新月から満月、そしてまた新月に至る月の満ち欠けと連動しており、約15日間で「大潮」から次の「大潮」へと一巡します。

釣りに行く際は、この潮回りを事前にチェックするのが釣果アップの第一歩です。潮見表やアプリで簡単に見ることができますよ。

それぞれの潮の特徴を理解しておくと、釣りの計画が立てやすくなります。以下の表に各潮回りの特徴をまとめました。

潮の種類 特徴 釣果への期待度
大潮(おおしお) 干満差が最も大きく、潮の流れが非常に速い。 ◎(非常に高い)
中潮(なかしお) 大潮の次に干満差が大きく、潮もよく動く。釣りやすい日が多い。 ○(高い)
小潮(こしお) 干満差が小さく、潮の流れが穏やか。 △(やや低い)
長潮(ながしお) 潮の動きが最も緩やかになる日。 ×(低い)
若潮(わかしお) 止まっていた潮が、再び動き始める日。ここから大潮に向かう。 △(やや低いが上り調子)

このように、潮の周期を把握することで、魚の活性が高い日を予測し、効率的に釣りを楽しむことができます。

大潮と他の潮の干潮・満潮の違い

大潮の最大の特徴は、干潮と満潮の水位の差(干満差)が最も大きくなる点です。これは、他の潮回りと比較して、海の水がよりダイナミックに動くことを意味します。

例えば、ある場所の満潮時の潮位が200cm、干潮時の潮位が20cmだったとします。大潮の日には、この差が180cmと最大になります。一方、小潮の日には満潮時150cm、干潮時70cmのように、差が80cm程度と小さくなります。

この干満差の大きさが、そのまま潮流の速さや強さに直結します。大量の海水が短い時間で移動するため、パワフルな流れが生まれるのです。この流れが海底の砂を巻き上げたり、プランクトンを運んだりして、魚の捕食スイッチを入れます。

大潮の干満差がもたらす影響

  • 強い潮流の発生:魚の活性を高める最大の要因。
  • 広範囲への影響:普段は水がない浅瀬まで海水が届き、新たなエサ場が生まれる。
  • 地形変化の把握:干潮時には普段見えない海底の地形や障害物が露出し、ポイントの把握に役立つ。

逆に、小潮や長潮では干満差が小さいため、潮の動きが緩慢になり、魚の活性も上がりにくい傾向があります。このように、干潮と満潮の違いを理解することは、その日の釣りの戦略を立てる上で非常に重要です。

大潮と小潮どちらが釣れる?

一般的には、潮が大きく動く「大潮」の方が魚の活性が高まりやすく、釣れる可能性が高いとされています。前述の通り、強い潮流がベイトの動きを活発にし、それを追うフィッシュイーターの食い気を誘うためです。

しかし、これはあくまで一般的な傾向であり、釣り方やターゲットによっては「小潮」の方が有利になるケースも存在します。

例えば、コマセ(撒き餌)を使う釣りでは、大潮の速い流れによってコマセがすぐに流されてしまい、魚を一点に集めにくくなることがあります。このような場合、潮の流れが穏やかな小潮の方が、コマセが効きやすく、じっくりと魚を寄せることが可能です。

アジやメバルを狙うライトゲームなどでは、潮が緩やかな小潮の方が釣りやすいと感じる人も少なくありません。結局のところ、どちらが釣れるかは状況次第、と言えるかもしれませんね。

以下に、大潮と小潮のメリット・デメリットをまとめました。

大潮

  • メリット:魚全体の活性が高い。回遊魚が接岸しやすい。時合いがはっきりしている。
  • デメリット:流れが速すぎて釣りにくいことがある。仕掛けが安定しない。

小潮

  • メリット:流れが緩やかで釣りがしやすい。コマセが効きやすい。
  • デメリット:魚の活性が低い傾向がある。時合いが分かりにくい。

このように、どちらの潮にも一長一短があります。自分のやりたい釣りや狙う魚種に合わせて、最適な潮回りを選ぶことが重要です。ただ、初心者の方が「いつ行けば良いか分からない」と迷った場合は、まずは魚の活性が高い大潮か中潮を狙うのがおすすめです。

データで見る1番釣れない潮は?

