「カワハギの釣りに出かけたいけど、一番釣れる時間帯はいつなんだろう?」そんな疑問をお持ちではありませんか。カワハギ釣りの時間帯を深く知ることは、釣果を大きく左右する重要な要素です。釣れる時間帯はもちろんのこと、絶品の肝が大きい時期はいつなのか、また、時期によって堤防での狙い方はどう変わるのか、特に関西や広島といった地域での違いも気になるところでしょう。この記事では、釣果を伸ばすためのポイントの探し方や具体的な釣り方、さらには最強と名高い堤防用の仕掛けや最適な堤防ロッドの選び方まで、網羅的に解説します。エサ取り名人と呼ばれるカワハギを攻略するための誘い方や、最強エサは何かも詳しくご紹介しますので、あなたのカワハギ釣りに関する疑問がすべて解決するはずです。
- カワハギが最も釣れる時間帯とシーズン
- 堤防釣りに最適なタックルと仕掛けの選び方
- 釣果を伸ばすための具体的な釣り方と誘いのコツ
- 関西や広島など地域別の釣れる時期の傾向
最高の釣果へ!カワハギ釣りの時間帯と基本戦略
絶品!カワハギの肝が大きい時期はいつ?
- 堤防で狙える時期とシーズナルパターン
- 時期をチェック!関西エリアのシーズン
- 広島エリアで釣れる時期の目安
- 釣果に直結するポイントの探し方
- カワハギが最も釣れる時間帯は日中
絶品!カワハギの肝が大きい時期はいつ?
カワハギ釣りの最大の魅力の一つとして、濃厚でクリーミーな肝を挙げる方は少なくありません。この絶品の肝が最も大きくなるのは、秋から初冬にかけて、具体的には10月後半から12月頃です。
なぜなら、この時期のカワハギは、厳しい冬を越すため、そして春の産卵期に備えて盛んにエサを捕食し、栄養を肝臓に蓄えるからです。この栄養満点の状態になったカワハギは、釣り人の間で「肝パン」と呼ばれ、珍重されています。夏のカワハギは産卵後で身が締まっており、刺身などで身そのものを味わうのに適していますが、肝の大きさでいえば秋から初冬に釣れる個体には及びません。
カワハギの「旬」は年に2回
カワハギは目的によって旬が異なります。身の味を楽しむなら夏、濃厚な肝を味わうなら秋から初冬と、年に2回の美味しい時期がある非常に魅力的な魚と言えるでしょう。
ただし、食材としての価値が高い肝パンのカワハギを狙うには、時期を見極めることが非常に重要になります。水温が下がりすぎると深場へ移動してしまうため、堤防から狙える期間は限定的です。釣具店の釣果情報などをこまめにチェックし、シーズンを逃さないようにしましょう。
堤防で狙える時期とシーズナルパターン
身近な堤防からカワハギを狙う場合、一年中釣れるわけではなく、釣果が期待できる時期は限られてきます。堤防でのカワハギ釣りのハイシーズンは、一般的に8月から11月頃までと言えるでしょう。
このシーズンの中でも、時期によって釣れるカワハギのサイズや特徴に違いがあります。
夏のパターン(8月~9月)
夏はカワハギの活性が高く、エサを求めて浅場まで接岸してくるため、堤防からでも数釣りが楽しみやすい季節です。しかし、釣れるのは10cm未満の小型、いわゆる「ワッペンサイズ」が中心となります。好奇心旺盛で警戒心も薄いため、初心者の方でもアタリを感じやすく、カワハギ釣りの入門には最適な時期と言えます。
秋のパターン(10月~11月)
秋が深まるにつれて、水温が適度に下がり始めると、夏場は沖にいた良型のカワハギが堤防周りでも釣れるようになります。この時期は20cmを超えるサイズや、前述の「肝パン」個体が混じり始め、数と型の両方が期待できるベストシーズンです。
時期 | 釣れるサイズ | 特徴 | 狙い方 |
---|---|---|---|
夏(8月~9月) | 小型(ワッペン)中心 | 数が多く、アタリも頻繁。身が美味しい。 | 初心者でも釣りやすい。サイトフィッシングも可能。 |
秋(10月~11月) | 良型・肝パン混じり | 数・型ともに狙えるベストシーズン。肝が絶品。 | 堤防の基礎周りや少し水深のある場所を丁寧に探る。 |
冬(12月以降) | 大型の可能性あり | 数は激減し、釣るのが難しくなる。 | 水温が安定しやすい深場がある釣り場に限定される。 |
