留萌港の釣りは禁止?立ち入り禁止区域と釣れる魚種を徹底解説

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「留萌港で釣りを楽しみたいけど、禁止されているって本当?」そんな疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。北海道の日本海側に位置する留萌港は、豊かな漁場として知られ、多くの釣り人にとって魅力的なフィールドです。しかし、その一方で「釣りが禁止された」という噂を耳にすることもあります。結論から言うと、留萌港の釣りは全面的に禁止されているわけではありませんが、安全確保や国際的な港湾保安対策のために、全ての釣り人が知っておくべき重要なルールが存在します。

この記事では、その複雑なルールを一つひとつ丁寧に解き明かし、留萌港の釣り禁止に関する正確な情報と、安心して釣りを楽しむための完全ガイドをお届けします。具体的には、国際条約に基づいて立ち入りが制限される禁止区域の詳細から、公式な問い合わせ先である留萌港の管理者は誰なのか、そして人気の釣りポイント「三泊ふ頭」で釣りをするにはどうすれば良いかまで、あなたの疑問に徹底的にお答えします。さらに、季節ごとに釣れる魚の種類や、ヒラメ、ニシン釣り、イカ釣りのような人気のターゲットを狙うための具体的なポイント、釣果を大きく左右する留萌港の水深に至るまで、あなたの釣行計画に必ず役立つ情報を網羅しました。ルールとマナーを守って、留萌港での素晴らしい釣り体験を最大限に楽しみましょう。

この記事で分かること

  • 留萌港で釣りが禁止されている具体的な区域
  • 季節ごとに釣れる魚の種類と最適なシーズン
  • ニシンやヒラメなど人気魚種の釣り方とポイント
  • 釣行前に確認すべき公式な問い合わせ先とルール

目次

留萌港の釣りは禁止?知っておくべき公式情報

  • 立ち入りが制限されている禁止区域
  • 問い合わせ先となる留萌港の管理者は?
  • 留萌港で釣れる魚の種類と時期
  • 釣果に影響する留萌港の水深
  • 人気の三泊で釣りをするには?

立ち入りが制限されている禁止区域

留萌港での釣りは多くの場所で楽しむことができますが、一部のエリアは安全および保安上の理由から立ち入りが厳しく制限されています。このルールを理解することが、トラブルなく釣りを楽しむための第一歩です。最も重要なのは、国際的な海上保安ルールである「改正SOLAS条約」に基づき、特別な保安対策が講じられている区域の存在です。(出典:国土交通省「SOLAS条約について」)

この条約は、2001年の米国同時多発テロ事件をきっかけに、港湾施設におけるテロ行為を未然に防ぐ目的で強化されたものです。留萌港もその対象港湾に指定されているため、以下のふ頭が保安区域として管理されています。

具体的には、古丹浜ふ頭、北岸ふ頭、三泊ふ頭の3つのふ頭が対象となります。これらのふ頭には、部外者の侵入を防ぐためのフェンスや施錠されたゲート、監視カメラが設置されており、原則として許可を得た港湾関係者以外の立ち入りは一切認められていません。特に、外国から来た船(外航船)が接岸している間は、国際的なルールに則り、さらに厳格な立ち入り規制が敷かれます。

注意:外航船がいない時も原則立入禁止

「外航船が停泊していない時なら、ゲートが開いていれば入っても良いだろう」と自己判断してしまうのは非常に危険です。これらの保安区域は外航船の有無にかかわらず、安全管理上の理由から常時立ち入りが禁止されています。過去にトラブルや事故が発生した経緯もあり、規制が厳しくなっているのが現状です。フェンスで囲まれたエリアには絶対に入らないようにしてください。

また、これらのふ頭に船が接岸している間は、陸上だけでなく海上にも規制が及びます。岸壁の前面水域(接岸している船の幅に加えて沖合30mの範囲)への立ち入りも制限されるため、プレジャーボートなどで釣りをする際も、規制水域に近づきすぎないよう十分な注意が必要です。

さらに、保安区域とは別に、純粋な安全上の観点から、留萌港内にある全ての防波堤も立ち入り禁止と公式に定められています。波の影響で濡れた消波ブロック(テトラポッド)の上は非常に滑りやすく、特に冬期間は凍結や積雪で見え隠れする隙間などがあり、転落すれば自力で這い上がることは極めて困難です。実際に海中転落事故も発生しているため、どれだけ魅力的なポイントに見えても、防波堤での釣りは絶対にやめましょう。

問い合わせ先となる留萌港の管理者は?