多くの釣り人の経験則や釣果データから、1番釣れないとされる潮は「長潮(ながしお)」です。長潮は、小潮の終わりに訪れる潮回りで、その名の通り、潮の動きがだらだらと長く続くように感じられるほど緩やかになります。

潮汐のサイクルの中で、干満差が最も小さくなるのが小潮ですが、長潮はその中でも特に潮の動きが鈍くなるタイミングです。潮がほとんど動かないため、水中の酸素量も増えず、プランクトンも流されません。これにより、魚の活性は著しく低下する傾向にあります。

長潮の日の心構え

もし釣行日が長潮に当たってしまった場合、釣果への期待値は少し下げておいた方が良いかもしれません。もちろん絶対に釣れないわけではありませんが、他の潮回りに比べて厳しい戦いになることを覚悟しておく必要があります。

長潮の翌日には「若潮」を迎え、潮が再び大潮に向かって動き始めるため、状況は上向いていきます。釣り人の中には「長潮は休漁日」と決めている人もいるほど、釣果が期待しにくい潮回りとして知られています。

もしどうしても長潮の日に釣りをする場合は、潮の動きに左右されにくい根魚(カサゴなど)を狙ったり、潮がわずかに動くタイミング(満潮・干潮の前後)に集中して竿を出したりと、戦略的な工夫が求められます。


釣りで大潮を攻略する具体的な方法

  • 大潮で最も魚が釣れる時間帯とは
  • 大潮なのに魚が釣れない理由
  • 大潮の日に有利なサビキ釣りのコツ
  • 大潮の日にアジを狙うポイント
  • 大潮の日にイカを狙うポイント

大潮で最も魚が釣れる時間帯とは

大潮の日に釣果を上げるためには、魚の活性が最も高まる「時合い(じあい)」を逃さないことが重要です。そのゴールデンタイムとして古くから知られているのが、「上げ三分・下げ七分」というタイミングです。

これは潮の動きを10段階で表現した言葉です。

  • 上げ三分:干潮で潮が止まった状態から、満潮に向かって潮位が3割ほど上がった頃。
  • 下げ七分:満潮で潮が止まった状態から、干潮に向かって潮位が7割ほど下がった頃。

どちらも、止まっていた潮が本格的に動き始めるタイミングであり、この潮の変化をきっかけに魚たちが一斉にエサを求めて活動を開始します。そのため、この時間帯は魚のアタリが集中しやすくなります。

満潮・干潮の前後もチャンス

「上げ三分・下げ七分」だけでなく、満潮と干潮の前後1〜2時間も、潮が大きく動くため絶好の狙い目です。特に潮が止まる直前は、魚が最後の捕食活動を行うため、駆け込みでヒットすることがよくあります。

逆に、潮が完全に止まってしまう「潮止まり」の時間は、魚の活性もピタッと止まってしまうことが多いです。この時間帯は休憩や仕掛けの準備に充て、潮が再び動き出すタイミングに備えるのが効率的な過ごし方と言えるでしょう。潮見表アプリなどを活用して、時合いの時間を事前に把握し、計画的に釣りをすることが釣果アップの鍵となります。

大潮なのに魚が釣れない理由

「今日は大潮だから爆釣だ!」と意気込んで釣り場に向かったものの、全くアタリがない…という経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。大潮は釣れる可能性が高い潮回りですが、必ず釣れるわけではありません。釣れない場合には、いくつかの理由が考えられます。

1. 潮流が速すぎる

大潮のメリットである速い潮流が、逆にデメリットになることがあります。特に海峡部など元々流れが速い場所では、仕掛けが底に着かなかったり、あっという間に流されたりして、釣りにならないケースがあります。魚にとっても、流れが速すぎてエサを捕食しにくい状況になっている可能性も考えられます。

2. 潮止まりの時間帯

前述の通り、大潮であっても満潮・干潮のピーク時には潮の流れが一時的に止まります。この「潮止まり」の時間帯は魚の活性が著しく下がるため、アタリが遠のくのが一般的です。潮が動き出すまで辛抱強く待つ必要があります。

3. 満月大潮で月が明るすぎる

大潮は新月と満月の前後に起こります。特に満月の大潮の夜は、月明かりで海面が煌々と照らされます。これは警戒心の強い魚(特にシーバスなど)にとって、身を隠しにくくなるため、活性が下がってしまう一因とされています。

4. 天候や海のコンディション

釣りは潮回りだけで決まるものではありません。強風で海が荒れていたり、前日の大雨で濁りがひどかったりすると、たとえ大潮でも魚の食い気は落ちてしまいます。水温の急激な変化なども大きく影響します。

このように、様々な要因が複雑に絡み合って釣果は決まります。大潮はあくまで好条件の一つと捉え、他の要素も総合的に判断することが大切ですね。

大潮の日に有利なサビキ釣りのコツ

アジやイワシ、サバなどを手軽に狙えるサビキ釣りは、ファミリーフィッシングの定番です。大潮の日は、これらの回遊魚が岸近くに寄ってくる可能性が高まるため、サビキ釣りには絶好のチャンスと言えます。