このように、堤防のカワハギ釣りは季節の進行と共にターゲットの状況が変わります。ご自身の目的(数釣りを楽しみたいのか、美味しい肝パンを釣りたいのか)に合わせて、釣行計画を立てることが釣果アップの鍵となります。
時期をチェック!関西エリアのシーズン
関西エリアはカワハギ釣りが盛んな地域が多く、各地でハイシーズンを迎えます。ただ、同じ関西でも場所によって微妙に時期がずれることがあるため、大まかな傾向を把握しておくことが大切です。
一般的に、関西エリアにおける堤防からのカワハギ釣りのシーズンは、9月頃から始まり、10月、11月が最盛期となります。和歌山県の沿岸部や兵庫県の明石周辺、淡路島などが人気の釣り場として知られています。特に黒潮の影響を受ける紀伊半島沿岸では、比較的遅い時期まで楽しめる傾向があります。
明石周辺の特徴
日本有数の漁場である明石海峡周辺は、潮の流れが速いことで知られています。このような場所では、潮が緩むタイミングや、潮が直接当たらない堤防の内側などが狙い目になることがあります。地域の特性を理解することも重要です。
関西でカワハギを狙うのであれば、やはり10月、11月の2ヶ月間に集中して釣行するのが最も効率的でしょう。この時期は気候も安定しており、釣りをするには最適な季節です。釣具店のウェブサイトや地域の釣り人のブログなどで最新の釣果情報を集め、ベストなタイミングを逃さないようにしましょう。
広島エリアで釣れる時期の目安
瀬戸内海に面した広島エリアも、カワハギ釣りの好ポイントが点在する地域です。波が穏やかな内湾が多く、ファミリーフィッシングにも向いていますが、時期の把握は欠かせません。
広島エリアでの堤防からのシーズンは、関西エリアと同様に秋がメインとなり、10月から11月がピークとされています。夏にも釣れないことはありませんが、やはりサイズと肝の味を求めるなら秋がおすすめです。しまなみ海道周辺の島々の波止や、倉橋島、呉市周辺の漁港などが実績の高いポイントです。
広島をはじめとする瀬戸内エリアは、水温の変動が太平洋側と少し異なる場合があります。そのため、年によってはシーズンの始まりが少し遅れたり、逆に早く終わったりすることもあります。地元の釣具店でエサを購入する際に、最近の状況を聞いてみるのが最も確実な情報収集の方法ですよ。
瀬戸内海は潮の干満差が大きいという特徴もあります。カワハギは潮が動いている時間帯に活発に捕食するため、釣行前には必ず潮汐情報を確認し、満潮や干潮の前後といった潮がよく動くタイミングを狙って釣り場に入ることが重要です。
釣果に直結するポイントの探し方
カワハギはどこにでもいる魚というわけではなく、好んで身を寄せる特定の環境があります。やみくもに仕掛けを投入するのではなく、カワハギが潜んでいそうな「ポイント」を探し当てることが、釣果への一番の近道です。
カワハギが好むのは、砂地と岩礁が混在しているような海底です。このような場所は、隠れ家になると同時に、エサとなるゴカイや貝類、甲殻類が豊富に生息しているため、カワハギにとっては格好の住処となります。
身近な堤防で具体的なポイントを探すには、以下の点に注目してみましょう。
堤防の「際(きわ)」と「基礎」
最も手軽で実績が高いのが、堤防の足元、いわゆる「際」です。堤防の壁面には貝や海藻が付着しており、それを食べにカワハギが寄ってきます。また、堤防の基礎部分には、多くの場合、捨石(ゴロタ石)や敷石が沈められており、これが人工的な岩礁帯となってカワハギの絶好の隠れ家を提供しています。
潮通しの良い場所
堤防の先端や、外海に面した角など、潮の流れが良い場所も一級ポイントです。新鮮な海水と共に、エサとなるプランクトンや小動物が流れてくるため、多くの魚が集まります。もちろん、カワハギも例外ではありません。
海底の変化がある場所
仕掛けを少し投げて狙う「チョイ投げ」の場合でも、ただの砂地を狙うよりは、海底に変化がある場所を探すのがセオリーです。仕掛けをゆっくりと引きずってみて、「ゴツゴツ」とした感触がある場所は岩やカキ殻がある証拠。そのような場所で仕掛けを止め、集中的に誘いをかけると効果的です。
根掛かりには注意!