留萌港の立ち入りルールや釣りに関する最新の、そして最も正確な情報を確認したい場合、インターネット上の不確かな情報に頼るのではなく、港の管理者に直接問い合わせることが最も確実な方法です。留萌港の管理は、主に北海道留萌市が担当しており、公式な窓口が設けられています。

釣行に関する正確な情報を得るための正式な問い合わせ先は、「留萌市 地域振興部 港湾・再生可能エネルギー室 港湾振興係」です。例えば、「今週末、〇〇ふ頭で釣りをしたいのですが、現在立ち入りに関する特別な規制はありますか?」といった具体的な質問をすることで、安心して釣行の計画を立てることができます。

留萌港の公式な問い合わせ先情報

港湾では、イベントや工事、あるいは緊急の船舶入港などにより、一時的に立ち入り規制が変更されることがあります。出発前に一度電話で現地の状況を確認しておくと、「せっかく来たのに釣りができなかった」という事態を防ぐことができ、安心して釣りを楽しめます。

部署名 地域振興部 港湾・再生可能エネルギー室 港湾振興係
所在地 〒077-0031 北海道留萌市幸町1丁目14番地 東分庁舎2階
電話番号 0164-56-4705
FAX番号 0164-42-4273

(参照:留萌市公式ホームページ)

もちろん、漁業関係者の活動を妨げない、安全を確保するといった基本的なマナーを守ることは釣り人としての当然の義務です。しかし、それに加えて場所によっては独自のローカルルール(駐車場所の指定や夜間の騒音に関する注意など)が存在する場合もあります。問い合わせの際にそうした点も確認するか、現地に到着したらまず案内看板などを注意深く確認する習慣をつけることが、すべての人が気持ちよく港を利用するために重要です。

留萌港で釣れる魚の種類と時期

留萌港は、日本海に面した豊かな漁場であり、その恩恵を受けて季節を通じて多種多様な魚を狙うことができる北海道でも有数の魅力的な釣り場です。初心者向けのサビキ釣りから、大物を狙う本格的なルアーフィッシングまで、幅広いスタイルで楽しめます。ここでは、主なターゲットとそのシーズン、そして簡単な特徴を紹介します。

季節ごとに全く違う魚が釣れるので、一年中通っても飽きないのが留萌港のすごいところです!次の釣行で何を狙うか、じっくり計画を立ててみてください。

特に人気が高いのは、春の風物詩であるニシンや、力強い引きが楽しめるホッケ、そして夏の高級魚ヒラメなどです。冬には鍋の具材として最高のカジカも狙えます。あなたのスタイルに合った魚を見つけて、ぜひ挑戦してみてください。

魚種 主なシーズン 人気の釣り方 特徴
ニシン 3月~5月 サビキ釣り 「春告魚」とも呼ばれる。産卵期には大群で接岸し、数釣りが楽しめる。
ホッケ 4月~6月、10月~11月 サビキ釣り、投げ釣り 回遊魚で引きが強い。開きやフライなど、食味も抜群で人気が高い。
カレイ類 4月~7月 投げ釣り クロガシラやスナガレイなど種類が豊富。海底を狙う投げ釣りの代表的なターゲット。
チカ 3月~11月 サビキ釣り ワカサギによく似た魚。初心者や家族連れでも簡単に釣れ、天ぷらにすると美味。
サバ・イワシ 7月~9月 サビキ釣り 夏に回遊してくる。サビキで手軽に釣れ、引きも楽しめる。
ヒラメ 6月~8月 ルアー釣り、泳がse釣り 言わずと知れた高級魚。フィッシュイーターで、小魚を追って接岸する。
ソイ・ガヤ 通年(特に夜釣り) ルアー釣り、穴釣り 岩場や障害物周りを好む根魚。夜行性で、夜に活性が上がる。
マメイカ 春・冬の接岸期 エギング、スッテ 小型のイカだが、群れに当たると数釣りが可能。夜の常夜灯周りが狙い目。
ブリ 7月~9月(回遊次第) ショアジギング 大型の回遊魚。釣果は安定しないが、回遊があれば大物とのファイトが期待できる。
カジカ 10月~1月 投げ釣り、穴釣り 見た目は厳ついが、鍋にすると絶品の出汁が出る冬の味覚。