ただし、大潮の速い流れに対応するための工夫が必要です。ここでは、大潮の日にサビキ釣りで釣果を上げるためのコツをいくつか紹介します。

重めのコマセカゴを使う

大潮の速い潮流に仕掛けが流されないように、普段より少し重めのコマセカゴ(オモリ)を使いましょう。仕掛けを狙ったタナ(水深)にしっかりとどめておくことが重要です。重さを変えられるタイプのカゴを用意しておくと、状況に合わせて調整できるので便利です。

コマセの撒き方を工夫する

速い流れの中では、コマセもあっという間に拡散してしまいます。一度に大量に撒くのではなく、少量ずつ、絶え間なく撒き続けることで、魚の群れを自分のポイントに引きつけておくことができます。潮上(潮が流れてくる方向)にコマセを撒き、自分の仕掛けと同調させるように流すのが基本です。

大潮の日は、潮が動いているタイミングに魚の群れが回遊してくることが多いです。時合いを逃さず、手返し良く釣りを続けることが数釣りの秘訣となります。

大潮の日にアジを狙うポイント

アジング(ルアーでアジを釣る方法)においても、大潮は重要な要素です。潮が動くことでベイトが動き、アジの捕食スイッチが入るため、うまくタイミングを合わせれば数釣りやサイズアップが期待できます。

大潮の日にアジを狙う際は、「流れの変化」がある場所を探すのがセオリーです。具体的には、以下のようなポイントが有望です。

  • 潮目:異なる潮の流れがぶつかり、海面に筋のように見える場所。プランクトンやベイトが溜まりやすい一級ポイントです。
  • 常夜灯の明暗の境目:光に集まるベイトを狙って、アジが暗い側に潜んでいることが多いです。流れが当たることで、この境目がより明確な捕食ポイントになります。
  • 堤防の先端や角:潮が直接当たる場所や、流れがヨレる場所は、アジがベイトを待ち伏せするのに絶好のポイントです。

重めのジグヘッドを準備

大潮の速い流れの中では、軽いジグヘッド(オモリ付きの針)だと底が取れなかったり、狙いのレンジ(水深)をキープできなかったりします。普段使っているものより1〜2段階重いジグヘッドを準備しておくと、攻略の幅が広がります。

流れが速すぎて釣りにならないと感じる場合は、少しでも流れが緩んでいるワンド(入り江)の奥や、潮止まり前後のタイミングを狙うなど、戦略的にポイントや時間をずらす工夫も有効です。

大潮の日にイカを狙うポイント

アオリイカなどをエギ(餌木)で狙うエギングでも、大潮は釣果を大きく左右する潮回りです。イカも他の魚と同様に、潮が動くタイミングで活発にベイトを追いかけるため、大潮はヒットのチャンスが増えます。

大潮の日にイカを狙うなら、潮通しの良い場所が基本となります。沖に面した堤防や地磯の先端など、新鮮な海水が循環する場所を狙いましょう。アジを狙うポイントと同様に、潮目や流れがヨレる場所は、ベイトが集まりやすくイカの実績も高いです。

大潮エギングの注意点

大潮のエギングで最も注意したいのが、「速い潮流でエギが沈まない」という問題です。特に水深がある場所では、軽いエギだと着底する前に流されてしまい、全く釣りになりません。

この対策として、以下の方法が有効です。

  • ディープタイプやティップラン用の重いエギを使う
  • エギの頭に専用のシンカー(オモリ)を追加する
  • ラインをより細いものにして、水の抵抗を減らす

干潮時に海底の地形や藻場(イカが隠れる場所)の位置を確認しておき、満潮時にそこを狙い撃つ、というのも大潮ならではの賢い攻め方ですね。

潮が効いているタイミングで、いかにエギをしっかりとイカのいるレンジまで届けられるかが、大潮のエギングを攻略する鍵となります。

釣りで大潮を理解し釣果を伸ばす

  • 大潮は潮の動きが最も活発になる潮回り
  • 月と太陽の引力が重なることで発生する
  • 潮の周期は大潮から始まり約15日で一巡する
  • 干満差が最も大きいのが大潮の最大の特徴
  • 強い潮流がプランクトンやベイトを動かす
  • 食物連鎖が活性化し魚が釣れやすくなる
  • 必ず釣れるわけではなく釣れない理由も存在する
  • 最も釣果が期待しにくい潮は長潮とされる
  • 釣れる時間帯の目安は上げ三分・下げ七分
  • 潮止まりの時間は魚の活性が下がる傾向
  • 満月大潮の夜は月明かりが影響する場合がある
  • 釣り方や魚種によって有利不利は変わる
  • サビキ釣りでは重めの仕掛けが有効になる
  • アジングやエギングでは流れの変化が重要
  • 潮の特性を理解して釣行計画を立てることが大切
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