カワハギが好む岩礁帯や基礎周りは、同時に「根掛かり」が多発する場所でもあります。仕掛けの予備は必ず多めに用意しておきましょう。根掛かりを恐れていては、好ポイントを攻めることはできません。
カワハギが最も釣れる時間帯は日中
多くの魚が朝夕のマズメ時に食いが立つと言われる中で、カワハギは少し特殊なパターンを持っています。結論から言うと、カワハギが最も釣れる時間帯は、朝日が完全に昇ってから、夕方に薄暗くなる少し前までの日中です。
これは、カワハギが完全な昼行性の魚であるためです。夜になると活動を停止し、海藻などを口にくわえて眠るというユニークな習性を持っており、夜釣りで釣れることはまずありません。
マズメ時を外しても大丈夫!
朝一番の薄暗い時間帯(朝マズメ)や、日が沈む直前の時間帯(夕マズメ)は、他の魚のゴールデンタイムですが、カワハギ釣りにおいては必ずしも最高の時間帯とは言えないのです。むしろ、午前8時頃から午後4時頃までが狙い目となります。朝寝坊しても十分にチャンスがあるのは、カワハギ釣りの嬉しい特徴の一つでしょう。
ただし、日中であればいつでも釣れるというわけではありません。最も重要な要素は「潮の動き」です。潮が止まっている時間帯は、カワハギの活性も下がってしまうことが多いのです。釣行の際は、潮汐表を確認し、潮が動いている時間帯に集中して竿を出すように計画を立てましょう。特に、午前中の方がカワハギの食欲が旺盛で、釣果が上がりやすい傾向があるという声も多く聞かれます。
実践編!カワハギ釣りの時間帯に合わせた攻略法
- 堤防での釣りに最適なロッドとは?
- これで攻略!最強の堤防用仕掛け
- カワハギが好む最強エサは何?
- エサ取り名人をかわす誘い方は?
- 基本の釣り方とカワハギ釣りの時間帯まとめ
堤防での釣りに最適なロッドとは?
繊細なアタリを捉えて掛けるゲーム性が魅力のカワハギ釣りでは、ロッド(竿)選びが釣果を大きく左右します。もちろん専用ロッドが最も適していますが、他の釣りで使っているロッドを流用することも可能です。
カワハギ専用ロッド
最もおすすめなのは、やはりカワハギ専用に設計されたロッドです。これらは非常に感度の高い穂先(ティップ)と、しっかりと合わせを入れるための強い胴(バット)を持っているのが特徴です。「カツカツ」という小さな前アタリを明確に表現し、本アタリで確実にフッキングさせるための性能が凝縮されています。長さは1.7m前後で、8:2や9:1といった極端な先調子のものが主流です。
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代用できるロッド
専用ロッドでなくても、以下の特徴を持つロッドであれば代用が可能です。
- アジングロッドやメバリングロッド:感度が高く、軽量なオモリを扱いやすい。
- バスロッド(スピニング):ある程度の硬さと感度を両立している。
- シーバスロッド(ライトなモデル):少し長めですが、足場の高い堤防で使いやすい。
代用ロッドを選ぶ際のポイントは、使用するオモリの重さに対応していることと、できるだけ穂先が繊細で硬めの「先調子」であることです。長さは2m以内が操作しやすく、おすすめです。まずは手持ちのロッドで試してみて、本格的にハマったら専用ロッドの購入を検討するのが良いでしょう。
これで攻略!最強の堤防用仕掛け
カワハギ釣りの仕掛けは非常にシンプルで、「胴付き(どうつき)仕掛け」と呼ばれるものが基本にして最強の仕掛けです。これは、道糸の先に複数の枝針(エダス)が付いており、一番下にオモリを付ける構造になっています。
釣具店に行けば、カワハギ専用の完成仕掛けが数多く販売されているので、まずはそれを利用するのが最も手軽で確実です。選ぶ際には、以下のポイントに注目してみてください。
針の種類とサイズ
カワハギの針は、「ハゲ針」や「吸わせ針」といった独特の形状をしています。カワハギの硬い口にしっかりと掛かり、バレにくいように工夫されています。サイズは数種類用意しておき、その日のカワハギの活性やサイズに合わせて交換するのが釣果アップの秘訣です。
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ハリスの長さ
ハリス(針が付いている糸)の長さも重要です。ハリスが短い仕掛けは、カワハギのアタリがダイレクトに手元に伝わりやすく、感度を重視する場合に適しています。一方で、少し長めのハリスは、エサが自然に漂い、警戒心の高いカワハギに違和感を与えにくいというメリットがあります。
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仕掛けの予備は絶対に必要!
前述の通り、カワハギのポイントは根掛かりが多い場所です。また、カワハギの硬い歯で何度も針掛かりさせていると、針先が鈍ってしまい、掛かりが悪くなります。仕掛けが切れてしまったり、針がダメになったりした時にすぐに交換できるよう、仕掛けと予備の替え針は最低でも3セット以上は持っていくようにしましょう。
カワハギが好む最強エサは何?