この表はあくまで一般的な目安です。その年の海水温の変動やベイトの状況によって、釣れる時期が1ヶ月近く前後することもあります。釣具店のスタッフや地元の釣り人から最新の釣果情報を集めることが、釣果アップへの最も確実な近道となるでしょう。

釣果に影響する留萌港の水深

留萌港の水深は、ポイントによって大きく異なり、それが釣れる魚種や有効な釣り方を左右する非常に重要な要素になります。港全体の水深の傾向を大まかにでも把握しておくことで、より戦略的で釣果に繋がりやすい釣りが可能になります。

一般的に、石炭や木材などを運ぶ大型船が入港する主要な航路や岸壁は、船が座礁しないように深く浚渫(しゅんせつ)されており、水深が-7.5mから-10m、深い場所ではそれ以上に達します。例えば、保安区域に指定されている古丹浜ふ頭や三泊ふ頭などがこれに該当します。水深がある場所は、海底の地形が複雑になっていることが多く、ブリのような大型回遊魚がベイトを追って回遊してくるルートになりやすいです。また、ヒラメや大型のソイといった根魚も、身を隠せる深みに潜んでいることが期待できます。

水深と魚の生態の関係

水深が深いエリアは、海底の地形変化(かけあがり等)に富んでいることが多く、魚にとって絶好の隠れ家やエサ場となります。また、水深があると水温が安定しやすいため、魚が集まりやすい傾向があります。一方、港内の奥まった場所や比較的水深が浅い砂地のエリア(-5m前後)は、カレイやハゼ、チカといった魚が付きやすく、特にサビキ釣りやちょい投げで手軽に楽しむのに適しています。

このように、自分が狙いたい魚種の生態を考え、それに合った水深のポイントを選ぶことが非常に大切です。例えば、海底にいるカレイやヒラメを投げ釣りで狙うのであれば、「かけあがり(海底の地形が急に深くなる斜面)」や、船が通るために掘られた溝である「船道」といった、周囲より水深が変化しているポイントを探し出すと釣果に繋がりやすくなります。

留萌港の正確な水深データは、国土地理院が公開している電子海図などで確認することができますが、専門的で少し難しいかもしれません。まずは「大型船が着岸する岸壁は深い」「港の奥まった場所やスロープ周辺は浅い」という基本的な考え方でポイント選びを始めると良いでしょう。

人気の三泊で釣りをするには?

留萌港の中でも「三泊ふ頭」は、魚影の濃さや足場の良さから、多くの釣り人から長年にわたり人気を集める実績の高いポイントとして知られています。サビキ釣りでの数釣りから、投げ釣りでのカレイやカジカ狙い、ルアーでのロックフィッシュまで、幅広く楽しめるのがその魅力です。

しかし、この場所で釣りをするには絶対に理解しておかなければならない非常に重要な注意点があります。これまで繰り返し説明してきた通り、三泊ふ頭はSOLAS条約に基づく保安対策区域に含まれているため、公式には港湾関係者以外の立ち入りは一切禁止されています。

「えっ、でも実際に釣りをしている人をよく見かけるけど…?」と思った方も多いかもしれませんね。ここが留萌港の釣り事情における、最もデリケートで複雑な部分です。

現実問題として、外航船の入港がない時期や時間帯などにゲートが開いており、規制が事実上緩和され、いわば「黙認」される形で釣りができているケースがあるのは事実です。しかし、これは決して公式に許可されているわけではないという点を、釣り人一人ひとりが強く認識しておく必要があります。そのため、もし釣りができそうな状況に見えても、以下の点を最低限のルールとして必ず守ってください。

三泊ふ頭で釣りをする際の絶対的な心構え

  • ゲートが閉鎖されていれば、理由を問わず絶対に入らない
  • 「立入禁止」や「作業中」の看板があれば、その指示に必ず従う
  • 漁業関係者や港湾作業員の車両や作業の邪魔を絶対にしない
  • ゴミは徹底して持ち帰り、コマセで汚した場所は海水で洗い流す
  • 港湾関係者から注意や指示を受けたら、速やかに従い移動する

三泊ふ頭は、いつ規制が本来の形通りに厳格化され、完全に立ち入りが禁止されても文句は言えない場所であると理解し、「利用させてもらっている」という謙虚な気持ちを持つことが何よりも大切です。三泊ふ頭はカジカやカレイの素晴らしい好ポイントですが、一部の釣り人のマナー違反が原因で、将来的に全ての釣り人がその恩恵を受けられなくなってしまう可能性も十分にあります。自分だけの問題ではないことを、常に心に留めておきましょう。