数ある釣りエサの中で、カワハギ釣りにおいて「最強エサ」と断言できるのがアサリのむき身です。カワハギの大好物であることはもちろん、エサ取り名人の小さな口でも吸い込みやすく、非常に効果的なエサとして知られています。
エサの準備は釣果に直結する重要なプロセスです。
エサの入手と下処理
エサ用のアサリは、釣具店で専用のものが販売されていますが、スーパーで売られている食用の冷凍むきアサリでも全く問題ありません。むしろ、コストパフォーマンスに優れているため、こちらを使用する釣り人も多いです。
釣りに使う際は、アサリの身をより丈夫にするための下処理が非常に重要になります。方法は簡単で、アサリのむき身に塩をたっぷりと振りかけ、余分な水分を抜くだけです。こうすることで身が締まり、エサ持ちが格段に良くなります。アミノ酸系の集魚効果のある塩を使うと、さらに効果が期待できます。
アサリの付け方
エサの付け方一つで、釣果は大きく変わります。カワハギにエサだけを取られないように、以下の手順で丁寧に付けましょう。
- アサリの硬い部分「水管」に針を刺す。
- 次に、ヒラヒラした部分「ベロ」を縫い刺しにする。
- 最後に、最も柔らかい「ワタ(内臓)」に針先を埋め込むように隠す。
ポイントは、エサ全体をできるだけ小さく、丸くまとめ、針先を完全に見えなくすることです。針先が出ていると、賢いカワハギは警戒して食いつかなかったり、エサの柔らかい部分だけを上手にかじり取ってしまいます。
エサ取り名人をかわす誘い方は?
カワハギが「エサ取り名人」と呼ばれる所以は、ホバリングしながらついばむようにエサを食べるその習性にあります。釣り人側が何もしなければ、アタリも出さずにエサだけを綺麗に取られてしまいます。そこで重要になるのが、こちらから積極的に仕掛けていく「誘い」のテクニックです。
基本となる誘い方は、以下の3つの動作の組み合わせです。
① タタキ
仕掛けを海底まで落としたら、竿先を小刻みにシェイクし、オモリで海底をトントンと叩く動作です。これにより、砂煙が立ったり、音が出たりすることで、好奇心旺盛なカワハギにエサの存在をアピールします。
② たるませ・ゼロテンション
タタキでカワハギを寄せた後、竿先の動きをピタッと止め、道糸を少しだけ緩めて仕掛けを寝かせるイメージの動作です。これにより、カワハギが安心してエサを口にできる「食わせの間」を作ってあげます。この時、糸が張りすぎず、緩みすぎない「ゼロテンション」状態を保つのがキモです。
③ 聞きアワセ
たるませの後、ゆっくりと静かに竿先を持ち上げていき、カワハギがエサを食べていないかお伺いを立てる動作です。この時に「カツカツ」「コンコン」といった非常に小さなアタリが手元や穂先に伝わってきたら、それがフッキングのチャンスです。慌てて大アワセするのではなく、そのままスーッと竿を頭上まで持ち上げるようにすると、硬い口にしっかりと針が掛かります。
この「タタキ → たるませ → 聞きアワセ」という一連の流れを繰り返すのが、カワハギ釣りの基本的な誘い方です。活性が高い時はすぐにアタリが出ますが、食い渋る時はタタキの幅を変えたり、たるませる時間を長くしたりと、色々なパターンを試してその日の当たりパターンを見つけるのが、この釣りの最も面白く、奥深い部分なのです。
基本の釣り方とカワハギ釣りの時間帯まとめ
この記事で解説してきた、カワハギ釣りの時間帯と攻略法の要点を最後にまとめます。これらのポイントを押さえて、ぜひ絶品のカワハギを釣り上げてください。
- カワハギ釣りの時間帯は完全に日中
- 夜釣りやマズメ時にこだわる必要はない
- 堤防でのシーズンは秋がベストシーズン
- 肝が大きくなるのも秋から初冬にかけて
- ポイントは岩礁と砂地が混じる場所を選ぶ
- 堤防の際や基礎周りは絶好の狙い目
- タックルは専用竿が理想だが代用も可能
- 仕掛けは胴付き仕掛けが基本中の基本
- エサは塩で締めたアサリが最も効果的
- エサ付けは針先を隠すのが鉄則
- 釣り方はタタキとたるませを組み合わせる
- アタリは小さくても積極的に合わせていく
- 聞きアワセで静かにアタリを感知する
- 潮が動いている時間帯を狙うことが重要
- 釣れない時も諦めずにポイント移動を試す