留萌港の釣り禁止区域を避けたポイント攻略

  • 春の風物詩でもあるニシン釣りのコツ
  • 専門的に狙うイカ釣りのシーズン
  • 高級魚のヒラメを釣るための仕掛け
  • 釣果を伸ばすための重要なポイント
  • 留萌港の釣り禁止ルールを理解して楽しもう

春の風物詩でもあるニシン釣りのコツ

春の留萌港を最も熱くさせ、多くの釣り人を魅了するターゲットといえば、間違いなくニシンでしょう。かつては北海道経済を支えた魚ですが、現在は「幻の魚」とも言われる存在になりました。しかし、近年は資源量が回復傾向にあり、産卵のために大群で岸に押し寄せる壮大な「群来(くき)」が見られることもあります。このシーズン中は、港が釣り人で埋め尽くされるほどのお祭り騒ぎとなります。

ニシン釣りのベストシーズンは、水温が上がり始める例年3月から5月頃です。この時期に釣れるニシンは産卵を控えているため、メスのお腹にはプチプチとした食感の「数の子」が、オスのお腹にはクリーミーな「白子(たち)」が入っていることが多く、釣りたてを味わえるのは釣り人の特権です。

ニシン釣りの基本的な仕掛けと釣り方

ニシン釣りの最もポピュラーで効率的な方法はサビキ釣りです。ニシンの群れは、時間帯や潮の状況によって泳ぐ層(タナ)を変えますが、主に中層から表層を回遊することが多いです。仕掛けは、魚の皮やビニール片が付いた伝統的なサビキよりも、キラキラと光を反射してアピールするハゲ皮やスキン系のサビキが特に効果的です。

仕掛け選びのワンポイントアドバイス

ニシンは口の膜が薄く、ファイト中に針が外れやすい(口切れしやすい)魚です。そのため、針は少し大きめで軸がしっかりした7号~9号を選ぶと良いでしょう。また、群れに当たると30cm級のニシンが一度に何匹もかかるため、リールや竿は少しパワーのあるものを用意しておくと、手返し良く釣りができ、時合いを逃しません。

そして、釣果を伸ばす最大のコツは、コマセ(撒き餌)をいかに効果的に使うかにかかっています。アミエビを解凍したものを専用のコマセカゴに入れ、仕掛けの一番上または下にセットします。重要なのは、潮の流れを読み、「潮上(潮が流れてくる方向)」に仕掛けを投入し、竿を軽くしゃくって水中でコマセを撒くことです。これにより、コマセの帯の中に自分のサビキ仕掛けが同調し、ニシンの群れを自分の足元に引き留め、食い気を持続させることができます。

また、夜釣りでは集魚灯や投光器を使い、光にプランクトンが集まり、それを食べにニシンが集まるという習性を利用するのも非常に有効な手段です。群れに当たれば初心者でもクーラーボックス満タンの釣果が期待できるのがニシン釣りの醍醐味です。ただし、人気の釣りなので場所の確保が難しいこともあります。隣の釣り人との間隔を十分に空け、仕掛けが絡む「オマツリ」には十分注意しましょう。

専門的に狙うイカ釣りのシーズン

留萌港では、手軽ながらも奥が深いイカ釣りも楽しむことができます。主なターゲットとなるのは、マメイカ(標準和名:ジンドウイカ)です。その名の通りサイズは小さいですが、群れで行動するため、タイミングが合えば数釣りができ、何杯釣っても美味しく食べられる人気のターゲットです。

マメイカのシーズンは年に2回あると言われており、春(5月~6月頃)と、海水温が下がり始める秋から冬(11月~1月頃)に産卵や越冬のために岸寄りする群れを狙うことができます。特に港内の常夜灯が効いている場所は、夜になると光に集まるプランクトンや小魚を捕食するためにマメイカが集まりやすく、一級のポイントとなります。

釣り方は、ゲーム性の高い「エギング」や、昔ながらの「スッテを使ったウキ釣り」が主流です。

ゲーム性を楽しむエギング

1.5号~2.0号程度の小型の餌木(エギ)を使用します。キャストして一度エギを海底まで沈め(着底させ)、竿先を軽くチョンチョンとしゃくりながらゆっくりとリールを巻いてくるのが基本のアクションです。イカがエギを抱くアタリは、「コンッ」と明確に出ることもあれば、ラインが「フッ」と軽くなるだけのような非常に小さい場合もあります。ラインの微妙な動きに集中することが釣果を分ける重要なポイントになります。

アタリが分かりやすいウキ釣り

電気ウキの下に、エサ(キビナゴや鶏のササミなど)をワイヤーで巻き付けたスッテや小型のエギを付けて狙います。ウキが海中にスッと沈むアタリが視覚的に明確に出るため、初心者でもアタリが分かりやすいのが最大のメリットです。この釣りで最も重要なのは「タナ(ウキから針までの長さ)合わせ」です。イカのいる層は常に変化するため、こまめにタナを調整して、その日のヒットゾーンを探し出すのが釣果を伸ばす最大のコツです。

イカ釣りの好ポイントと注意点

留萌港内では、常夜灯があり水深も比較的ある古丹浜ふ頭周辺がイカ釣りの実績が高いポイントとして知られています。夕方から夜にかけて多くのエギンガーが集まります。ただし、このエリアも前述の保安区域に隣接しているため、立ち入りが可能な範囲を事前にしっかり確認してから竿を出すようにしてください。

高級魚のヒラメを釣るための仕掛け

留萌港では、多くの釣り人が一度は釣ってみたいと憧れる高級魚・ヒラメも、ショア(岸)から狙うことができます。「左ヒラメに右カレイ」という有名な言葉の通り、目が体の左側についているのが特徴で、その獰猛なファイトと、刺身やムニエルなどどんな料理にしても絶品な食味で、アングラーから絶大な人気を誇ります。

まさか港の岸壁からあのヒラメが釣れるなんて、本当に夢がありますよね!40cmを超えるサイズは「ソゲ」と呼ばれますが、時には座布団のような大型がヒットすることもあります。しっかり準備して大物を狙ってみましょう。

ヒラメのシーズンは、ベイトフィッシュである小魚が港内に入ってくる夏、特に水温が安定する6月から8月頃がピークです。砂地と岩場が混在するような、身を隠しやすく、かつ獲物を待ち伏せしやすい地形変化のあるエリアに接岸してきます。留萌港では、海底が砂地で根が点在する南岸壁や大町ふ頭周辺が実績のあるポイントとして知られています。

ヒラメを釣るための主な方法は、ルアーフィッシングと泳がせ釣りです。

ルアーフィッシング(ワーム・プラグ)

ワーム(ソフトルアー)やミノー、メタルジグなど、様々なルアーで狙うことができます。中でも最もポピュラーで効果的なのは、海底付近をじっくりと、かつナチュラルに誘うことができるワームを使った釣りです。ジグヘッドリグやテキサスリグで、キャスト後は必ず一度底を取り、そこから底をズルズルと引いてきたり(ボトムパンピング)、ロッドを煽ってルアーを軽く跳ねさせては落とす(リフト&フォール)アクションでヒラメにアピールします。ヒラメは海底に巧みに擬態して潜み、頭上を通りかかる獲物を下から一気に襲うため、「何よりもまず底を丁寧に探ること」が最大の攻略法です。

究極のマッチ・ザ・ベイト、泳がせ釣り

まずサビキ釣りなどでアジやイワシ、チカなどの小魚を釣り、それを生き餌として針につけ、泳がせてヒラメを狙う方法です。生き餌の弱々しくも自然な動きが、ルアーには反応しない低活性なヒラメの捕食スイッチを入れることも多く、非常に効果的な釣り方と言えます。アタリがあってもすぐに合わせず、竿先が大きく引き込まれるまでじっくりと食い込ませるのが成功の秘訣です。

どちらの釣り方でも、ヒットした瞬間のヒラメの重量感と首を振るような強烈な抵抗は格別です。リールのドラグ(ラインが出ていく強さの調整機能)を適切に設定し、慎重なやり取りを心がけましょう。

釣果を伸ばすための重要なポイント

特定の魚種を狙う専門的なテクニックとは別に、留萌港での釣果を全体的に底上げするための、釣りのジャンルを問わない普遍的で重要なポイントがいくつか存在します。これらを釣行前に確認し、実践するだけで、釣りの安全性と成功率は格段にアップするはずです。

1. 潮の動きを最大限に利用する

魚の捕食活動は、潮の動きと非常に密接に関係しています。潮が止まっている時間帯は魚の活性も低いことが多く、逆に潮が活発に動いている時間帯、特に満潮や干潮の前後1〜2時間は「時合い」と呼ばれ、魚の食いが立つ絶好のチャンスタイムです。釣行前には必ずインターネットやアプリで潮汐表をチェックし、「いつがチャンスなのか」を把握した上で釣りの計画を立てましょう。

2. 天候と風向きを常に確認する

冬の日本海は非常に荒れやすく、予報が急変することも少なくありません。強風や高波の予報が出ている時は、釣りをしたい気持ちを抑え、絶対に釣行を中止する勇気が必要です。また、風向きは釣りの快適さだけでなく、釣果にも影響します。例えば、岸に向かって吹く「向かい風」は釣りがしにくいですが、プランクトンや小魚が岸に寄せられ、それを追って大型魚が接岸することもあります。常に最新の天候情報を確認する癖をつけましょう。

3. 安全対策を何よりも優先する

楽しい釣りも、事故が起きてしまっては元も子もありません。特に岸壁やテトラ帯での釣りは、常に海中転落のリスクが伴います。万が一の落水に備え、ライフジャケットの着用は釣り人の義務と考えましょう。海上保安庁もその着用を強く推奨しています。また、足元は滑りにくい釣り用のスパイクシューズや長靴を選び、夜釣りでは両手が自由になるヘッドライトなどの灯りを必ず用意してください。(出典:海上保安庁「ライフジャケットの着用」)

釣果アップの黄金サイクル

情報収集(釣果、天候、潮汐) → 計画(場所、時間、ターゲット) → 実釣 → 振り返り(なぜ釣れたか/釣れなかったか)
このサイクルを意識して繰り返すことが、釣り上達への一番の近道です。釣具店の情報やインターネットの釣果速報を参考にし、釣行後は簡単な記録を残すことで、自分だけの「釣れるパターン」が見つかるはずです。

そして、安全対策で最も大切なのは「単独行動を極力避ける」ことです。万が一の事故や体調不良に備え、できるだけ友人や家族と複数人で行動しましょう。もし単独釣行する場合は、必ず家族などに行き先、釣りの場所、帰宅予定時間を正確に伝えておくようにしてください。海のもしもは局番なしの「118番」です。落ち着いて、場所、状況、人数などを正確に伝えましょう。

留萌港の釣り禁止ルールを理解して楽しもう

この記事では、留萌港の釣り禁止に関する複雑なルールから、安全に楽しむための具体的な釣り方までを詳しく解説しました。留萌港は、ルールとマナーを守れば、四季折々の豊かな海の恵みを満喫できる素晴らしい釣り場です。最後に、安全で楽しい釣りをするための重要なポイントを改めてまとめます。

  • 留萌港は全面的な釣り禁止ではなくルールを守れば釣りが可能
  • 国際条約(SOLAS条約)に基づき一部のふ頭は原則として立入禁止
  • 立入禁止の対象は古丹浜ふ頭・北岸ふ頭・三泊ふ頭の3箇所
  • これらの立入禁止区域は外航船が停泊していなくても侵入しない
  • 港内にある全ての防波堤も安全確保のため立入禁止とされている
  • 釣行前に不明な点があれば留萌市の港湾振興係に電話で確認する
  • 漁船や作業船の航行、漁業関係者の作業の邪魔は絶対にしない
  • 春は産卵で接岸するニシンのサビキ釣りが非常に人気
  • 夏は高級魚のヒラメをルアーや泳がせ釣りで狙えるチャンス
  • 秋から冬にかけては鍋で美味しいカジカや数釣りが楽しめるマメイカがターゲット
  • 釣果を左右する潮汐(満潮・干潮)と天候のチェックは必ず行う
  • 万が一の落水に備えライフジャケットを必ず着用し安全を最優先する
  • 持ち込んだゴミや釣り糸は必ず全て持ち帰り釣り場をきれいに保つ
  • 釣り人一人ひとりのマナー遵守が未来の釣り場を守ることに繋がる
  • 海の事件・事故に遭遇したり目撃した場合は局番なしの「118番」へ通報する

これらのポイントを心に留め、すべての人が気持ちよく利用できるよう配慮することが、留萌港という素晴らしい釣り場を未来に残すために最も大切なことです。安全第一で、思い出に残る素晴らしい一日をお過ごしください。

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